「ロード・エルメロイⅡ世の事件簿 -魔眼蒐集列車 Grace note-(TVアニメ動画)」

総合得点
75.7
感想・評価
404
棚に入れた
1698
ランキング
764
★★★★☆ 3.7 (404)
物語
3.4
作画
3.8
声優
3.7
音楽
3.7
キャラ
3.7

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ネタバレ

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

Fateらしく英雄の背に漂う哀しみを感じました

あくまでFateシリーズの並行作品としての位置付けです。


物語―――――――――――――――――――――――――――

にっこりと微笑み、猛々しく彼に語り掛ける征服王イスカンダル。

Fate/Zeroにてウェイバー・ベルベットをマスターとし第四次聖
杯戦争を戦い、最古の英雄アーチャーことギルガメッシュに挑む。
そして最後まで己の生き様を見せつけ彼の前から消滅していった。

その後も交わした約束を守り、王の生き様に見惚れ、いつか彼が
憧れた最果ての海を見せたいと願い続ける。そして自身にとって
の唯一無二の王として、今も尚、彼の姿を追い続ける。

第四次聖杯戦争に参加する為、聖遺物を盗み出し、その結果師で
あったケイネス・エルメロイを死亡させたとの負い目を今も持つ。
師への詫びの意思からか彼の教室を多額で買い取り、魔術を学ぶ
傍らロンドン時計塔の現代魔術科学部長として教壇に就く。

その後、突如現れた姪と語るライネス・エルメロイとの契約によ
り、彼女に代わって当主の座を守るべくロード・エルメロイⅡ世
と名を変え、内弟子のグレイと共に魔術事件の解決に挑んで行く。

やがて身に起こる様々な事件が、イスカンダルとの深い関わりに
気付くことになる。彼が乗る魔眼蒐集列車の事件の結末は如何に。
そして次なる聖杯戦争へと向かう彼が出した答えとは ....。


感想―――――――――――――――――――――――――――

舞台がロンドンということもあり、幽かに残る中世の古き良き街
並みと景色が、この物語の雰囲気にとても合っている気がします。

今では葉巻を嗜み、物静かな教師たる装いに大人へと成長した姿
を見せるウェイバー。時折見せる感情の昂りに、懐かしい聖杯戦
争でのイスカンダルに歯向かう幼い姿を思い起こします。

彼を師匠と仰ぐグレイ(拙)の悲しい血筋や生い立ち、アーサー
一族の遠縁とは言えどこかセイバーと似た素顔、サーバントと肩
を並べる強さにどうしても心を奪われてしまう。

そして強過ぎる敵ヘファイスティオン。代々イスカンダル王の写
し身として仕える影武者と称され、故に本来名を持たぬ彼女。

王の宝具への参加に応じぬ理由を指摘され怒り狂い、同じ王を敬
うウェイバーに嫌悪感を抱くものの、彼に忠義を誓うグレイには
同志と共感する。王よりも先に死して尚サーバントとして召喚さ
れ、戦わざるを得ないその姿にどこか哀れみを感じます。

魔眼蒐集列車から無事に帰還し、聖杯戦争は辞退したとグレイに
語り、新たな戦いを共に戦って欲しいと願うシーン。そして夢の
中で英雄の背を追い、今生きる現実でその苦しみや名誉を掴むと
誓うウェイバーの姿に、今後も懸命に生きる二人を思い描きます。



最後に――――――――――――――――――――――――――

制作はTROYCA。非常に繊細で美しい作画はFate作品に相応しい
出来。そして『Re:CREATORS』で感じた優れた戦闘描写は、数は
そう多く無いもののこの作品にも十二分に活かされています。

ラノベを原作とし、Fateシリーズを観ていても少々難解に映るこ
の作品。主作を踏襲する背景にも関らず難しい台詞が多く、一度
の視聴ではこの世界をすんなりと理解するのは非常に困難でした。

回毎に視聴を繰り返し、ほんの少しだけ理解出来た今、この作風
が持つ静けさと雰囲気はとても魅力的に感じます。

そして「The whydunit」、大切なのは何故そうしたか。

とても印象に残った彼の言葉でした。


2019/9/29 誤字修正

投稿 : 2019/09/29
閲覧 : 198

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