「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。続(TVアニメ動画)」

総合得点
87.9
感想・評価
3085
棚に入れた
15741
ランキング
136
★★★★☆ 4.0 (3085)
物語
4.0
作画
4.0
声優
4.1
音楽
3.9
キャラ
4.2

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ネタバレ

ナオ さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

凄く考えさせられました。

出来る事をやる。

八幡の行動原理ですが、さほど親しい友人である訳でもない同級生の為に、好きでもない女子に告白したり、自分の印象を悪くする選挙演説をしようとしたり、普通に考えると行き過ぎた思考です。

普段から嫌われている八幡だからこそ、こういった行動の威力が倍増されますが、適材適所と本人が言っているのは、自分で人に嫌われる才能を認識していると言うことです。

ただ、総じて報酬のない依頼に身を削って挑む八幡の行動理由は「出来ることをやる」の一言です。

葉山君や雪乃さんは、八幡を評価している風ですが、実際は逆なのかもしれません。

八幡に自己犠牲の行動を止めさせるという発想は、八幡がその行動をあえてやる必要がないという考えがないと出てきません。

歴史的に見ても、現実では、物事を円滑に進めるために、嫌われ役や汚れ役がどうしても必要になる場面が多々あります。

相対的に立場や人格が下の人間がいる事で、人の情緒はかなり安定します。
穢多非人などの身分制度もそうですね。

八幡は、様々な経験の末、自分がそれに適役である事を認識しています。

適材適所を考える八幡の思考は、奴隷制度を肯定していた哲学者アリストテレスとかなり類似しています。

確かに、八幡の役割を八幡以外に任せるのは中々難しい気がします。
頭脳明晰な雪乃でも、様々な依頼で、八幡並みの効果を出す事は出来ていませんから。

葉山君が八幡の真似事をやっても、同じでしょう。

葉山君も雪乃さんも、それが内心分かっているから、悔しいのかもしれません。

やめさせたいけど、他に同じ事を出来る人間がいない。

だから、「やり方が嫌い」としか言う事が出来ない。

八幡は同情心で他人を助ける訳ではなく、それが「仕事」だからやっています。

働きたくない彼が、無報酬の部活動を「仕事」と言う心理は、とても興味深いです。

彼にとっての仕事とは、自分の才覚を発揮して社会に奉仕する事なのでしょうか。

彼は、もしかしたら自己評価が誰よりも高いのかもしれません。

自分の才能を自覚し、自分にしか出来ない事を認識し、出来ることをやる。

そんな生き方が出来たら、それこそ他人の評価なんて、本当に必要なくなるのかもしれませんね。

投稿 : 2020/03/01
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サンキュー:

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