「ドラゴンボールZ外伝 サイヤ人絶滅計画(OVA)」

総合得点
61.5
感想・評価
33
棚に入れた
192
ランキング
5256
★★★★☆ 3.3 (33)
物語
3.1
作画
3.3
声優
3.5
音楽
3.2
キャラ
3.5

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ネタバレ

くろゆき* さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

セルは当初は変身させる予定もなかった

これはゲームの攻略ガイドとして発売されたビデオ作品で、レンタルでもまず無いので幻の作品になってたんですよね、存在すら知らないと言う人も多いんじゃないでしょうか。

作画は確かに微妙なうえ静止画も多く何か変な感じが多いんですが、何より作画のミスが多くこれもどうかと思います。
例えば悟空が戦っている最中バックの悟飯が超サイヤ人になっていたので「あれ、変身したのかな」と思っていたら、その後悟飯がノーマルから超サイヤ人に変身するシーンがあったり、マントを脱ぎ捨てていたピッコロが次のシーンでは着たままになっており、また次のシーンではちゃんと脱いでいたりとチェックが甘いのかミスが多すぎです。
TVのDBでもミスはありましたが、それは何話もあったわけで仕方ないとは思いますが、この短い分数の中でこんなにミスするかなと思います。
使いまわしも多く、ハッチヒャックに頭上から飛び掛った悟飯が次の瞬間には踏みつけられていたりと、繋ぎも違和感が多いです。
あと悟飯が笑いながらターレスの首根っこを持って投げるという変な戦い方をしているんですが、これもどうなんでしょうね。
悟飯は無邪気かもしれませんが、こんな戦い方を、まして笑いながらする子とは思えないんですが。
ただ静止画に限って言えば良い時は良いんです、氷山での戦いでのべジータとトランクスの作画はなかなかで、つららを持ったトランクスが剣のように雑兵を切り裂くシーンはなかなかカッコよかったと思います。
剣を使うトランクスらしい戦い方だったと思います。

フリーザたちゴースト戦士との戦いも変で、何度も復活するゴースト戦士に対しどうすれば良いのかと苦闘する悟空に界王様はゴースト戦士のことを教え、それでどうなるのかと思ったら悟空がゴースト戦士だと皆に伝えたらフリーザたちがなぜかショックを受け、なぜか一気に倒してしまいます。
ゴースト戦士だから完全に消滅させれば勝てるということが言いたかったんでしょうが、そもそもゴースト戦士とは何なのか分かっていないはずですし、そもそも復活する相手だから完全に消滅させるくらいのことは試していたと思うんですけどね。

というわけで色々難点は多いんですが、僕は本作をそんなに悪く評価する気はありません。
一番の理由はDBの敵の中でも一番扱いが難しいであろうツフル人の設定をそれなりに良い形で使っていたからです。
ツフル人と言えばGTのベビーを思い浮かべる人が多いと思いますが、GTのツフル人は一方的にサイヤ人に攻め滅ぼされ全滅しましたが、そのことを結局ベジータ以外のメンバーは誰一人知ることなく、結局ベビーは皆を操って支配しようとした悪い奴という普通の悪に貶められたことです(パンがサイヤ人の復讐という単語には気づいていたようですが、結局最低扱いしただけでした)
ベビーの動機であるサイヤ人への復讐というだけならまだ理解も出来るのに、なぜか復讐を果たした後宇宙を支配しようと言う悪人にさせられてしまい、しかも悟空たちは何も知らず倒してしまうというひどい使い方でした。
本作のツフル人の設定の場合漂流していたサイヤ人がツフル人に救いを求め助けられたのに滅ぼしたという設定ですが、ツフル人もサイヤ人を奴隷のように扱ったというベジータの台詞に対しライチーは「盗人にも三分の理」と言う言葉を使い決して否定はしなかったので、ツフル人ももしかしたら命の恩人であることをいいことに非人道的な振る舞いをしていた可能性も無くはなかったということです。
まあサイヤ人の性格から見て総合的に見て悪いのはまずサイヤ人の方だとは思いますが、それでもGTのように完全にサイヤ人にまったく弁護の余地が無い設定よりははるかにましだと思います。
悟飯も「ツフル人の人の気持ちも分かるけど」「可愛そうな人でしたね、これだけの科学力があったのに復讐のことしか考えられなかったなんて」というようにフォローの言葉を入れているのも大きいと思います。
そして悟空の台詞もその辺をしっかりと触れており「サイヤ人は悪いことをした、サイヤ人を恨むのは無理も無いが、地球は関係ない」と言っており「オラは地球人だ」「オラは地球で育ったんだ、地球に手出しはさせねえ」とサイヤ人ではあるものの、地球に育った人間として地球の生物を殺すことは許さないと言う正義で戦っています。
作り手がどこまでこの辺を考えられていたかは知る由もありませんが、ともすれば主人公側に復讐されても仕方ない設定にされがちなツフル人という設定を用いながら、それなりの理由付けをして物語を展開させたことは個人的に高く評価したいです。
ましてゲーム用のシナリオに過ぎない作品としてはなおさらですね。

投稿 : 2020/07/20
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サンキュー:

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