「ヒカルの碁(TVアニメ動画)」

総合得点
88.3
感想・評価
1657
棚に入れた
8949
ランキング
117
★★★★☆ 4.0 (1657)
物語
4.3
作画
3.8
声優
3.9
音楽
4.0
キャラ
4.1

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ネタバレ

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★★ 4.4
物語 : 5.0 作画 : 3.0 声優 : 5.0 音楽 : 4.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

国宝級原作のアニメ化

原作は面白いを通り越して、
社会現象まで巻き起こした伝説的作品。

原作は10週以上読了済み。

アニメも主題歌GetOverから始まり、
ジャンプ作品のアニメ化の中では
かなりしっかりと描かれていて驚いた。

唯一残念なのは後半の所々に見られる作画崩壊…
大事なシーン等でもたまにあるので
見てる側は『ええ誰ぇ…??』と困惑してしまうのが
とても残念。

ストーリーは95%ぐらいは忠実に描いているので
原作ファンも納得できるだろう。

この作品の素晴らしい所は
主人公ヒカルが天才であるゆえの
周囲の環境の変化や、それを取り巻く
天才ではない人々も丁寧に描いている点。
そしてその登場人物達が記号的キャラでなく、
息をした人間に仕上がっている。

現実でも、天才の成長速度や人生の変化が
劇的であるため、大多数には理解し難い流れを
周囲を描くことで現実性を損なっておらず
見る側の余白とリアリズムを持たせている。

秀才である越智や、プロ当落線上だった和谷、
才能は有りながらも心でつまづく伊角、
プロを目指す事を悩む面々や、
そこまでにも及ばないがらも囲碁が生活の一部になってる人々、
そしてトップ棋士、ベテラン、母親、幼馴染…等々

これだけ膨大な人数を登場させながら、
キャラが立ち、物語を成立させてるのは
神業と言わざるを得ない。

言わずもがこの様々な人物達が
視聴側の共感を誘っているのも見事だ。

出来れば見る方々にトライしてほしいのは
この作品は小さなセリフ一つ一つ、所作の一つ一つに
その人物の性格や思い、人生が現れているのを
気づいてほしい。

例として三谷。
三谷が描かれているシーンでは囲碁部以外に
友達らしい人物は居ない。
つまり彼は碁会所に入り浸って、友人を作ろうとも
していなかっていたのではないだろうか…
(出来なかったのかもしれないけど笑)
その彼を囲碁部に誘い、心を通わせたヒカルが
自分より強くなり、置き去りにされそうな時に
どんなに怒っていても、最後の対局を受け
今まで言わなかった言葉『負けました』と最後に言うのだ。

碁石をいつも持ち歩いてる様からも、
彼にとって囲碁は特別なものであり、
彼にとってヒカルは初めて自分と対等以上に大切な囲碁を
共有できる友人だったのであろう。
三谷は対局を重ねるうちにヒカルの圧倒的な才に気付き始めており、ヒカルの『プロを目指す』という言葉も、
漠然と夢を語っているだけではないとすぐに理解した。
だからこそ『自分から離れてしまう』と、心底寂しく、憤慨した。だかしかし、それでも…それでも対局を受けるのだ。
きっと最後になってしまうから…

熱い…

ほんと泣ける…

こういうサイドストーリーが、
随所に描かれることで、ただの天才漫画ではなく
人間の物語になっている。
最高の作品です。

投稿 : 2021/02/25
閲覧 : 411

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