「俺の妹がこんなに可愛いわけがない TRUE ROUTE スペシャル版(TVアニメ動画)」

総合得点
73.9
感想・評価
803
棚に入れた
5813
ランキング
948
★★★★☆ 3.9 (803)
物語
3.9
作画
3.9
声優
4.0
音楽
3.8
キャラ
4.0

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ネタバレ

テナ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.5 作画 : 4.0 声優 : 3.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

俺が俺妹のレビューを書くわけがない

主人公である京介はある日の玄関先でR18のディスクを発見する。
母に見つかりそうになるも不自然に隠し通すも、彼は持ちの主を探す事に。
犯人は家族の中にいる……父か母か妹か?
名探偵京介の最初の事件が始まる!

↑ごめんなさい(*ᴗ͈ˬᴗ͈)⁾⁾⁾ふざけました(*꒪꒫꒪)

物語は合っていますが、名探偵でもミステリーでもありません(*꒪꒫꒪)

さて、真面目にレビュー書きます!

リアルだと思ったのは兄と妹の関係。
桐乃の兄への態度と何だかリアルそうな気がしますw
少し嫌味ぽいと言いますか、生意気と言いますか中学生女子あるあるな気がします。
お年頃の時期ですからねw

一方、京介は凄くいいお兄ちゃんって感じで、桐乃への不満も言いますが、何だかんだと言いながらも、いつだって兄だから助けようとする。

桐乃はPCゲーが大好きな女の子です。
この物語では悪影響って言葉で父親や あやせ から桐乃の趣味を心配して反対されます。
それに京介は反論してくれる。

確かに、悪影響は残念ながら0ではありません。
昔はゲームやアニメから悪影響を受けた人達が起こしたと言う残念なニュースは、私も聞き覚えがありますが、それは本人達が、そう言うだけで真実は解りませんし、ニュースなどで騒がれると世間では、そんなイメージが付く……残念な事です。

でも、悪影響だ!悪影響だ!って言うけど世の中悪影響を言い出すと殆どの事に該当します。
例えば、ドラマなら推理サスペンスは?スポーツなら格闘技は?

作品中でも桐乃の趣味を認められない人が必ず使っていた「悪影響」ですが、私は京介の考えに共感出来ました。

あくまで私の考えを書くと……

「悪影響」がない物は少ないかもしれません。
でも、影響は全てが悪ではない。
作品自体を悪影響だなんて勝手な押し付けで否定しないで、人を見て欲しい。

例えば、桐乃で言えばエロゲー
桐乃はエロゲーが大好きだけど、桐乃は悪影響を受けて事件を起こすだろうか?
親なら心配するでしょう。
友達でも心配するでしょう。

心配するのは良い。
でも、見て欲しいのは、その人が、その作品を見て悪影響を受けるか受けないか。

それを考えて、悪影響を受けそうな人なら家族や友達が気にしてあげて話しをすれば良いと思う。
でも、その人がその作品を好きだから悪影響を受けるかも?と決めつけるのは……作品にたいしても、その人にたいしても失礼だし、私はそんな決めつけで作品を否定されちゃうのは寂しなぁ……

家族や友達が、その人が心配で大切に思うなら、どうか見る場所を間違えないで欲しい。
大切な人の大好きな物を一方的に否定するのは違うと思うし否定されちゃった人は凄く傷ついちゃうから……本当に大切な人なら尚更

だから、京介の桐乃のアルバムを出して「桐乃を見てみろよ」ってセリフには共感し感動しました。
私は涙を流してしまいました。
本当にいいお兄ちゃんだしセリフに共感しました。

否定で言うなら あやせ の時も感動しましたが、父の説得方法のラストR18の言い分に先程まで泣いていたのに笑わせに来ました。

いぇ、本当に良いお兄ちゃんです。
だって、自分のご両親に妹のPCで妹関連作品のエロゲーを楽しんでました。
そんな、嘘を世の中の何人のお兄ちゃんが妹の為に言えるでしょうか?
ただ、視聴者側からすれば、面白すぎて泣いてたのに感情が追いつきませんw

オマケに、父からはグーパンチ!
あやせ からは避けられるしw


オチでクスッと笑ってしまいますw

私はアニメが大好きです。
学生の頃の友達は私がアニメが好きでも否定的な人はいませんでした。
家族もアニメが好きなのを知っていますが否定はされないし、職場の人達にもアニメが好きなのは知られてますが否定されません。

それは凄く恵まれた事なのかもしれません。
最近はアニメブームや動画サイトで簡単にアニメを見たり出来ますので余り聞きませんが一昔前なら、否定的なイメージも少なくはなく周りに隠している人も少なくは、なかったかもしれませんね。

やっぱり人の趣味を否定するのは悲しい事ですよね。


さて、次は……桐乃の小説がアニメ化する話。
アニメ作るのは大変だし制作側の都合もよく解る話でした。

私も作りが酷いアニメや原作に関係なく作られたようなアニメに覚えがあります。
もしかしたら、制作側の都合なのかな?とも考えさせられました。
確かに、原作側にしたらアニメにして貰えるって気持ちかな?

多分、作者からすると「アニメにしてやる!」よりも「アニメにして貰える」って気持ちが強くなる気もします。

そんな時、やっぱり現場が解る制作側の人達が複数だし全ての意見を出しても突っぱねられて桐乃の様に言えなくなる人も多いかもしれないと思いました。

でも、大丈夫です!
桐乃にはお兄ちゃんが居ます!
京介が打ち合わせに向かいますよ!

悔しくて妬んだりもするけど、だからって作品を作る事に勝手な気持ちを持ち込んで適当な物にはしてはいけないと言う黒猫や、土下座して妹の為に頼み込む京介の姿にも涙しちゃいそうになります。
桐乃は良い友と兄を持ちましたね。

最後は今作ヒロインの桐乃について。
桐乃は凄く我儘だと思いますが、このキャラがリアルに良い味を出している気がします。
アニメの妹キャラは多くは、お兄ちゃん大好きキャラです。

ですが、桐乃はそうではありません。
京介を嫌うし出来れば友達に合わせたくはないし京介に暴言も吐く、沢山人生相談で助けられているのに感謝1つなく態度を改める事もしない。

でも、それって実は、そんなに変な事でもなく、中学生の女の子の兄にたいするイメージって負の感情の方が強い気がします。

中学生と言えば反抗期やら恋愛やら友達やらと大変な時期で、いわゆるお年頃です。
単純に見ていると、桐乃にイラッとくるシーンも正直ありますが、私も中学生の時の家族に、対する態度もあんな感じだった気がします。

友達には家族に会って欲しくはなかったし、自分のやりたい様に振舞って、態度も言葉も悪くて、それを思い出すと桐乃の反応ってリアルで自然で新鮮な気もします。

ですが、桐乃は1度京介に日頃の感謝を伝える日が来ます。
あれだけ素直になれないで、感謝の言葉を口にする事もなかった桐乃。

途中、兄妹喧嘩になりそうになりました。
この時だって、普段の彼女なら兄の言葉に噛みついたでしょう。
でも、伝えたかったから、きっと抑えたのだと思います。
喧嘩をしていては普段と同じになってしまう。

でも、1番言いたかった「ありがとう」
中学生の頃って、「ありがとう」って友達や先生や他人には言えるのです。

ですが、家族への「ありがとう」って何故か照れくさくて、恥ずかしくて、たった5文字すら口にだせなくて「んっ」とか「うん」「ふーん」って感じの返事が多かった私w

だから、恥ずかしそうに感謝の気持ちを伝える桐乃は凄く勇気を出したのだと思います。
ちょっと気持ちが解るww
私は中学の時は、そんな事言えなかった気がしますw
多分、タイムマシーンがあって私が当時の私に「感謝を伝えろ」と言っても伝えないだろうなぁww

それを、出来る桐乃は本当に凄いと思います。
当たり前だけど恥ずかしさとか色々な物を乗り越えて、やっと言える「ありがとう」
たった一言が難しいお年頃があるのです。

京介は彼女の感謝の気持ちに涙を流します。
彼は、感謝なんてされたくないと言っていました。
妹の面倒を見るのは兄貴の役目だから。
兄貴の役目……そう兄貴の役目なのです。

誰かに褒められたいから。
感謝されたいから。
見返りが欲しいから。
そんな理由で面倒を見た訳じゃない。

桐乃は妹で京介は兄だから。
お兄ちゃんって言うのは誰かに評価される為にしている訳じゃなくて。
理由は兄だから。
それ以上の理由もそれ以外の理由もない。

でも、涙は止まらない。
それは、やっぱり嬉しくて……
父の理解を得たのも、あやせ と仲直り出来たのも、オタ友と出会えたのも、京介の力が、あってこそ……これまでは、その事への感謝はなかった……それでも、兄の役目を果たしてただけだから気にはならなかった。

でも、今まで感謝の気持ちを伝えてはくれなかった桐乃の口から「ありがとう」は嬉しかった。
何故なら、感謝をされると自分がして来た事が間違えではなかった証明でもあるから……
自分の行いが、兄貴の役割が妹にとって間違えではないって事だから……

そして、もぅ1つ、妹の面倒が見るだけが兄の役目ではないです。
沢山あるけど、他にも大切な役割があります。
「妹の成長を喜ぶ事」も兄貴の役割だからです。

感謝を伝えられるくらいに成長した妹の姿に涙をしたのかもしれません。

そうして、感謝のプレゼントはエロゲー……
この作品は感動の後に何か最後に笑い要素を毎回いれていますねww

さて、世の中には、誰かに感謝を中々伝えられない人も少なくはないと思います。
でも、桐乃の様に勇気を出して感謝とエロゲーを贈るといいかもしれません(。•̀ᴗ-)و ̑̑✧

↑ふざけてしまいました(*꒪꒫꒪)

さて、最終回は12話からアルバムを見るか見ないかで、ルートが分岐するのです。
今回はアルバムを見ない選択肢の物語。

桐乃が海外へ行きスポットライトは黒猫に代わります。
黒猫ファンの方は必見ですね。
彼女は高校に進学して部活でゲームを作ります。
今までは、一人で作業して居た黒猫が初めて新入部員とゲームを作り上げる姿は見所ですね。

そして、桐乃からは意味深なメールが届きます。
彼女は海外で壁にぶち当たっていたのです。
陸上の為に留学したのですが、校内で早い桐乃の力が留学先では通用しない。
自分の決めた目標のせいで日本の友達にも相談できない。
それは精一杯のSOS

そこに立ち上がったのはお兄ちゃん!
桐乃に「日本へ帰ろう」と伝える。
そんなのは無理です…いきなり過ぎますし手続きやら色々あるのに…

でも、この一言は凄く素敵。
だって、きっと、私なら言えないから…
大抵の人は周りに同じことで悩んでいる人がいたとしたら「頑張ろう」とか「大丈夫?」「無理してない?」とか「じゃ、どうする?辛いなら帰る?」などの気休めしか言えない気もします。

もしかしたら、そのまま数ヶ月頑張れば結果が出る可能性もある。
そして、将来にはプロになれるかもしれない……
「帰ろう」はその可能性を潰してしまうかもしれない言葉だからです。
私の最後に出した「じゃ、どうする?辛いなら帰る?」は京介の「帰ろう」とは比べ物にならないくらいの気休めです。

結局クエスチョンで聞いてるだけで、選択肢を押し付けようとしてるだけです。
自分の言葉に責任を持てないからです。

でも、京介の「帰ろう」は京介の選択です。
心配しているのは桐乃のifの未来じゃなく桐乃の現在なのです。
今、結果が出せないで苦しんでいる。
友達に会えなくて寂しがっている。
エロゲーがないから気分展開も出来ない。

だから、このエピソードでは京介が、どれだけ桐乃を心配しているか、大切にしているのかが、良く解るエピソードです。
そして、彼女の本当の居場所を知っているからこそのエピソード。

どうでも、良い話を1つ。
この作品のOP曲は私が、カラオケに行くと良く入れてる曲で十八番と言ってもいいかもしれませんw
しかもアニメ映像流れるし気分上がるw

投稿 : 2021/04/30
閲覧 : 196
サンキュー:

10

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