tinzei さんの感想・評価
2.9
物語 : 2.0
作画 : 3.5
声優 : 3.5
音楽 : 3.0
キャラ : 2.5
状態：観終わった
１２話しかないから仕方ないんだろうけど、もっとノラの超能力者を出して欲しかった
テレビアニメ『NIGHT HEAD GENESIS』のリメイクで、実写ドラマ『NIGHT HEAD』の第２弾アニメ化。
リメイクと言ってもストーリーは全く違う。同じなのは一部のキャラと兄弟が関わる序盤の事件だけ。ただ原作者(脚本家)は同じだから、テーマはほぼ同じだと思ってたんだけど……。
気になった違いを箇条書きにすると。
・時代はタイトル通り2041年で近未来特有の思想統制や言論弾圧などのディストピア要素が追加されている。
・最初にも言った通り、序盤以外ストーリーは全く違うけど、共通の主要キャラ(霧原兄弟、御厨、翔子、奥原)はほぼ同じ立ち位置で出てくる。
・作画は3DCGになって、共通キャラの直人たちのキャラデザも全く違う。
・前作だと次元移動は名前が出てきただけで、あまり掘り下げられなかったけど、今作はストーリーの鍵になる。
・前作だと作中で霧原兄弟と年老いた両親との再会があったけど、今作は黒木兄弟の両親が物語に関わってくるから全く出てこない。
・前作だと精神エネルギーの存在は中盤まで全く出てこない。霧原兄弟が施設を脱走したのも施設の結界を作っていた岬老人が死んだためだったけど、今作だと霧原兄弟たちは最初から精神エネルギーの存在を知っていて、精神エネルギーが理解された世界になったと信じて施設を出ている。
前作の作画が酷かった分、今作は抜群に良かった。特に超能力を使った戦いは前作とは比べ物にならないくらい良い。ただその分、使われる超能力の種類がサイコキネシス、未来予知、テレパシーしか出てこないし、物理攻撃はサイコキネシスしかないから、少し退屈ではある。
上でも言った通り、序盤の事件(飼い犬の復讐)以外は完全オリジナル。といっても、１２話しかない分、前作と被る話も細かいところは違う。たとえば脱出して最初に入ったバーだと客が１組しかいなかったり、飼い犬の復讐の話でも、殺された経緯が全く違う上に、途中から黒木兄弟たちが関わってくるから、事件が終わる段階でオリジナル展開に入る。
前作を見てしまうと、どうしても勇み足な作品に見える。
特に正幸とカフェの店員以外、野良の能力者は出てこないから、前作で兄弟たちが行く先々で事件を解決するようなサスペンス要素が無くなってるし、黒木兄弟との「縁」ばかり描いたせいで、前作にあった今までの事件や出来事が伏線になるようなことも無いから全体的に面白味に欠けた作品になった(ただ渋谷に墜ちたミサイルの伏線は良かった)。
その黒木兄弟との「縁」も「二組が存在するとパラドックスが起きる」って言われてから大体予想通りだったし、オチとしても少し弱い。
それと翔子と君枝がどういう立ち位置なのかよく分からなかった。
前作だと翔子は御厨とも岬老人とも関係なく、自分の圧倒的な超能力で世界と同化して兄弟に助言していたけど、今作は御厨に保護?されて装置に繋がれた状態で御厨に手を貸してたけど、そもそも何で倒れてたの？翔子も他の繋がれた子供たちと同じ１つのパーツに過ぎないってこと？ただ正幸の母親を兄弟と合わせるように仕組んだのは御厨と接触する前の翔子だから前から予知能力者だったんだろうけど、黒木や霧原と接触したときの翔子は御厨と繋がっている翔子なのか、翔子単体なのかで翔子の立場がだいぶ変わってくるから、明確にして欲しかった。
君枝に関しては、最後私が予言者になるって次の戦いを暗示したのかと思えば、兄弟を想って?あっさり退くし、そもそもどういった経緯で保安隊と繋がっていたのかも謎だし、最初は予言者の娘で母親が願った世界を作るため暗躍してるのかと思ったけど、別にそういうわけでも無いし、何かしら他キャラとの繋がりが欲しかった。それとこれは勝手な推測だけど、君枝と保安隊の隊長は肉体関係の裏設定があって、黒木弟が覚醒させた能力でその関係を見てしまうシーンがあったと思う。笑
それも含めてもう少しエロい展開が欲しかった、前作だとリーディングした直也がその人のエッチな思い出を見るのがあったけど、今作は最初のバーの浮気だけで、せめて前作であった敵の超能力者の服が破けるシーンが欲しかった。ちょうどよく保安隊に女いるし。
