「大正オトメ御伽話(TVアニメ動画)」

総合得点
73.2
感想・評価
238
棚に入れた
704
ランキング
1015
★★★★☆ 3.7 (238)
物語
3.7
作画
3.5
声優
3.7
音楽
3.6
キャラ
3.7

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ネタバレ

Bハウス さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 3.5 作画 : 3.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

春嵐と共に光を照ラす

「私の幸せな結婚」のレビュー読んでいると
この作品を比較対象にしている方が多かったので見てみた

大正時代の千葉にある小さな集落が舞台
羅刹の一家という異名がつく名家の次男で
母とともに事故に巻き込まれてしまった志摩珠彦

母は亡くなり自身も右手の自由を失った事で
父親から腫れもの扱いになり
別荘のある千葉で隠遁生活をしていた

死を願い自らをぺシニストと名乗る彼の元に
一人の少女が現れる

彼女の名は立花夕月

女学校でも人気の少女だったが父親が
志摩家の借金を背負ってしまっているのを知り

自ら借金のカタとして売られ
珠彦の世話係として送られてきたのだった

明るく朗らかに接してくる夕月に
初めは関わり合いを持とうとせず
卑屈に自分を蔑む言葉を言う珠彦に

夕月は出会ってすぐ羽織をかけてくれた優しさに
大切に扱ってくれる人だと安心したと返す

珠彦は真っすぐに答えてくれる夕月に
初めて人に認められた嬉しさもあって
だんだん心を開いていくというのが本筋

時代考証でいえば侍の時代は薄れ
積極的に外国文化を取り入れた時期

モダンガールという言葉が生まれ
平塚らいてうを中心とした女性解放運動が
始まったというのもあって

この時代のヒロインはみんなクセつよな
性格がテンプレのような気がする

のちの話で登場する妹の珠子だったり

説教強盗のような出会いから珠彦たちの
姉キャラになる稜さん

そして人気歌手として活動している
白鳥ことり

みんな女々しい部分が全く見えない
鋼の女たちw

球彦がネガティブで今の陰キャに通じる性格の
対比という部分はあったんだろうけど

やっぱり女性的というか
この時代ならお約束の無理心中図りそう系な
情念の強いキャラがいてもいいかなとw

物語としては夕月のおかげで
球彦はじめ登場人物たちが救われていく
このパターンが基本線

球彦も稜との出会いで子供たちに勉強を教え
教えているうちに復学したいと思い
そこでことりの双子の兄・策を救うので

見ていて不快にならないから
レビューも高評価なんだろう

最終盤は夕月の女学校時代から親友
美鳥ができちゃった結婚することになり
相手の実家九州へ移住するので
現在住んでいる東京で再会するという話

ひとしきり歓談も終わり
汽車で帰ろうとしたときに起きてしまった

関東大震災

東日本大震災が発生したときは
前日も大きな揺れがあったので
池袋の職場で苦笑いして覚悟決めたけど
この地震は突然だから大変だったろうな

球彦が夕月を必死に探し回るシーンに
ペシミストの面影はなく真に一本立ちしたなぁと

病院で再会した父・珠義に「ご無事で何よりでした」
を言える部分が印象的で

ただでさえ千葉に押し込められた挙句
身内の縁談で恥をさらしたくないという理由で
死人にしたと手紙で伝えるような外道

憎き相手なのに親への敬意を見せた
ということに成長を感じる

後述の話には志摩家の内情についての
ドロドロとした華麗なる一族的な陰謀あるんだけど
二期やれますかね?

まあラストカットが綺麗に終わっているので
今回の12話だけでも満足できるけれども

投稿 : 2023/11/06
閲覧 : 124
サンキュー:

7

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