ヘンゼル さんの感想・評価
2.8
物語 : 2.5
作画 : 2.5
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:途中で断念した
誰に共感すればいいの?って話
第5話放送後の感想です。
正直、自分が今一番ハマっているゲームのアニメですからあまり悪いことは言いたくはないんですが、期待外れ感は否めませんね。
作画は日常シーンはまあ問題がないと言えるでしょうけど、戦闘シーンは動きが硬いうえに躍動感がなく、カメラワークも悪い。
そのせいで銃撃戦に必要な要素である緊迫感もなく、ブルアカの短所である銃撃戦の茶番感が浮き彫りになってしまっています。
そしてその茶番感のせいで、借金に苦しむ学校の逼迫した状況すら視聴者に伝わりづらくなってしまっているように思いますね。
そして一番の問題は、この作品の主軸となる視点がいないという事。
ゲームの方ではプレイヤーである「先生」というキャラが視点の主軸になるため、プレイヤーにダイレクトに共感させるキャラクターが存在しています。
しかしアニメ版では「先生」のキャラが三人称で描かれているため、視聴者に共感させるためには、独白や心情描写を入れてあげる必要があるんですよ。
でも、本作にはそれが無い。
つまり、主人公ではなくただの他人と同じに見えます。
視聴者に共感させるべきキャラクターが不在である、という結果、本作には複雑な世界観を理解させる気も、切羽詰まった状況の雰囲気も何一つ伝えられていないし、伝える努力すらしていないように思えてしまいました。
謎に疎外感があるな~、と毎回このアニメを見て思っていたのですが、他人になってしまった主人公に共感できるわけがありません。
そのため、本作品にはゲームの良さをただ殺してしまっています。
本作品の総評としましては、「視聴者が蚊帳の外系アニメ」ですね。
作品と視聴者を繋ぐ架け橋がいない、というのは本作品においては致命的です。ただでさえ分かりずらい世界観であるにも関わらず、先生にその役割を放棄させるのは阿呆としか言いようがありません。
せめて、共感ぐらいさせてくれ。
と、ここまで散々共感できないアニメとは言いましたが、2話は悪くなかったと思います。
攫われた生徒を助けに行く、というのはシンプルに助けに行く側の心情や動機が分かりやすいのが理由でしょう。
逆に特に共感できなかったのは第4話で、大義名分があるとはいえ犯罪を行っていますのでね。
こういうところで、主軸となる視点がいない欠点が露呈するんですよ。
まあ、本作をもう追う気はありませんので、いつかまとめて観ようかなと思います。
改めて、ソシャゲのアニメ化の難しさを知れた作品でもありました。
OPとEDは素晴らしかったのですが・・・。
本作品はブルアカが本当に好きな人しかおススメできません。
ゲームをまずやってみて、ハマったかどうかで観るべきか決めれば良いのではないかと思います。
以上です。