「はじめの一歩 Champion Road(OVA)」

総合得点
66.9
感想・評価
95
棚に入れた
482
ランキング
2607
★★★★☆ 3.8 (95)
物語
3.8
作画
3.8
声優
3.8
音楽
3.6
キャラ
3.9

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ネタバレ

無毒蠍 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6
物語 : 3.5 作画 : 3.5 声優 : 3.5 音楽 : 4.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

幕之内一歩の初防衛戦!彼はどんな時でも挑戦者なのだ。

時期的に言えば木村VS間柴と同じころのお話です。
一歩のライバル千堂武士をリングに沈めベルトを奪取して終了したTVアニメ、
その後の初防衛戦を映像化したのがこの作品ですね。

初防衛戦の相手は元ジュニアフェザー級王者・真田一機。
将来医者になることを約束されたボンボンですね、
ただ別にボンボンの道楽でやっているわけではなく、
どっぷりボクシングにのめりこんでました。
ジュニアフェザーで王者になっておきながら満足できていない真田は上の階級に答えを求めます。
一歩と千堂の試合を観て彼しかいないと確信したようですね。

真田についてるトレーナーは浜団吉といって鴨川会長の昔なじみです。
団吉が得意としていた飛燕という必殺技に加え、燕返しという新必殺技まで真田に伝授しました、
飛燕という技は一言で言えばコンビネーションブローです、
スナップをきかせて鞭のようにジャブからフック、
フックからショートアッパーというように自由自在の軌道をもつ技です。
少しフリッカージャブに似ている部分もありますがフリッカーはジャブオンリーですからね。

真田対策として会長から飛燕を教えてもらった木村とスパーをこなしました、
ちょっと聞いただけで飛燕を使える木村はやっぱりすごいやw
まぁ器用貧乏ということなんだろうけど。
しかし木村の飛燕と真田の飛燕じゃ雲泥の差でしたね、
技のキレ、しなり具合など飛燕をあつかう選手で真田ほど適した人材もいなかったんじゃないかな。

燕返しは縦のアッパーでした、
通常の横アッパーだと一歩の強固なピーカーブーは崩せませんが縦アッパーだと入るんですよね、
一発目は通常のアッパーを放ちガードをずらす、
そして二発目の燕返しでズレたガードの隙間をぬってパンチを入れる。
燕返しだけではなく一発目にアッパーを入れて下地をつくってたのはさすがでした。

試合以外でも鷹村、木村、青木のお笑い要素があり面白かったです。
くっつきそうでくっつかない一歩と久美ちゃんのために余計なお節介をするのですが最悪ですねw
久美ちゃんへの告白を賭けて腕相撲勝負をするのですが
木村と青木を秒殺w
一歩の腕はまるで丸太ですよ。
家の手伝いで日頃から鍛えられてる一歩…
そこも一歩の強さの秘密だったりするんですよね。
鷹村とでさえ互角の勝負をするくらいですから鬼強ですよ。
結果は運に見放され敗北…久美ちゃんに告白することに…
しかもちょっとしたことが原因で久美ちゃんと険悪になっちゃうし三バカトリオは最悪ですw
ボクだったら試合に集中できませんよ。
まぁ一歩も一歩ですけどね、久美ちゃんが応援したい人を応援すればいいとか…
権利とか資格とか関係ないんですよ、ボクの応援してください!とちゃんと言わなきゃ。
久美ちゃんは怒って帰っちゃったけど結局一歩の応援に来てくれるあたり良い子だよねぇ。
そんな感じで一歩と久美ちゃんのちょっとしたラブロマンスもありますよ。
久美ちゃん可愛いね。

一歩VS真田ではあらゆる所でしのぎを削ってました、
勇気、集中力、精神力、意地。
どれをとっても一歩が僅差で上回っていったという印象かな。
真田も一歩の強打を恐れない勇気があるし、
冷静に一歩の動きを読む集中力もある、
一歩の強打を受けても折れない精神力だってあったし、
一歩と真っ向から打ち合う意地だってありました。
しかしどの分野をとっても一歩のほうが僅差で全て上をいくんですよね。
どんなにパンチを浴びても前進し続ける勇気、
会長の助言を受け止めきちんと実行する集中力、
真田の執拗なボディーブローで苦しめられても折れることのない精神力、
そして最後の最後まで拳をだし続ける意地…

真田は一歩のデンプシーロールを受けきって倒れなかったことで満足してしまったんですよ。
相手がリングに立っている状態で満足してしまうのは致命的ですよね。
逆に一歩は満身創痍の状態でもパンチを打っていきました。
その拳は蚊も殺せないほど覇気のないものでしたが、
真田の最後の支えを砕くには十分だったみたいです。

勝敗をわけたのは試合に対する姿勢の差でしょうね。
真田は終盤まで挑戦者として一歩に挑んでいましたが
勝ちを確信した瞬間に王者として一歩を見下ろしていました。
逆に一歩は序盤こそ王者として試合にのぞんでいましたが
中盤からは今までどおり挑戦者として試合にのぞみました。
今回は最後まで挑戦者としての姿勢を維持できた一歩に軍配があがったという感じです。
今まで感じたことのない充実感を得るために一歩に挑戦してきた真田でしたが
その充実感を試合終了間際に得てしまったのが敗因でしょう。
この瞬間彼の願いは成就され旅路は終わりをむかえたのです。

木村VS間柴ほどの感動はありませんが一歩らしいガムシャラなファイトが見応えありました。
デンプシーを受けてるときの頬のゆれとか作画も頑張ってましたよ。
一歩は試合中のアングルとかが迫力あって面白いんですよね。
はじめの一歩の試合は熱くなる内容のものが多いですが
勝利の方程式で感じるカタルシスは頭文字Dにちかいものがあるかもしれません。
曲のタイミングとかね。

【A80点】

投稿 : 2012/07/19
閲覧 : 1313
サンキュー:

2

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