STONE さんの感想・評価

3.8
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.5 音楽 : 3.0 キャラ : 3.5 状態：観終わった

中庸さって、結構大事かも

　原作は未読。
　やたらとおっぱいを出していた印象。さすがにおっぱいが見れて喜ぶような歳でもない
ので、この辺は個人的にはどうでもよかったが、例によって乳首に規制が入っているため、
かなりうざい。製品版だとこれが取れるのでしょうけど。
　エロ規制に関してはある程度はしょうがないと思うけど、演出上さりげなく隠す方が粋に
思うし、着衣でもエロを追求することを充分可能ではあると思うけど。

　世界観は比較的シンプルで判りやすく、ストーリーも前半はアーシアの能力を巡っての
堕天使レイナーレとの戦いを山場に、後半はリアスの婚約を巡っての上級悪魔ライザーとの
戦いを山場にと、割ときれいにまとめられた感じ。
　エロを散りばめたコメディタッチの作品だが、バトルシーンは比較的シリアスで熱い感じ。
　さえない少年だった兵藤 一誠が悪魔に転生することで、可愛い女の子に囲まれて、何故か
もてるようになって、更に隠された能力が覚醒してバトルで大活躍と、主人公設定はラノベの
バトルものによくあるテンプレ的な印象。
　登場キャラはいわゆるステレオタイプなものが多いが、オカルト研究部の女子などは
それなりにバラエティ感があり、見ている分には楽しい。
　この手の作品だと、主人公のエロ願望などに対して、少なくとも表面上は否定的な態度を
取るキャラが多い中、この作品の女子は割と一誠のエロ願望に対して寛容なキャラが多いのが
印象的。一誠に対して比較的冷たい印象の小猫にしても、他作品のこの手のキャラに較べると
やさしい感じだし。

　全体的には「ほどほど感」というか、バランスはいいが無難といった印象が強い。
　こういう書き方をすると、あまりこの作品を良く思っていないように受け取られそうだが、
こういう「ほどほど感」って結構大事なんじゃないかと。
　最近、この手の作品は個性化を計るために、やたらと細かい設定だったり、斬新な世界観
だったり、特異なキャラ設定だったり、予想外の展開だったり、という作品が多い印象が
ある。
　これらをうまく処理できるなら秀作になり得るのだが、結局は扱いきれなくて収拾が
付かなくなってしまった作品が多いような。
　その点、この作品はシンプルな設定で、その中でコンセプト通りにうまくまとめた印象。
ありきたりの食材で作った定番のおかずでも、ちゃんと料理したら充分美味しいみたいな
感じ。