こたろう さんの感想・評価
4.2
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態：観終わった
わかりやすい、というのは大切な事
非常にオーソドックスな学園ラブコメ。
軽快なコメディ保ちながら話の機軸は青春、真面目な話で感動もあり。そしてちょっとエッチで萌えもあります。
天才と凡人をうまく絡めたキャラクター構成。
凡人の夢や努力。
天才の孤独と苦悩。
これをバランスよく配置してエピソードを作っています。
設定やストーリーにはあまり目新しさはありません。
問題児たちが集まるアパートの住人達が織りなすドタバタ劇。恋がうまれたり、夢や才能のことで悩んだり、騒ぎが起きたり、みんなで１つの事に取り組んだりと、そんな内容。
２クールで１年間を描いていますが、人物同士の絡み、気持ちの変化、絆の構築、そして将来へ・・・・と、実に予想の範疇内ですが良くできています。
ダレることもなく、さりとて物足りなさも感じず、各話が各話でそれなりに見所や盛り上げを作ってあり、ちゃんと最後に繋がっている構成。
意外性はありませんが、ツボを外さない安定感＆安心感が非常に手堅く、無駄なく毎回楽しく視聴できました。
笑いも、恋愛も、感動も、全部適度に入っているのがいいですね。
キャラ立ちについても充分。
少々ベタで狙いすぎなくらい強調されていますが、そのキャラ付けに見合っただけの設定が用意されています。最初はいかにもテンプレート的すぎて冷ややかな目で見ていましたが、話数を重ねるうちに違和感なく感情移入できるキャラ。愛着が沸いてきます。
凡人の主人公も他のキャラに負けておらず、こういったタイプの作品の主人公の定番である「常識的なつっこみ役の善人」を見事に演じています。
キャラデザインも可愛く、声優も粒ぞろい。
特別に萌えに嫌悪感を感じていない人であれば、作画や演技に関しても質が高いと感じられる出来です。
OP/EDの詩や映像が、本作を象徴的に表してます。
少々クサいですが、ひとつ屋根の下、仲間たちとの絆。これが照れくさくも心に染みて暖かい気持ちになれます。
色々と個性的な作品が数多くある昨今、「個性的」という事に逃げていない、いろんな要素で及第点な出来の作品。
本作は実にバランスのとれたイマドキの流行をおさえたアニメ、ベーシックな良作といっていいと思います。
とにもかくにもわかりすく、キャラがよく動いて展開も飽きない。
娯楽作品って、やっぱりこうでなくっちゃいけない！・・・と初心に帰る気分でした。
ちょっとアニメに食傷気味になると、ついつい、ありがちだとか萌えが嫌いだとかかラノベ原作だとかで理屈をコネてオーソドックスなのを敬遠したくなりますが・・・
こういう作品を素直に楽めてこそのアニメ好き。
定番としてオススメです。
