「ストライクウィッチーズ(TVアニメ動画)」

総合得点
80.6
感想・評価
2070
棚に入れた
10725
ランキング
439
★★★★☆ 3.8 (2070)
物語
3.6
作画
3.8
声優
3.8
音楽
3.6
キャラ
4.0

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ネタバレ

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 5.0 音楽 : 3.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

タイトルなし

気持ち良い作品だった……。
どう観てもパンツなのに「ズボン」と言い張るところ、好きです。むしろ大好きです。

本作は別に特別素晴らしいストーリーがあったワケでも深いテーマやメッセージがあったワケでもなく、1~8話を通して絆が芽生えた仲間とともに強敵を打ち倒す。それだけだ。
しかし、それでいい。だってキャラが可愛いから。
本作は、各キャラにスポットのあたったお話を楽しみつつ(5話のシャーリィ回、6話のサーニャ回、7話のハルトマン回はキャラらしさとお話自体の面白さのどちらもある魅力的な回だった)、あからさまなローアングルやえっちぃカット、健康的なおっ〇いを観賞して「うむうむ」と頷き、キャラに対して可愛いなぁと思う作品なんだ。

で、どのキャラも良いね。実に良いと思います。
芳佳はいつも一生懸命で好感がもてる。ワタシにできること、ワタシにもできること、ワタシならできることをひとつづつ見つけ、叶えていく。そんな姿を応援したくなる。
リネットちゃんは登場当初こそ幸薄げなキャラクターだったけど、芳佳と友達になってからは「嫁か?」って思ってしまうぐらいすごく甲斐甲斐しい子になったね。嫁に欲しい。
芳佳に精神的ダメージを与えてしまう(主に胸関連で)天然な一面もあったり、ウォーロックと対決してる芳佳を見つけて思わず笑顔になってしまうなど、一々反応が可愛いんだよ。そこにあざとさを感じないのは、名塚さんの演技も一役買ってるんだろうな。

シャーリィとハルトマンはメイン回が面白かったキャラ。シャーリィは、空中で全裸になるところとか、開放感が凄かったよな。そして実はウィッチーズ勢の中では相当な常識人。他の面子が百合百合しい雰囲気漂わせてる中で彼女とルッキーニのコンビだけは可愛らしさをもちつつ健全な空気以上のものを匂わせない。爽やかだ。子どものようにじゃれるルッキーニを笑顔で迎え入れてる辺り、実は相当精神的には大人なのかも。
ハルトマンの回は、ハルトマンの性格と立ち位置(悪意なくおいしいところをかすめ取っていく)が同時に分かる良回。まぁ、そういうの抜きにしても7話のパン、……ズボン回は素晴らしかったんだが。

サーニャのエピソードは本作屈指のほっこり回。心温まるエェ話だったな……。
つーか、サーニャちゃん何気にスペック凄いな。所持してる銃器は威力高いし、相手の位置とか気配をかなり正確に感じれるとか。頼むから間違えて俺の部屋にも来てほしい(ゲス顔)

バルクホルンさんはメイン回が終わってからが本番。他の隊員が言ってた通り、本来の優しい部分が出てきてからはひたすら可愛かった。パン……ズボン回では自分のズボンを芳佳に履かせようとしたり(もちろん善意からの行動ではあるけど、自分はズボンが無くていいのか……^^;)、芳佳のことをやたら思い遣ってたり、後輩想いの良き先輩として描かれていた。
サカモト少佐の爽やかさは作中でも群を抜いている。笑い方は豪快で、性格は竹を割ったよう。軍人としての自分に誇りをもち、己を律する心も持っており、かつ、後輩をしっかり導く仁徳もある。これだけ揃っていながら、そういう凄さを感じさせない爽やかさに魅力を感じずにはいられない。

彼女らに比べると、ミイナさん、エイラ、ルッキーニの扱いには不満を覚える。
もちろん、この三人も可愛い。可愛いのだけど、ミイナさんの場合、彼女にスポットがあたる回はシリアス調なものばかりなので、どうしても肩の力を抜いて彼女のキャラクター性を楽しむ、ということができない。あと、多分ミイナさん好きの皆さんは彼女に彼氏らしき存在がいたことにさぞや悲鳴をあげたことに違いない。俺もあげた。
で、ルッキーニ、エイラにいたってはメイン回がない;
エイラはサーニャ回、ルッキーニはハルトマン回でサブとして出番が多かったぐらいで、彼女らの内面が分かるような感じではなかったのが残念でならない。……本当に。

で、それはそれとしてストーリーに不満がある。
正直、味方っぽいネウロイとか軍の中の悪者とか、必要だったのか? と首を傾げざるをえない。
仲間との交流を3~8話までではなく、エイラ回……はサーニャ回で描かれたものと考えてルッキーニ回を増やし、10話、11話、12話使ってネウロイの巣を見つける→敵の襲撃→サカモト少佐の負傷→ウォーロックの介入→ウォーロックや軍艦を取り込んだネウロイを一致団結したウィッチーズが倒す、という流れで良かった気がする。
少なくとも、見方っぽいネウロイとか、芳佳の度重なる軍規違反とか、ましてやそれを肯定しちゃうストーリー展開に関しては必要性を感じないんだ。
せっかく仲間との交流を爽やかに気持ちよく描いたのだから、そのまま最後までいって欲しかった。

いったい、この作品を楽しんでいた人のどれだけが、オッサンのくだらない野心とかネウロイを利用する人間とか、そういうシリアスなSFじみたものを求めていたんだ?
僕は求めてなかったよ。ただ単純に空中戦で乱舞するズボンとかローアングルのカットの数々とか、百合百合しさと対照的な勇ましい女の子たちの姿を楽しめればそれで良かったし、そこを爽やかに、かつ、全力を注いでほしかったんだ。

この作品はそもそも、あざと過ぎる萌え路線に正当性を加えた作品だ。
ズボンと称してスク水やパンツを穿いている理由だってしっかりあるし、魔法使用時に動物の耳やシッポが生えるのだって、【魔法を使う際には使い魔を使役するから、使い魔契約してる使い魔の耳やシッポが具現化する】的な、ちゃんとした理由がある。
本作は、萌えを肯定する為の建前をしっかり用意して、作り上げているのだ。だったら、それを全面に押し出していけばいい。僕が求めていたのは、可愛らしい女の子達が仲睦まじげに空を自由に飛んで爽やかに笑い合ってるところとか、ちょっぴり拘った銃器の描写とか、そういうのであって、SFっぽいストーリーでキャラが縛られるなんてことは、ナンセンス。

違うだろ、そうじゃないだろ。この作品で僕らが観たかったのは、5話とか7話のようなお話だろ!

おまけに、そうした設定のほとんどを作中で説明していない。これもおかしい。
これを説明しないことには、他の萌え作品同様、萌えアンチのいいようにこき下ろされるだけなのは目に見えているのに。

ストーリーで誤魔化そうとしたのかもしれないけど、その前に設定をきちんと説明してればよかっただけの話なのに……。
もっとも、設定はしっかりしてるワリに矛盾というか、気になる点はいくつかあるのだけど。
例えば、ストライクウィッチーズの面々がパンツをズボンとしてるのは、ストライカーユニットを装備した時に邪魔にならない為の配慮というか措置からのワケだけど、じゃあなんで芳佳や芳佳の地元の学生らまでも常時スク水着用なのか?
使い魔との契約無しでは魔法を使えないっぽいんだけど、その使い魔が一切出てこないのは何故か? とか……。

最後の戦闘はもうちょっとチームワークを魅せて欲しかった。全員が能力全開で互いをカバーし合いながら銃をばんばんぶっ放す、ぐらいの勢いは欲しかったかなぁ。9話からここまで溜めてきてたワケだし。

投稿 : 2015/08/13
閲覧 : 167

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