「ドラゴンボールZ(TVアニメ動画)」

総合得点
81.9
感想・評価
926
棚に入れた
5249
ランキング
380
★★★★☆ 4.0 (926)
物語
4.0
作画
3.7
声優
4.0
音楽
3.9
キャラ
4.2

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ネタバレ

ダレイオス さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 4.0 作画 : 3.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 5.0 状態:観終わった

悟空とフリーザが戦うまでは最高

ドラゴンボールZは開幕のラディッツの
あまりの強さに絶望感に衝撃を受けたのが印象に残りました。
確かに今までもピッコロ大魔王や桃白白など悟空が一度は敗れた強敵はいたのですが
負けたとはいえ見せ場はあったし、なんとか修行すれば勝てるかも・・・という
レベルの差しかアニメ内の描写で感じられませんでしたが
ラディッツの強さは異常である、ピッコロの攻撃をほこりを巻き上げるだけの
技と言いきり、ピッコロは恐怖のあまり一歩も動けない圧倒的な力の差
こんなことは今までになかった衝撃的な場面である。
悟空もたったの一撃でKOとその強さは今までのあらゆる強敵と比べても凌駕しており
原作のサブタイトルにもなった「かつてない恐怖」そのものである。

悟空もわくわくするどころか恐怖を感じていて、Z独特のシリアスの演出はかなり良かった。
またZになって、総力戦になったのも見所である。
悟空がラディッツの弱点を突いてシッポを握り、ピッコロが新必殺を使って倒すコンビプレイは
必死さが伝わって良かったし、悟飯が覚醒してラディッツにダメージを与えたり
みんな頑張って倒す感じはいいと思う。
スカウターの数字だけにとらわれていて、油断する姿も見所でそのお間抜けぶりは面白かった。

ナッパ戦になると総力戦でもかなわない絶望感をいったら、恐怖の見せ方は凄かったと思います。
なにせ、ナッパはラディッツとは違い弱点すらないどうしようもない強さで演出や設定は良かった。
ナッパは天津飯やチャオズは直接は殺しては無いしピッコロはかばってだから
間接的に殺したに過ぎないんだけど、次々に仲間が倒れていく絶望感はハンパではなかった。
ピッコロと悟飯の師弟愛も見れたり、このころはあらゆる面で良かったと思います。

ベジータ戦にしてもべジータはサイヤ人の奥の手である大猿化したり
悟空達が総力をつくして戦い、お互いだせる力を存分に発揮しながらボロボロになる展開は最高でした。
また各キャラに見せ場があったのは良かったと思う。
大猿化したべジータに対してクリリンの気円斬での攻撃、ここで切り落としていても
それなりに見せ場あったんだけど、かわされて「しまった!!」という絶望感の後の
ヤジロベエの渾身の一撃でシッポを切り落とすのに成功と
展開の面白さに加えて脇役にも見せ場があるのは良かった。
べジータも4倍界王拳かめはめ波や元気玉を食らいながらも生き延びた異常なタフさや、ボロボロになりながらも
悟空に立ちふさがる姿は敵ながらも凄いと思いましたね。
終わり方もクリリンのべジータを許せない気持ちは心に来るものがあったし結構好きでした。

フリーザ編はドラゴンボールをまた集める展開なのですが
クリリンや悟飯やべジータは気を感じることが出来るがフリーザ達は気を感じること
が出来なくてスカウターでしか探知出来ず、ドラゴンレーダーを持っていない設定も
生かされて面白かった。
ドドリアは太陽拳を食らって、目に見える範囲から追いかける対象を見失ったら
もう探すことが出来ないとか
数字のみにとらわれてスカウターに逆ギレしたり、その愚かしい姿は面白かった。
悟空が超サイヤ人になる伏線を最初から匂わせていたので(フリーザがその存在に恐れてギニュー特戦隊を呼んだり)
超サイヤ人になる過程も唐突ではなくて必然性があったのも良かった。
ギニュー特戦隊などの脇役もキャラが立っていて個性的でした。
特にギニューはボディチェンジは卑怯だとは思いましたが
おそくらはバータよりもスピードがあるのに関わらず(ギニューは悟空のスピードに付いて行けたからバータよりも速いのは明らか)
部下を宇宙一のスピードと立てる男気も好きでしたね。
リクームやバータやグルドやジースなどは
とにかく無印時代を思わせる愉快さのあるキャラ達はかなり良かった。
それでいて、ちゃんとべジータ達とは馴れ合わず本質的には敵としての
恐ろしさを忘れてない所も良かった。
フリーザ戦も最終フリーザと悟空が戦うまでは展開が早くて
戦いの逆転劇や各キャラの見せ場があり面白かった
ピッコロも噛ませ犬にはなりましたが途中まではかなりカッコよかったので満足です。
べジータとフリーザの確執の掘り下げも良く出来ていて、べジータはワルですが
フリーザにかなわない悔しい思いは伝わってきました。
ただフリーザと悟空の戦いは正直長過ぎかたな、チョット飽きてきました。
おそらくは原作が極度に追いついてきた弊害でしょう。
面白かったのは確かだけど長過ぎた印象は捨てきれませんでした。
ナメック星でのフリーザの最後も独裁者らしい哀れな終わり方で
良かっただけに長過ぎたのがね。

セル編は世代交代が上手く完了したのは最高だったけど
倒すべくラスボスがイマイチ定まらなかったり
セルが強いのは達人達の細胞を持っているからと裏付けがあったのは良かったけど
ただの人間が改造しただけでフリーザより強いとか説得力があまりなかったのが悔やまれる。
18号とクリリンがいい関係になったり、クリリンが勝手に改造された18号に同情したりの
心理描写も良かったり
終わり方も最高なんで、終わりよければ全て良しなんだろうけど
どうも色々と引っかかる点ばかりでした。

ブウ編はイマイチでした。サタンやべジータの成長は見られましたが
ギャグ路線に戻って失敗した所や世代交代に失敗したりや
合体や吸収とかばかりで努力の描写をおろそかにした印象が強く残りましたね。
途中から悟空が主役復帰はOPの悟飯押しはなんだったのかと思えるほど違和感ありました。
正直ブウ編はあまり面白くもないし出来も良くない。
そんな中でも好きだった新キャラはいました。
ダーブラは操られていたとはいえ、ブウの危険性に気付き排除しようと考えたり
捨てられそうになってもバビディに心の底から仕えている忠誠心は結構好きで
ブウの噛ませ犬役で可哀想でしたね。

フリーザと悟空が戦うまでは本当に面白かったけど
原作が追いついたためにフリーザと悟空の戦いが異様に長引いたために
長過ぎるなと感じたり、人造人間17号18号がフリーザよりも強い説得力が乏しいなど
段々欠点が目立つアニメになった印象でした。
フリーザ編で終わっていればそれ程欠点が目立たなく
キャラがみんな立っていてキャラクター付けは最高で
ピッコロや悟空のルーツの掘り下げサイヤ人とフリーザの確執の見せ方が素晴らしく
ストーリー的には完成度は高かったと思います。
セル編はギリギリ普通としてもブウ編が悔やまれる。
下に書いた気になる点も考慮するとストーリー的にはかなり良かったアニメが
段々駄目になっていってしまった典型的なパターンですね。
まあ300話近い話数の平均は全体を考えると悪くない。
平均的にはかなり良かったアニメの質はあると思います。
普通300話近くもやれば打率は平均未満はザラだと思うので

あと気になる点も、いくつか書いときます。
やっぱりドラゴンボールは矛盾や整合性に欠ける気になる設定も多かったです。
ピッコロがナメック星人の設定はタンバリンやドラムもナメック星人となるので
亜種と言われても・・・無理がありそこまでやっちゃうと何でもありですね。
ラディッツが言ってた他に送り込まれて助かったサイヤ人とか言っても
テレビスペシャル版では惑星ベジータ爆発時はナッパもべジータもすでにフリーザ軍だったし
いったい誰のことやらサッパリな所
界王が惑星べジータの破壊は神が行ったと言っている点
界王は結局何も知らないのでは?と思える所は気になりました。
セル編以降は強さの描写に無理が出てきたことですね。
惑星を破壊出来るエネルギーに耐えれる奴がただのパンチや地球の表面少し削るだけのエネルギー波で
やられるのって見ていて違和感がありましたね。
科学的には惑星破壊出来るエネルギーの方が強いんじゃないのって考えてしまいました。
おそらく原作の引き伸ばしの悪影響でしょう。
ドクターゲロが16号を恐れていた理由が地球を爆破しかねない爆弾のせいとか
ドクターゲロは16号にそんな権限与えて馬鹿なのかな?と思いました。
なんでそんなもの付けたんだろうね。
その爆弾、忠実な部下の19号に内蔵するかドクターゲロ自身が携帯して持ってればいいだけだろと思いました。
パイクーハンはオリキャラなのに強過ぎる点、セルよりも強いって
アニメスタッフやりすぎ、そんなに強いんじゃ悟空に負けるのはおかしいし
悟空がセルに降参する必要がなかったり矛盾が目立ちます。
個人的には地獄に落ちて弱体化したと勝手に設定付けて思い込んでました。
そもそもセルと同じぐらい強さのダーブラに界王神がビビって、大界王やパイクーハンからみたらセルは雑魚って違和感がありましたね。
オリジナルは設定が無茶苦茶な気はしました。
ナメック星のドラゴンボールは生き返るための制限がないため
セル編以降は死に対しての恐怖や扱いが安っぽくなってしまった点
やっぱり無制限に何度も生き返るのはイカンと思います。
そのせいで悟空が死んでも生き返らせればいいとか、後にネタにされている
エピソードですが自分もリアルタイムで見ていて、やっちゃったかなと思いました。
もう悟空は筋斗雲に乗れないかもと視聴者に思わせては行けないでしょう。

作画についてはローテなんで綺麗な時があったり、汚い時があったりで
色々でした。確実に言えることは原作が追いついてからは更に作画の汚さは目立つようになったかな
ただ、いい時はかなり良かったりもするので単純な絵の綺麗さはトータルとしては普通でしたね。
それでも作画の演出はかなり良かった。
かめはめ波の演出やギャリック砲とのぶつかり合いはかなり演出が良くて
このシーンは録画していたのを当時何回も見直しました。
フリーザが20倍界王拳かめはめ波を防いだりの演出、元気玉を必死に耐える演出など
とにかく必殺技の演出は良かった。その演出込みなら作画はそこそこ評価は出来る。

声優さんは敵側のフリーザやセル役の声優さんはかなりハマッていて上手かったと思います。
かなり個性的な演技でキャラの魅力を引き出していた。
味方側も長くやっていてのでピッコロ役の古川さんは最初はあまり上手くはありませんでしたが
段々上手くなっていったりと、最後の辺りは上手かったと思います。

音楽もドラゴンボールはかなり良かったと思います。
曲名はわかりませんがトランクスがフリーザを倒した時の曲や
界王拳時によくかかる曲とか、バーダックのテーマ曲など
かなり良曲が多くバトルを盛り上げていました。

投稿 : 2014/12/20
閲覧 : 284
サンキュー:

4

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