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「鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎(アニメ映画)」

総合得点
計測不能
感想・評価
46
棚に入れた
93
ランキング
1743
★★★★★ 4.2 (46)
物語
4.2
作画
4.2
声優
4.2
音楽
3.9
キャラ
4.1

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鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎の感想・評価はどうでしたか?

ネタバレ

fuzzy さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.9
物語 : 2.5 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

人気タイトルなのでもう一本作っちゃえ。。

的な感じかなと。。

やっぱどうしても市川崑監督。。てか犬神家ちらつくよね
いっそネズミ男湖で逆さに浮いてれば良かったんに。。

鬼太郎は前後にちょこっとで
誕生の謎。。だと言われてもさほど謎解きもなく

で今のターゲット層の子供向けじゃないしね。。

せめて鬼太郎父がうっすら物に力を宿し攻撃できる、髪などを固めて武器にできるとか
つながりが少しでもあればまた。。でしたが

目玉の親父が昔の鬼太郎の声だったのだけ良かったかな
って鬼太郎声優は5代目なのね。。
それでまだ現役の野沢御大すごいなぁ

墓場鬼太郎な原作テイストなやつまた観たいなぁ


※※
というか
なぜ『鬼太郎』という事で観たのに
8割以上も馴染みもなにもないキャラや妖怪達のいざこざを観させられてたのだろう
というところが1番意味不明だったかな。。

投稿 : 2024/05/08
閲覧 : 25
サンキュー:

0

ネタバレ

アニメ好きなオタク さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 5.0 作画 : 4.0 声優 : 5.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

村の謎が解き明かされていくところが面白かった

ネットで話題になっていたので、amazonプライムで視聴しました。
ミステリーのような始まり方で、犯行は妖怪なので殺人事件のトリックなどは無いのですが、それでも実はあの人が◯◯…!?など、どんどん解き明かされていく謎に時間を忘れて見入ってしまいました。面白かったですが、評判の通りハピエンではなかった…。

エンディングロールの原作調の漫画の部分〜エンディングがイマイチわからなくて、原作に詳しい方の解説読みに調べにいったので、この部分もアニメとして描いてくれていたらなと個人的には思いました。

投稿 : 2024/05/05
閲覧 : 7
サンキュー:

2

ネタバレ

たわし(爆豪) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7
物語 : 3.5 作画 : 4.5 声優 : 3.0 音楽 : 4.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

「墓場鬼太郎」の方がおどろおどろしい。

ドラえもんや孫悟空の誕生秘話なら、おそらく日本国民の6割くらいは知っているだろうが、水木しげるの「ゲゲゲの鬼太郎」はおそらくそんなに知られてないくらい、結構マニアックな部類に入ると思う。

もう10数年前に貸本漫画時代の「墓場鬼太郎」が完璧に「大人向け」のアニメとしてアニメ化されたので、それに比べるとやはり見劣りしてしまう。

一応、主人公の水木が太平洋戦争兵隊上がりの一般人という設定は、原作者の水木しげる本人の体験談ではあるものの

いくら「アダルト向け」に作ったとしても、物語を補完するには蛇足感が強いし、グロテスクであろうがものすごいアクションシーンの作画や美しい背景美術を描こうが、物語の本質は語っていない。

あの美しい顔立ちの幽霊族では、「イモリの干物」や「カエルの目玉」は食べないだろうし。。。語尾に「ひっひっひ。。。」と不気味な笑みはしないだろう。

水木しげるは幽霊族を本当に「不気味な存在」だからこそ、人間から差別され迫害されたのであり。。。だからこそ「人間の醜悪さ」を見いだせるのである。

作画は綺麗で物語はうまくまとまっていてそこそこ面白いが、「映画」としてはイマイチな出来だと思う。

投稿 : 2024/04/07
閲覧 : 121
サンキュー:

7

ネタバレ

ナルユキ さんの感想・評価

★★★★★ 4.4
物語 : 5.0 作画 : 4.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

エグすぎる鬼太郎誕生譚

『第47回日本アカデミー 優秀アニメーション賞』ノミネート作。一応は『ゲゲゲの鬼太郎』シリーズの第6期を基盤としており、冒頭では鬼太郎と共に成人女性の様な高い頭身とスレンダーな姿を得て話題となったねこ娘も登場する。しかし残念ながら(?)本作は彼女らが主役ではない。
タイトル通り、本作はシリーズ全般の主人公・鬼太郎が如何にして誕生したか。そして彼が生まれる前に一体どんな事件があったのか。鬼太郎の父・目玉おやじが体を喪った理由は?────これらを描くために物語の舞台は昭和31年に遡る。

【ココがすごい!:昭和時代の雰囲気づくり】
昭和31年────西暦1956年でもある当時の日本は、戦争の爪痕を復興という形でひたすらに覆い隠している最中だ。そんな日本を描く本作の雰囲気には現在は無い“倫理観の欠如”が多く目についてしまう。
「タバコ」が象徴の1つであることには間違いない。登場人物の多くは当たり前のようにタバコをふかしており、今では考えられないが電車の座席でさえもタバコを吸っている。煙たいのであろう女児の咳き込みが車内に響き続けても御構い無し。誰もが自分のストレス値を下げるために周囲に配慮せず黙々と煙を吸い続けている。それほどまでに当時の日本は、国の再建のために誰もが馬車馬のように働く「忙しない」雰囲気に包まれていたのだろう。
主人公である水木もその1人。戦争の影響を色濃く残す彼の野望や所作、そして勤め先である「血液銀行」の存在を許していた時代というのが「何をしてでもどん底から這い上がってやる」という人々たちの反骨心と何か大切なものを忘れかけているような様を表しており、そんな時代の雰囲気をアニメーションで如実に物語っていく冒頭が先ず素晴らしい所だと思う。

【そしてココが面白い:「スケキヨです」、そして「犬神家っ!」なミステリー】
こうしてハードボイルドな質アニメっぽさを演出した後、舞台は哭倉村{なぐらむら}という村へと移る。水木は日本の政財界を牛耳る『龍賀一族』の遺産を受け継ぎ十中八九、次の当主となるであろう『龍賀製薬』社長へ取り入るためにその村へ足を運んだ。
{netabare}ところが亡くなった当主の遺言状に入婿である社長の名が出ることはなく、次代当主は生きる時代を間違えたかのような白塗りお歯黒の男(その次は三女の息子)。さらに会社の決定権も一族の長女である社長の妻へ明け渡すよう書かれていた。
大混乱する遺産相続の場。我先に確かめてやる、と遺言状と公証人(弁護士)に掴みかかる社長と名も出ない他親族。あたかも自分の物が盗られたかの如く激昂した、それは醜い人間の姿を存分に拝むことができる。
莫大な資産と権力を引き継いた男。それに不満を持つ親族の数々。何も起こらないわけがない(笑) 翌日、当主は左目を貫かれた遺体となって発見される。シチュエーションは異なるもののこれは完全に『犬神家の一族』のオマージュだ。
一体誰が殺したのか、村民が疑心暗鬼になる中で、村唯一の出入口も崖崩れで封鎖されたという知らせも入る。殺人鬼を内包したまま外界との往来が断たれてしまう「クローズド・サークル」────ミステリーとしてこれほどワクワクする定番展開も中々、見られないだろう。{/netabare}
閉鎖的な村とそこに住まう一族の事情、そして起こる殺人事件。この作品は恐らく意識的に『金田一耕助シリーズ』などの著名な推理ミステリーの作風を取り込んでいる。

【ココも面白い:全盛期の目玉おやじ】
とはいえ、この映画最大の特徴はやはり鬼太郎の父・目玉おやじが「全盛期の姿」で妖怪絡みの難事件に挑むことであろう。本作は人間である水木と目玉おやじが手を組んだ「バディもの」として語られる。
嘗ては目玉おやじにも肉体があったことは初期から設定で明かされているが、初出は6期の第14話でオマケに夢世界で得たイメージという注釈付。真にその姿を描いたのは本作が初めてということになり、彼は便宜上、劇中でも『ゲゲ郎』と呼称される。
背は高いが白髪でひょろひょろに見える肉付きの悪さ。そんな姿からは想像もつかないほどの戦闘能力とアクションシーンを披露する。リモコン下駄や体内電気、髪を伸ばして敵に巻きつけるなど息子同様の能力を用いながら、時には「妖怪」ならではのパワーとスピードで取り囲む敵をなぎ倒していく。
作画は個人的にはちょっと崩し過ぎでは?と感じたが、最近の高クオリティなアニメーションに追随していく出来映えだ。画面奥から手前へ滑るように急加速する下駄の速度にフラッシュの明度、そして一対多の殺陣は往年、児童を相手にしてきたシリーズとは思えないほどの迫力がある。

【そしてココが怖い?:白骨妖怪・狂骨と龍賀一族のおぞましさ(1)】
ホラーの観点から見ると、残念ながら鬼太郎シリーズそのものが長年、著名な妖怪や怪異をマスコットに近い形で「キャラクター化」してきた作品のため、それらをどれだけ恐怖演出を加えて登場させてもあまり怖くないという域を出ない。そんな欠点を補うのが、物語を追うことで明かされる龍賀一族の凶行の数々と、その慰み物にされてきた龍賀沙代{りゅうが さよ}を依り代とする狂骨である。
{netabare}鬼太郎の種族『幽霊族』の血と人間を使って生み出される不死に近い妙薬『M』。この薬の売買で巨万の富を得るために龍賀一族は村ぐるみで多くの人間をさらい、また幽霊族を狩るために様々な邪法に手を染めてきた。そして本来は龍賀一族に牙を剥く筈の『狂骨』の怨念は呪詛返しによって操られ、さらに金の力で雇ったか鬼道衆(妖怪狩りを生業とする修験僧)すらも一族の配下に置いた。幽霊族と呼ばれる妖怪がゲゲ郎しかおらず、後に鬼太郎を生む筈の妻が行方不明であるのも全ては龍賀一族と哭倉村の村民が元凶だったのだ。{/netabare}
そんな一族から、沙代はより強い霊力を宿す子供を産ませるための「母体」として扱われていた。彼女はここで語るのも億劫になるほど吐き気を催すことをされている(観ていない人は『近親相姦』というワードで察してほしい)。そんな事情を感じさせず恋する乙女として描かれていただけに、彼女の事情がさらっと語られるだけで主人公である水木と同じ位にえずいてしまいそうになった。
そういうシーンが描かれるわけではない。飽くまでも「台詞」として語られるだけだ。しかし語られるだけでも想像できてしまう惨たらしく醜悪な行為は、聴くだけで顔をしかめる程度の反応は出てしまう。やはり真に恐ろしいのは幽霊でも妖怪でもなく、欲望に満ちた「人間」ということだ。
ただ、どれだけ人を「道具」として扱おうともその者には心が────確かな「意思」がある。
{netabare}沙代は一族のしがらみから逃れるため、血を分けた親族らを狂骨の力で次々に殺害する。目を貫く、高い木の天辺へ串刺しにする、斬った首を祭壇へ飾るetc.その方法はどれも残虐極まりない。彼女の操る狂骨は非常に獰猛であり、彼女自身が死なない限り止まることはないのだ。
そして彼女の背後には、これまで彼女が手にかけてきた者たちの怨霊が浮かんでおり、それはゲゲ郎との邂逅を機に妖怪や幽霊の存在を信じるようになった水木の眼に確りと映っていたのだった──。{/netabare}

【そしてココが怖い?:白骨妖怪・狂骨と龍賀一族のおぞましさ(2)】
一族の凶行はそれだけに留まらず、その中でも飛びきり外道なのが物語序盤で死去した龍賀時貞{りゅうが ときさだ}である。
{netabare}

『齢八十を超えて余は嘆いておった。時麿を始め余の子供たち────いや最近の若い者は皆なっとらん!これはまだまだ余が導いてやらねばならぬ』

勝手に日本の未来を憂い、勝手に自分がいないと未来は成り立たないと驕る。その挙げ句の果ては自らの魂を孫に移して身体を乗っ取るという愚行であった。
長田時弥{おさだ ときや}────幼い彼はまだ何も知らない。自分が何のために生まれたのか、一族が何をしているか。何も知らない純真無垢な子供は、純真無垢だからこそ水木にもゲゲ郎にも純粋に接してくれた。だが、そんな純真無垢な子供ですら時貞にとっては第2の人生を謳歌するための「器」でしかない。
魂を追い出され、老いた権力者にその体を奪われてしまう。もう取り戻すことはできない。傲慢な男の欲望のために女性子供が犠牲になっている世界だ。あまりにも醜悪な黒幕の行動に本気で嫌悪感を抱いてしまう。
ゲゲ郎の妻も、時貞の欲望のために搾取され続けていく。この作品に救いと言えるものは殆どない。人の欲望が惨劇を生み出し、女と子供が犠牲になり、誰も救われない。{/netabare}

【そしてココが熱い!:アンタつまんねぇな】
{netabare}そんな黒幕に「報い」を与えられたことだけが唯一の慰めになるのだろうか。
人間、誰しも自らの私腹を肥やそうと画策していくもので間違いなく水木もその1人であった。しかし黒幕・時貞の底抜けの業突張りが、短い間で心を通わせたゲゲ郎たちを絶望に突き落としていく。その一部始終を目の当たりにしてきた水木は人間でありながら、妖怪と同じ“人間への不信・軽蔑”を心に宿すことになる。

『どうじゃ!?余につけば会社を2つ3つ持たせてやろう!もっといい服を着ろ!御殿に住み、美女・美酒を味わえ!これぞ、人生ぞ!!』

『アンタ────つまんねぇな!!!』

限りなく無力であり、そうでなくても報奨を積んでいくらでも懐柔できる筈だった“人間”。その理から見事に外れた水木の一撃によって龍賀の呪詛返しは破られた。そして、死して狂骨に成り果てても龍賀一族に利用され続けてきた犠牲者たちは、その怨みを然るべき相手へようやく向けることができたのである。
時貞の末路は正に「因果応報」であり、「人の身体を乗っ取ってまで生き続けたいのならそれで良かったじゃないか(笑)」と言えてしまうような痛快さもあった。{/netabare}

【キャラクター評価】
水木{みずき}
ご察しの通り『ゲゲゲの鬼太郎』の作者・水木しげるがモデル。本作の基盤となっている6期でも、序盤で目玉おやじが『鬼太郎は水木という人間に育てられた』という旨の話をしているらしい。今回の話はその前日譚ということで、その事実に繋がるエンディングがどのようなものなのか。また、鬼太郎の育ての親がどんな人物なのか。その辺りに注目が行くため、新規キャラでありつつもかなり目を惹くキャラと言えるだろう。
{netabare}「昭和という時代に呑まれかけていた、元来は心優しい青年」という肩書きにひとまず落ち着く。最初期こそ『第二次世界大戦に参加した過去から、がむしゃらに富と栄光を求めている』『そのためには手段を選ばない』といった非常にストイックな性質の持ち主であり、タバコの吸い方もなんとなく荒々しい印象を抱いていた。
そんな青年がゲゲ郎や沙代との出逢いを機に少しずつ絆されていく。ありきたりと言えばありきたりだがこの部分に奇をてらう必要は全く無く、「結婚(=損得勘定を抜きにした男女の恋愛の終着点)」を意識し、そこに今、暗雲が立ち込めているゲゲ郎を助けようと奔走する内にかけがえのない「相棒」となっていく。人が思い出す様に愛と友情に目覚める姿を多くは語らずに描いており、そこが粋。
この段階で描いた、ゲゲ郎と墓場で煙草を燻らせたり天狗酒を飲んで語らう一時のシーン。これが現状とは裏腹の「まったり感」を持たせている。1本の作品でありながら“箸休め”としてきちんと機能していて私も好きな1シーンとなった。{/netabare}

ゲゲ郎
6期から絶妙にデザインを変えてより鬼太郎の父らしく、そして水木しげるキャラらしく。加えて声優を野沢雅子さんから関俊彦さんに変更する英断など、全てにおいて良調整が上手くいった様だ。
野沢さんはレジェンド声優ではあるのだけど何をやらせても『ドラゴンボール』の孫悟空orお婆ちゃんになってしまうから、もし「現・目玉おやじだから」って理由だけで本作のゲゲ郎役にもなっていたら本作への没入感が損なわれてしまう所だっただろう。関さんは人気作に出演し過ぎて逆にそういうのないからね(笑)
{netabare}ただ、肝心の主人公としての活躍はそれほど多いとは思えなかったかな。理性を失った妖怪の群れや鬼道衆と戦っている内は一騎当千の強さを感じられるけれども狂骨には敵わず。勝てなかった相手は狂骨だけなものの結局、劇中では狂骨を使役する人物が多いため、大事な勝負所では全部、負けっぱなしという展開に。
奥さんの情報を手に入れる際に紗代に口利きして貰って孝三と話す事ができたのは水木の働きによるものだし、幻治や時貞に捕まった際にも水木に助けられ、ラストの狂骨相手には妻のお腹にいた鬼太郎に助けられるというドラゴンボール超な展開。初めに不気味な様子で出てきたゲゲ郎であったが……かなり周囲に翻弄された印象すら感じた。
まあ良い風に書けば人間・水木とのW主人公モノとも言われる本作だけれど、そうではなく飽くまでも「水木とセットの主人公」と言った感じなのだろう。例えベタでも人と妖怪が友情を築き、共に困難に立ち向かう姿。そして種族分け隔てなく未来は未来へ生きる子供たちのものだと信じ、未来を守るために犠牲となる姿。それらがとても尊いのである。{/netabare}

【総評】
全体的に見て素晴らしい作品だった。
アニメで視聴者をしっかりビビらせるような「ホラー」を演出するのはとても難しいことであり、本作も純粋にホラージャンルに徹したとは言えないものの、時には金田一耕助シリーズ(アニメなら『ひぐらしの泣く頃に』)のような連続殺人事件のミステリーを描写し、人々から恐れられる筈の人外=妖怪を遥かに凌駕する「人間のおぞましさ」を徹底的に取り上げることで“ヒトコワ”的な恐怖と嫌悪感を確りと描いている。
アニメーションのクォリティも素晴らしく、戦後の日本の空気感、煙たくなるほどのタバコの描写、戦闘シーンではこれでもか!とゲゲ郎が動きまくり、キビキビとしたアクションで盛り上げてくれる。
{netabare}ストーリーも本当に容赦がない。殆どのキャラクターが死亡するか、何らかの酷い目にあっており、そんな惨たらしい展開の数々を見せることで、視聴者を精神的に蝕んでいく。
唯一の救いは本当に僅かなものだ。そんなたった1つの救いがあるからこそ、見終わった後の感覚も悪くない。だが女性にも子供にも本当に容赦がなく、神も仏も救いもないこの作品を見終わった後は思わず深いため息を付いてしまうほど重い作品だった。{/netabare}
飽くまでもゲゲゲの鬼太郎の前日譚であるが
、それでも和製ホラーが好きな人、ひぐらしやうみねこの雰囲気が好きな人には是非オススメしたい。良い意味で鬼太郎っぽさ・子供っぽさが無くアニオタなら全然楽しめる。ちょっと女性ファンの熱気が強くなり過ぎて一部、上映マナーに苦言が出るようなまとめ記事も掲載されたが、それが逆に私の主張を裏付けてくれるものではないだろうか。変にホモくさいわけでもない。何なら男性オタは沙代ちゃんの可愛さ目当てで視聴するのも良いだろう(尚その後、心に傷を追って帰る羽目になるだろうが責任は取りません笑)。
鬼太郎の知識は、有れば楽しめる部分はあるものの無くても楽しめる。私は6期をつまみ食いしたような状態で本作を観て十分に楽しめた。ラストは恐らく『墓場鬼太郎』へと繋がっており、確かにゲゲゲの鬼太郎の始まりを感じさせてくれる。それと同時に本作にしか登場しないキャラクターたちの「終わり」も大きく余韻に残す素晴らしい前日譚である。

投稿 : 2024/02/18
閲覧 : 147
サンキュー:

8

ネタバレ

移リ木うらら さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

噂に違わぬ面白さ

SNSでとんでもなく人気だったので、そんなに面白いのかーという気持ちで観に行きました。

結果。めちゃくちゃ面白かったです。

そもそもこういう話が好きなんですよ。
「金田一少年の事件簿」みたいな雰囲気がありつつ(仄暗さ漂うミステリー)、時代設定もしっかりしていて、陰陽師とか怪談ぽさとか90年代に跋扈していた感じの物語が令和で爆発的に人気になっているのにも驚いたし。またこういうのいっぱいみたいから復活してくれーってワクワクもしました!

男同士のバディ物なところも良いですよね。
女性キャラの使い方も、二点三点する展開もめちゃくちゃ面白くて!
実写映画でやっても違和感ない物語でした!
(ドラマとかのバディものぽさも感じるという意味で)


好きなキャラの話
{netabare}
紗代ちゃん本当好きです。あなた、昔の邦画のミステリーホラードラマに出ていてもおかしくないわよ!?あの感じ最高過ぎませんか。話し方から何から何まで。実は霊に憑りつかれて使役したとか最高設定すぎ。
でも幸せになって欲しかった~~!!

そして長田幻治。
今キャラクター相関の図見て気づいたんですけど庚子の夫なの!?!?
完全に、乙来とできてるじゃないですか!!
それは置いておいてあの悪役!って感じと、陰陽師です!って感じと、乙来さんめっちゃ守ってるところが刺さりました。好き。

最後に水木。
何から何までイケメンすぎる。声と話し方が本当に好きだし、行動の発端となる戦争の記憶を生かしているところも、性根の優しさを隠しきれないところもとっても好きでした。
{/netabare}

号泣したとこ
{netabare}
最後の時ちゃんと対峙するシーンです。
最初のあの振りからの最後の時ちゃんの言葉本当に泣いてしまう。ああいうのにめっぽう弱いです。
時ちゃんが夢見た良い世界を創って生きたいって号泣してしまいました。
今から見る人はちゃんとハンカチ持っていきましょう。
{/netabare}

映画館で見られて良かったです!本当に良い映画でした!

投稿 : 2023/12/30
閲覧 : 34
サンキュー:

2

ネタバレ

てとてと さんの感想・評価

★★★★★ 4.4
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

戦争への怒りと心の貧困への嘆き。横溝サスペンスばりの狂気と怪奇ホラーも凄い

鬼太郎6期の前日談で、生前の目玉おやじ(イケメン)と水木(戦争帰りの会社員)が、因習と怨念渦巻く村の秘密に挑む。

【良い点】
横溝正史作品もかくやな閉鎖的村と一族の因習を追うミステリー、人間の醜い欲望と狂気が怨霊となって襲い来る恐怖感。
サスペンスとして見ても非常に怖く引き込まれる上に、怨霊ホラー系として見ても凄まじい内容で全く飽きさせず。
…放送中でそろそろ終盤?の「ダークザギャリング」を超凄まじくした感じ。
サスペンスと、妖怪物、怪奇系ならではの悍ましさあり、欲望の為に人間はここまで邪悪になれるのか。
中ボスの陰陽師、ラスボスの邪悪ジジイの極悪っぷりも王道を極めていて非常に良かった。
内容は悍ましいがバトルは王道で決着も友情の勝利なので割と清々しい。

昭和30年代や、因習村の描写も非常に良い。
喫煙シーンが昭和の分かり易い特徴として印象付けられる。
列車内で喘息の少女に全く配慮しない水木含めた大人たちのシーンは、時代性と風刺が効いていた。

人間の水木と幽霊族のゲゲ郎の友情も良かった。
当初は人間と妖怪反目し合っていたのがベストパートナーになっていく。
ゲゲ郎と共に人間の醜い狂気に抗いながら、ゲゲ郎との交流で水木の心境の変化が良かった。
戦争でお国から無駄死に強いられ戦後も変わらない不信感が、因習村の超濃密な欲望と狂気それに抗い愛を求める相棒との関わりで我武者羅に立ち向かう。
言下に水木作品の根柢に流れる戦争への怒りと戦後日本の心の貧困への嘆きあり、これを愛と友情で立ち向かう話にする事でエンタメ作品としても見やすかった。

生前目玉おやじの飄々としたイケメンぷり、水木の人間に絶望しつつも葛藤する人間らしさなどキャラも魅力的。
悲劇のヒロイン沙代もかなり可愛いく、陰惨なドラマに華を添えていた。
一族もすぐ死ぬ割に各キャラインパクトは強い。

いぶし銀のベテラン声優陣も素晴らしい。完璧な布陣。
特にラスボスの白鳥哲氏久々の怪演聴けたのは嬉しかった。

楽曲も雰囲気良く、またBGMが煩くない点も良かった。

【悪い点】
特に無し。
強いて言うと、おやじさんあんまり強くなかったような。

また作品への評価ではないが、戦後全否定な日本の心の貧困論もやや納得いかず。
祖父たちの世代が醜くても余裕が無くても頑張ったから今の物質的に豊かな日本があるわけで。
本当に完全に心が貧しいならば、今こうして沢山のアニメ作られて楽しめてないと思う。

【総合評価】9点
鬼太郎ファン必見、そうでなくても戦後日本人のアニメ好きならば見て損はしない傑作映画。
評価は最高でもいいんだけど「とても良い」

投稿 : 2023/12/20
閲覧 : 83
サンキュー:

9

ネタバレ

ドウ さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

「ゲゲゲの鬼太郎」をよく知らない人にも超オススメの傑作。

あらすじ
~{netabare}昭和31年。日本の政財界を裏で牛耳る龍賀一族によって支配されていた哭倉村(なぐらむら)。
血液銀行に勤める水木は一族当主・時貞の死の弔いを建前に野心と密命を背負い、また鬼太郎の父は妻を探すために、それぞれ村へと足を踏み入れた。
人間も妖怪も何かを隠している呪われた村で、鬼太郎誕生に隠された秘密が明かされる。 {/netabare}~

作品タイトルでお察しの通り妖怪の世界の住人である鬼太郎の、誕生にまつわるエピソードが展開されます。
この過去エピソードが思いの外面白くて、内容的にはあるあると言えばあるあるなのですが。ベタながらも熱い展開がいくつも用意されていて、最後まで飽きる事なく視聴後には満足感に満たされた状態で劇場を去る事が出来ました。
(ちなみに内容的には『ゲゲゲの鬼太郎』を知らない方でも、ストーリー理解には特に問題ない内容でした。)

また原作者の水木しげるさんは戦争経験者で関連書籍も出ていますが、本作にも時代背景的に戦争を感じる演出が見られた点もあり、所々で水木しげるさんを感じるリスペクトがありました。
そしてただ過去の話しで終わらせるのではなく、いつの世にも現代にもはびこる人間の業や罪にも表現が及んでいる点も見事という他ありませんでした。

もちろん映像的にも戦闘シーン、ホラーな演出などなど見応えがあり引き込まれました。(なお本作はPG12の年齢区分あり。)
キャラクターもメインキャラがしっかり魅力的だったと思います。

ちなみに少し違和感のあった部分も挙げるなら。
{netabare}序盤に登場した興味本位に突撃したみたいな記者が、終盤立派な志ある記者みたいな感じにいつの間にかなっていたのは違和感がありました。{/netabare}
ただ些細な部分で、その違和感に対して不快感等マイナスな印象を感じる程でもなかったです。

この鬼太郎映画は、鬼太郎に全く触れてこなかった初見勢でも入れる内容なので、是非とも多くの方に観ていただきたいです。
自分は本当に楽しめた傑作でした。

(余談ですが、自分が水木しげるさんの漫画作品で一番好きなのは『猫楠、南方熊楠』のシリーズです。水木しげるさんは大好きな漫画家さんの一人で神。)

投稿 : 2023/11/23
閲覧 : 77
サンキュー:

8

ネタバレ

メガマインド さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

墓場の鬼太郎をベースにしたアニメエピソード0

墓場の鬼太郎をベースにしながらアニメ(6期)では描かれなかった主人公鬼

太郎の父親たち(目玉おやじ、水木)の物語と鬼太郎の誕生秘話が描かれ

た!!

原作でもやっているが本編でも目玉の親父がなぜ目玉なのかについても明かさ

れる。、

ドラえもんやアンパンマンといった、すべてのはじまりと呼べる誕生にまつ

わる話って何かと神回

になることが多い。この作品も例外ではない。


さらに犬神家の一族、八墓村、横溝正史もベースにしているかと思わんばか

りの田舎にいる者同士による遺産相続による

執念や妬み、殺人、人間の業がこれでもかいうくらいみせられる


若干ホラー要素強めで極めてダークな内容です。


登場人物の殺され方がどれもえぐすぎて、一般人ですらひどい殺され方する

し記憶に残るレベルのトラウマを味わった。


しっかり最近のアニメに負けないレベル(呪術廻戦)のバトルもあり、
盛りだくさんな一作だった。


トンネルを抜けて田舎に入る一連のシークエンスは映画館に来てよかったと

思えたくらい素晴らしい。

映画的で市川崑作品のような芸術美を帯びていた


なにより父親と水木のキャラがとにかくよかった

幽霊族と人間立場環境が違え、お互いいがみ合いながらも

同じ屋根の下で煙草を吹かせ、酒を飲みかわし

徐々に信頼関係が形成されていく

父ゲゲ郎と水木のコンビによる共闘はこの作品のMVP


の一つでしょう


父の妻、息子を思う気持ちや愛情は夫婦愛を感じさせて

ほっこりさせられました。







初めてこのシリーズを観る人でも楽しめると思うが
少なくともこの映画を鑑賞する際は墓場の鬼太郎1話(アニメか原作)を触れていたほうが
より観る前と観た後の印象がだいぶ違う作品となる。



衝撃のラストでした。


最近のアニメ映画で一番おすすめです!!
今すぐ観に行ったほうがいい

投稿 : 2023/11/22
閲覧 : 110
サンキュー:

11

しらす さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

投稿 : 2024/05/12
閲覧 : 0

RX-178 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

投稿 : 2024/05/07
閲覧 : 1

ゆにこん さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

投稿 : 2024/05/05
閲覧 : 2

おみや さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

投稿 : 2024/05/05
閲覧 : 2

さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6
物語 : 3.5 作画 : 3.5 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

投稿 : 2024/05/02
閲覧 : 2

SrmNl23322 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 3.5 音楽 : 3.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

投稿 : 2024/05/02
閲覧 : 2

ムラマサ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.5 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

投稿 : 2024/04/29
閲覧 : 2

Ricky さんの感想・評価

★★★★★ 4.6
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

投稿 : 2024/02/27
閲覧 : 6

いぬわん! さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

投稿 : 2024/02/23
閲覧 : 6

みみい さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

投稿 : 2024/02/18
閲覧 : 6

老倉育 さんの感想・評価

★★★★★ 4.4
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

投稿 : 2024/01/13
閲覧 : 8

ぽ~か~ふぇいす さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.5 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

投稿 : 2023/12/31
閲覧 : 8

M さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

投稿 : 2023/12/25
閲覧 : 9

dNtaa40944 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

投稿 : 2023/12/16
閲覧 : 15

しゅん さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.5 作画 : 4.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

投稿 : 2023/11/29
閲覧 : 9

さんの感想・評価

★★★★★ 4.8
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 4.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

投稿 : 2023/11/23
閲覧 : 10

おぬごん さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

投稿 : 2023/11/23
閲覧 : 9

けみかけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.7
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 4.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

投稿 : 2023/11/22
閲覧 : 9

しむらうしろ さんの感想・評価

★★★★★ 4.9
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

投稿 : 2023/11/19
閲覧 : 12

kunka さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

投稿 : 2023/11/17
閲覧 : 10

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鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎のストーリー・あらすじ

詳細不明(アニメ映画『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』のwikipedia・公式サイト等参照)

放送時期・公式基本情報

ジャンル
アニメ映画
放送時期
公式サイト
www.toei-anim.co.jp/kitaro/news/2021030704.php

声優・キャラクター

沢城みゆき、野沢雅子

スタッフ

原作:水木しげる

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