「ガールズ&パンツァー これが本当のアンツィオ戦です!(OVA)」

総合得点
72.2
感想・評価
632
棚に入れた
3553
ランキング
1154
★★★★☆ 4.0 (632)
物語
3.9
作画
4.1
声優
4.0
音楽
3.9
キャラ
4.1

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ネタバレ

STONE さんの感想・評価

★★★★★ 4.8
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

テレビシリーズとは異なる新しい魅力

 テレビシリーズでは出オチ?で終わってしまった対アンツィオ高校戦を描いたものだが、まず
テレビシリーズで数カット描かれただけの最後のシーンにきっちり合わせてきたのは見事。
 戦闘の流れがうまいこと、このカットに合うように流れていくのは非常に気持ちいい。当然、
そこに至るまでの戦闘シーン自体も魅力的。

 対アンツィオ高校戦というストーリー自体は、テレビシリーズで描かれなかった部分の補完的
内容であるが、他の要素もテレビシリーズでは描かれなかったものを見せようとしている印象が
あった。

 テレビシリーズにおいての対戦相手は聖グロリアーナから黒森峰まで、戦車に関して大洗
女子が質量共に劣るもので(対聖グロリアーナは練習試合ということで台数を合わせていたが)、
このハード的部分の不利を大洗女子がどう挽回していくかが見所であったが、本作は量は
ともかく質は大洗女子の方が上。
 この不利を埋めるために色々と画策するのはむしろアンツィオ側といった印象で、アンツィオ
側の頑張りが見所の一つといった感じ。まあ、結果としては報われないわけですが。
 アンツィオ高校のキャラもアンチョビを筆頭に、テレビシリーズの対戦相手には
見られなかったタイプで、一言で言うと愛すべきお馬鹿といった印象。
 試合自体は真面目に勝とうとはしているのだが、どこか抜けている感じが愛らしい。

 戦闘シーンもテレビシリーズの対戦相手が重戦車、中戦車でチーム編成されていたため、
戦車の重量感を感じさせる描写が多かったが、アンツィオの大半の戦車は豆戦車であるカルロ・
ヴェローチェであるため、作画もその機動力を活かしたスピード感を感じさせる描写に振って
いる印象。
 テレビシリーズの頃から戦車の走行スピードはかなり盛っているが、相変わらずリアルと
アニメとしてのデフォルメのバランス比がいい。
 このカルロ・ヴェローチェを相手にする八九式だが、テレビシリーズにおいては非力な印象が
強かった八九式が、カルロ・ヴェローチェ相手だと強さを感じさせるのもこれまでにないもの。

 III号突撃砲とセモベンテの自走砲同士の接近戦も新しい部分で、テイスト的にはテレビ
シリーズ最終話の西住姉妹の一騎打ちに似たものがあるが、あちらは西部劇の撃ち合いを
思わせたのに対して、こちらは本当の意味でぶつかり合う超接近戦。
 なんか映画「リベリオン」のガンカタを戦車(正しくは自走砲か)でやっているみたい。

 大洗女子の面々に関して、テレビシリーズにおいてはストーリー自体に絡むあんこうチーム、
カメさんチームを始め、次第に成長していくウサギさんチーム、非力な八九式でなんとか
頑張っていこうとするアヒルさんチームに較べて、試合自体では重要なポイントゲッターで
ありながらカバさんチーム自体はあまり描かれてなかった気がする。見た目のインパクトが
あるだけに、逆にそれで終わりみたいな。
 それが本作ではかなりピックアップされており、特にカエサルはストーリー的キーマンで
あったりする。この辺もテレビシリーズでは見られなかった部分。
 他にもこれまでプライベートが描かれなかった武部 沙織のお部屋紹介があったりしたのも
新要素か?。

 基本テイスト自体はテレビシリーズの雰囲気を保ちつつも、これまでとは異なる新しい魅力を
打ち出した作品といった印象。
 その分、主役である西住みほの印象はちょっと弱かった感があったけど。

投稿 : 2014/08/07
閲覧 : 230
サンキュー:

7

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