yapix 塩麹塩美 さんの感想・評価

3.3
物語 : 3.5 作画 : 3.5 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.5 状態：観終わった

鉄の髭！すぐわかったよｗｗ

　合法の海賊って・・・？
　と思ってたら、
　ああ、なるほど、うん、やはりね、
　海賊風エンターテイメント提供組織＆宇宙の便利屋さん
　たっだ。
　ここはツッコミどころだなーって思ってたら、
　終盤に作中でツッコミが入ってしまい、
　ツッコめなくなっちゃった！笑

　
　主人公「加藤 茉莉香」の成長ストーリーかと思ったら、
　意外にもそうでもない。
　もちろん成長していないわけではないのだが、
　突然与えられた船長と言う地位に戸惑い、悩み、挫折、再生・・・
　って感じではなく、
　なんとなく飄々とやってのけて、
　あっという間に船長らしくなっちゃった、
　って感じ。
　なんというか・・・
　加藤茉莉香さん、大物？って感じｗ

　
　それじゃ、
　加藤茉莉香とチアキ・クリハラとの友情物語かとも思ってみたが、
　友情物語と言うには、チアキの出番が少な過ぎ、
　互いが互いを友として、
　時にはライバルとして、
　必要不可欠な存在として意識している！
　なんてこともない。

　加藤茉莉香が弁天丸と白凰女学院を行ったり来たりするので、
　舞台も宇宙と地上を行ったり来たりすることになる。
　非日常と日常の対比っていうもの、
　この作品のウリであり、
　学生と船長の両立は大変っすよ！
　ってことを描きたいのかなーとは思うのだが、
　そうすることで、
　専業の海賊さん達って・・・
　というモヤモヤ感を感じないでもない。

　物語の終盤では、
　海賊連合　VS　銀河帝国戦艦
　の艦隊戦が描かれ、
　なかなかＳＦミリタリー的な展開を楽しませてくれた。
　が、この終盤まで、山らしい山が無く、
　せいぜい丘程度のピークしかないため、
　苦痛とまでは言わないが、
　視聴継続には少し忍耐が必要かもしれない。

　最後に「私掠船免状」について。
　歴史上にもこのような特殊な免許の発行は認められる。
　古来、海軍と海賊の定義は不明瞭であり、
　海軍が歴史の混乱期に海賊になったり、
　海賊があれよあれよと言う間に海軍の指揮官になったり、
　なんてことはよくあった。
　かの有名な「レパントの海戦」における
　オスマントルコの海軍の指揮官のほとんどは海賊の頭目であった。
　というより、陸軍国であるオスマントルコに常設の海軍は無いに等しく、
　必要のつど編成していたにすぎない。
　興味のある方は
　「レパントの海戦」塩野七生著
　を読んでいただければと思います。