「Fate/Zero - フェイトゼロ(TVアニメ動画)」

総合得点
91.3
感想・評価
6190
棚に入れた
28465
ランキング
35
★★★★★ 4.2 (6190)
物語
4.2
作画
4.4
声優
4.1
音楽
4.2
キャラ
4.2

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ネタバレ

しもん さんの感想・評価

★★★★★ 4.8
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

正義の話をしよう

全体的にシリアスで重く、そして燃える展開に引き込まれた。
物語に登場する彼らそれぞれの物事に対する考え方がおもしろく、全話観終えるまで飽きが来なかった。個人的に好み。


好きなキャラクターはエミヤキリツグ
正義の味方であろうと必死になって、功利主義の末路を見て挫折を味わうまで走り続けたその姿。かっこいい。熱くなるものがある。正義とは何だろう。キリツグを見ていると愚かなヤツだな、と思ってしまうと同時に、だったら自分なら答えは出せるのかと自ら問い詰めたくなる。
あわせて読みたいと思った本『これからの「正義」の話をしよう いまを生き延びるための哲学』マイケル・サンデル 早川書房
をようやく古本屋で購入。ハーバード大の講義録なのでかなり読みづらいが、自分について考えるいい機会だと思って本気で向き合いたい。

好きなペアはキャスターとリュウノスケ
2人が宗教観を語り合ってるところが好き。あと、キャスターがでっかい怪物で一般市民をなぎ払ってるところとか、最高にクール。秩序とか正しさとか社会とかそういう(ある側面ではおかしいと言える)常識的な「強きもの」をぶち壊しにかかる、真っ向から闘うキャスターを見てると、「やっちまえ旦那ぁ!」って拳を突き上げ叫びたくなる。最期は2人とも幸せそうで、じーんときた。彼らのようには死ねない「弱きもの」はたくさんいる。本当に彼らが悪いのだろうか。これでいいのだろうか。
あわせて読みたいと思った本『ラヴクラフト全集』H.P ラヴクラフト 大西尹明訳 東京創元社
途中まで読んで、読むのをやめた本。とにかく恐ろしかった。本に読まされている感じになる。そして読めば読むほど何かに侵食されている感じがした。身の危険を感じた。「呪術的な何かを信じざるを得ない。読んだだけで廃人になるような魔の本はきっと存在する。現にこれがその一つだ。」そこまで考えて(そこまで恐怖でおかしくなって)ようやく本を閉じることができた。以来一度もこの本を開いていない。
読んで後悔した。味あわされた根源的恐怖は今も生き続けている。けれどこの経験がなかったらキャスターとリュウノスケを好きになれなかったと思う。そのあたりは良かったと思ってる。が、読み直したくない。情けない事に、これ以上あの闇に向き合って正気でいられる自信がない。
しかし、今作のキャスターと深い繋がりがあるとしか思えなくて紹介したかった。
あと、シリーズ全て最後まで読んだ人がいたら、大丈夫だったかどうか知りたいです。大丈夫だったなら、少し考え方を変え、覚悟して読んでみようかとも思います。

投稿 : 2016/11/05
閲覧 : 286
サンキュー:

11

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