「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q(アニメ映画)」

総合得点
77.4
感想・評価
1548
棚に入れた
8441
ランキング
609
★★★★☆ 3.9 (1548)
物語
3.6
作画
4.2
声優
4.0
音楽
3.9
キャラ
3.9

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三崎鳴 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 2.0 作画 : 4.5 声優 : 5.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

疲れたんでしょうね

新劇場版ヱヴァンゲリオンシリーズ3作目。エンタテイメント路線を強調した前作とは打って変わって旧シリーズらしさを取り戻した一作。ただ個人的に、本作に関しては否定的で、これを是としてしまえばアニメ業界の未来には暗雲が立ち込めることとなると思う。内容は前作から14年後の世界を描いたものだが、内容は圧倒的に薄い。というより庵野監督の悪い癖が出ている。シンジくんが全く状況の分からない中に放り込まれたというケースに大いなる感情移入をもたらしている点では制作側の狙いは当たっているといえるが、正直完結篇の自作までは(またこのまま未完成でいくのか合理的な説明と決着を付けられるのか分からない為)評価し難い。評論家の間では大きく分けて“金の無駄”派と“これこそエヴァ”派があるが、これこそエヴァというなら、旧劇場版のようなインパクトはなかったため、『やっぱり風呂敷は畳めなさそうだな』という意味での“これこそエヴァ”になってしまう。自分は長く続いているこのシリーズに関する考察議論に加わっていない為詳細は知らないが、そもそもオチなんて考えてないんじゃないのという否定的見解がどうしても勝ってしまう(深い考察を展開している方々には申し開きできない)。作品としての資質を語るため、リドルストーリーを例に取るが、視聴者の考察というものは作品の溝を埋める(80%を100%にするような)ものではなく、余地を挟むことで作品の魅力を上げるものである(リドルストーリーではオチを視聴者の采配に委ねる手段を使っているが、いわゆる脳内補完のようなものか、100%として描ききられている作品に更なる要素を付け加える)。正直、エヴァシリーズを見ていると答えの考えられていない問題に挑戦する者達が集うコンテンツのように思えてならないが、それがハッキリするのは次回作となるだろう。映像的にも脚本的にも前作から大幅に質を落とした本作を手放しに褒めるのは難しい。

投稿 : 2014/09/14
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サンキュー:

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