「まじもじるるも(TVアニメ動画)」

総合得点
62.6
感想・評価
509
棚に入れた
2429
ランキング
4694
★★★★☆ 3.4 (509)
物語
3.4
作画
3.3
声優
3.5
音楽
3.4
キャラ
3.5

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ネタバレ

OZ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7
物語 : 3.5 作画 : 3.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

懐かしさが新鮮な魔法少女アニメ

原作の漫画は読んでいないが
2013秋~2014春の3クールで放送された
『弱虫ペダル』が楽しめたので
同じ作者である渡辺航先生との事から
観てみる事した2014夏アニメ

■懐かしさが新鮮な魔法少女アニメ■
現在 魔法少女物は一つのジャンルとして確立され
数多く作品が出ている中
一昔前の雰囲気を感じさせる『まじもじるるも』

懐かしさが漂うのもそのはずで
2007年に「月刊少年シリウス」にて連載されており
今観るとやはり古臭さは否めない。

まず作画からも窺える通り
今風の絵柄からは遠く
お世辞にも綺麗と言えないけれど
ほのぼのした世界観を表すには
丁度良い具合の作画である。

確かに作画は綺麗に越した事ないが
綺麗であればある程
今作品の"らしさ"は薄れていくだろう。
作風にピッタリ合っているので
綺麗じゃない事が却って効を奏している。

肝心の物語と言えば
コメディが主な部分を占めている1話完結型。
情に訴えかけるエピソードも組み込まれていて
バランスの取れた構成だ。

一方 気になったのは魔法のチケットの設定。
序盤に伏線を張っていて
どう着地するのかな?なんて観ていたのだけれど
物語に大きく影響しないまま
すんなり終わってしまった事。

今作品の肝になりそうな設定だけに
広げられなかったのは惜しい。

ちょっぴりエッチな主人公の柴木 耕太と
無口な魔女 るるもを中心に展開されていく為
二人を受け入れられるかで
評価は変わってくるだろう。

魔法少女物が多い中で
どことなく漂う懐かしさが新鮮なアニメである。

■お気楽な話だけじゃないんだよ■
コメディ作品のまま展開されてきて
最後までこんな感じなのかな?と観ていたら
第6話「雨の日のジケン」で
一味違う内容へと様変わりする。


ある日 道端に捨てられた3匹の子猫を
連れて帰る事になった柴木。

早速名前を付ける事になり
それぞれ「サツ」「ジン」「ジケン」と
るるもがその時手にしていた本
「ときめき急行♡地獄の殺人事件」を元に
酷く適当な名前を付けられた。

自宅で飼いたい所だが
動物嫌いのお母さんによって却下され
里親を探す事に。
しかし お母さんの目は何時見ても怖い(笑)

友人達と協力し
里親探しに奔走する柴木だけれど
一向に飼い主は見つからない

るるもの使い魔である黒猫のチロが
「うちもこの子らと一緒や」と
るるもに拾われた経緯を話す場面でほろり

その夜 ジケンの里親が見つかったと連絡が入るのだが
テレビから流れる天気予報は大雨警報

雨に濡れてすっかり衰弱してしまった子猫達を
急いで動物病院に連れて行く柴木

しかし 途中でジケンは飛び降りるのだ
落とした魔法のチケットを教える為に

ニッコリした笑顔で「にゃあ」と小さく鳴き
地面に力なく倒れこむジケン

すかさず魔法を発動させようとする柴木だが
おかしな事に何も起こらない

るるもは静かに口を開く

「ジケンは生まれつき体が弱かった
 これがジケンの運命だったんだ」

「魔法は・・・死んだ者には効かない」と・・・

身体から力が抜けた柴木は
呆然と座り込む

「幸せそうな顔をしている
 お前に拾われなかったらとうに命は尽きていた
 良かったじゃないか お前と出会ってジケンはきっと幸せだったと思うぞ」

全てを理解し
土砂降りの中 大声をあげて泣く柴木

後日 サツとジンは無事里親が見つかった

子猫がいなくなり
寂しそうに柴木は窓の外を眺める

校庭の隅にジケンの墓を残して・・・。


悲しい結末ではあったけれど
今までのコメディ路線からは
全く予想していない展開だったので
涙がぼろぼろと溢れてしまった。

他にも第10話のオオカミ回や第11話のバンド回
胸に染み入る温かいエピソードもあったりして
明るい話だけじゃなく
シビアな一面も見せてくれた第6話は
今作品で最も印象に残るエピソードとなった。

■あとがき■
大きな不満もなく
期待通り楽しめました。

るるもは可愛いし 柴木は憎めないし
キャラクターを好きになれて良かったな。

所々に放り込んできた
『弱虫ペダル』ネタがクスッときたね。

特に笑ってしまったのが
11話のオオカミ回で混浴に辿り着いた時
「パラダイス!!」→「優勝ぉぉぉ!!」と
いきなり自転車レースの背景になり
勝利の雄叫びをあげる柴木が印象的だった。

直後「ネオパラダイス!!」→「連覇ぁぁぁ!!」の
流れは反則だね(笑)
ヘンタイシバキの名に相応しい男だよまったく。

ちゃっかりツール・ド・フランスで
個人総合成績1位の選手に贈られる黄色のジャージ
「マイヨ・ジョーヌ 」を
着用してる細かい演出にも脱帽。

唯一の心残りは
OPで見せたるるもの笑顔が
最後まで見られなかった事だ。

るるもの笑顔が見られるのなら
魔法のチケットを使っても後悔しないな。

魔法の様な可愛らしい笑顔を
何時になったら拝めるのか?
是非とも2期が観たい作品だね。

満足度 ★★★★★★★☆☆☆ (7)

投稿 : 2014/10/02
閲覧 : 370
サンキュー:

52

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