「BLUE GENDER [ブルージェンダー](TVアニメ動画)」

総合得点
63.0
感想・評価
77
棚に入れた
402
ランキング
4489
★★★★☆ 3.3 (77)
物語
3.5
作画
3.2
声優
3.4
音楽
3.2
キャラ
3.4

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ネタバレ

三崎鳴 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.8
物語 : 4.0 作画 : 2.5 声優 : 2.0 音楽 : 2.5 キャラ : 3.0 状態:観終わった

あまりお勧めはしません

AIC制作オリジナルアニメーション作品。ジャンルは戦争ロボットアクションだが、前半・中盤・後半で内容の気色が異なる。前半は突如として出現した巨大生物「ブルー」とそれに打倒すべく人類との戦争,中盤は組織に隔離された主人公を追い求めるヒロインとのラブストーリー,終盤は人類間での居場所を求める争い,と軸が違うだけでなく雰囲気まで変わるため、前半が好きでも中盤からの展開は好まないなどという見方にもなる。現代医療では治療不可の病を治すためコールドスリープにかけられた主人公が目を覚ますと、人類は絶滅の危機に瀕していた。状況も分からないまま戦場に巻き込まれた主人公は数々の人間の死と残酷な現実を目の当たりにする。容赦なくキャラクターが死んでいき、グロテスクな見た目の敵も恐怖を煽るため、その手の作品が好きな人には好ましい展開。中盤から後半にかけて、生きる意味を失う人類の動向が描かれる。宇宙基地には娯楽と呼べるものの存在が乏しく、性風紀の乱れが著しい。人はやるべきことを失ったときにどうなってしまうのか。人類はブルーから地球を取り戻すべく戦闘を繰り返すが、そもそもこのブルー自体が、増えすぎた人類を淘汰するための地球の意思に基づいた存在だということが終盤で明らかになる。それでも居場所を取り戻そうとする人類の行動原理は曖昧に暈されている。ラストは宇宙基地に永住することを選んだ人々と地球に戻ることを決意した主人公達とに分断される。しかし宇宙基地に残ると決意したリーダー的人物は、生きる目的が尽き、虚無に包み込まれた搭乗員らの我慢の爆発による暴動によって殺され、宇宙基地は爆破される。地球に戻った主人公らは、地球に存在を認められたかどうかは分からないが今生は我らが生誕の地で終えようと心に決め、もとあるべき居場所への回帰を果たす。なんとも分かりにくく、生命哲学の皮を被ったように見せかけているオチだが、感じ取れるものがあればいいのではないか。マイナーな作品ではありながらも名作の部類。

投稿 : 2014/10/22
閲覧 : 316
サンキュー:

4

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