STONE さんの感想・評価

3.7
物語 : 3.5 作画 : 3.5 声優 : 4.5 音楽 : 3.0 キャラ : 4.0 状態：観終わった

エロ&バイオレンス重視の美少女バトルは変わらず

　原作は未読。
　1期ではパンドラがノヴァと戦う話のはずなのに、内輪もめが多くて、パンドラ同士で戦って
ばかり。「そんなことやってていいのか？」という感もあったが、本作はEパンドラ計画を巡る
話が主体となっているために安心?して内輪もめができると。

　1期に見られた、エロとバイオレンス重視の美少女バトルといった感のコンセプトは
うまいこと引き継がれているようだが、ストーリーの主軸は悲劇的要素が強く、更に1期に
時折見られたお気楽な要素が減ってしまったため、全体的に1期より暗い印象。吹雪の中の
アラスカが舞台というのがいっそう暗くさせているかもしれないけど。
　暗いと言えば、1期もいじめなどがあったが、本作はEパンドラの悲劇や、サテライザー・
エル・ブリジットの忌まわしい過去再びといった感じの根が深いものが多く、より鬱度は
増している感じ。
　ただ流血のような映像的なグロは減ったかな。

　全体を通して見ると、脇役に光が当たっている部分が多く、主役であるサテライザーや
腐れ縁といった感の強いラナ・リンチェンは、1期に較べて影が薄くなってしまったみたい。
　Eパンドラを巡る展開に関してはエリザベス・メイブリーとアミリア・エヴァンスの物語と
いった感が強く、特にエリザベスの単なるセレブお嬢様だけではない高潔な行動振りはなかなか
カッコいい。

　そして、終盤において脚光を浴びた感があったのがシフォン・フェアチャイルド。
　個人的には皆が目がパッチリした美少女然としたキャラの中、一人だけ細目で1期の頃から、
かなり印象深かったキャラだが、ついに本領発揮といった印象。
　この細目に関しては単なるキャラデザインによるものだと思っていたら、ノヴァ化した
アメリアと対峙した際に目を見開いたのは驚いた。目によって、一種の覚醒のようなものを
掲示していたみたい。
　あくまでシュバリエ側に付き、サテライザーと敵対した際は一種の悪役キャラと化したような
印象があったが、大局的には彼女の行動は正しかったのだろうなと思わせるものがあった。
　しかし、バトルものの最終話で主人公がまったく出る幕なしというのも、ある意味凄い。

　女性陣のパンドラは大活躍といった印象が強いが、男性陣のリミッターは今一つ影が
薄いかなあ。
　メタ的にはヒロインキャラとのカップリングのための設定のようで、パンドラの精神的
支えとしては重要みたいだが、こと戦闘に関してはパンドラ同士の戦いはともかく、
対ノヴァ戦ではあまり役に立ってないみたい。