「きんいろモザイク(TVアニメ動画)」

総合得点
83.0
感想・評価
1887
棚に入れた
9240
ランキング
334
★★★★☆ 3.8 (1887)
物語
3.6
作画
3.8
声優
3.9
音楽
3.7
キャラ
4.1

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ネタバレ

STONE さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

Girl Meets Girl, East Meets West

 原作は未読。
 まず、1話の大宮 忍がイギリスにホームステイする話に惹かれた。
 イギリスの田舎の情景を始め、とにかくていねいに作られている印象で、加えてここで聞く
ことのできる英語がアニメでは高レベルなもの。
 忍がアリス・カータレットと出会うガール・ミーツ・ガールといった内容で、互いに相手の
言葉をまったく理解できないが、それでも心で通じ合うことができるというほのぼのとした
描写。
 シリーズ全体で観ると、長いアバンといった位置付けなのだろうが、これ自体が1本の短編の
ような感じ。

 2話以降はいかにも4コマ原作の日常系といった感じの内容。
 異文化交流ものなのだが、通常は互いに違う環境で暮らしていたことからくるバックボーンの
違いによりチグハグやドタバタが始まるのに対して、この作品は日本人の忍が西欧かぶれで、
イギリス人のアリスが日本かぶれと、逆転しているのが面白い。ただ、思ったほど日本文化と
イギリス文化の違いをネタにした笑いは少なかったように思う。
 そして、3話より九条 カレンが登場してレギュラーが揃うといった感じだが、やはりこういう
自由奔放なキャラがいると話がよく動く。

 キャラに関しては全体的に可愛らしいうえに優しい印象だが、これはキャラのアクを弱くして
いるせいかな。
 小路 綾はツンデレキャラなのだろうが、それほどきつい感じはないし、他作品のツンデレ
キャラに見られるような暴力要素はない。かき回し役のカレンもうざくなるほどではないと
いった具合。
 むしろおっとりした印象の中、相手の気持ちに鈍感な忍の方が結構ひどかったりする。まあ、
本人に悪気はないのだろうけど。
 内容的には特に大きな出来事もなく、ほのぼのした空気の中、キャラ達の楽しげな日常が
描かれ、一種の癒し効果もありそう。

 ただ、得るものもあれば、捨てるものもあるわけで、このキャラの可愛らしさや楽しげな
雰囲気に比重を置いたためか、ギャグものとしてはちょっと弱かった印象。
 まあストーリー以上に笑い処は個人差があるみたいなので、人それぞれだと思うけど、
個人的にはツボに入る笑いは少なかったかな。

 最終回である12話ではまさかのミュージカル。これが単なるおまけといったレベルの
ものではなく、結構クオリティが高いものだった。
 ディズニー作品をモチーフにしたストーリーはいかにもミュージカルといった感じで、
ミュージカルの要とも言える曲も悪くない。これを歌った中の人達による貢献度も大きい
ような。
 最後の最後は忍がイギリスから帰った後に時間を戻して、短いながらもアリスの忍や日本への
思いをうまいこと描いている。

 大半は女子日常系といった内容だが、最初と最後の異色とも言える回が全体を挟んだため、
作品の懐の深さが増した感じ。

投稿 : 2014/11/23
閲覧 : 268
サンキュー:

20

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