「SHIROBAKO(TVアニメ動画)」

総合得点
91.4
感想・評価
3718
棚に入れた
15360
ランキング
32
★★★★★ 4.2 (3718)
物語
4.3
作画
4.2
声優
4.1
音楽
3.9
キャラ
4.2

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ネタバレ

29号 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 3.5 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

帰ってきた安心と信頼のP.A.WORKS

私がご贔屓にさせていただいている安心と信頼のP.A.WORKSがアニメーションを手掛けていますので評価は甘くなってます。

監督は「Another」の水島努氏。

キャラクターデザインは「やはり俺の青春ラブコメは間違っている」のイラストやキャラ原案を手がけたぽんかん⑧氏と関口可奈味氏。


関口可奈味氏は「true tears」「CANAAN」「Angel Beats!」「TARI TARI」「花咲くいろは」などなど多くのP.A.WORKSの作品に参加されています。


全24話。

キャッチコピーは「アニメーション業界の今が、ここにある。」

上山高校アニメーション同好会の5人が将来一緒にアニメを作ろうと誓ったその2年後から物語は始まります。

アニメを作るアニメって面白い切り口です。


ざっくり言えば、アニメを制作するアニメですが、それを通して「夢」や「将来の不安」「なぜ自分はこの仕事をしているのか?」など「理想と現実の葛藤」についてや、「人間関係」など心の部分が数多く描かれており、そこが非常に良かったです。

既に働いている方は、共感出来る部分も多いと思います。
特に社会人1,2年目で今の仕事について悩んでいる方にはぜひ見ていただきたいです。


上山高校アニメーション同好会の5人

{netabare}
宮森あおい(制作進行)
安原絵麻(原画)
坂木しずか(声優)
藤堂美沙(CG)
今井みどり(大学生・脚本志望)
{/netabare}

が主で、特に宮森あおいがメインの位置づけです。


この作品を楽しく視聴するポイントはいかにキャラクターの心の部分に入り込み共感出来るかではないでしょうか?

特に良かったのは、最終話のアフレコシーンです。

{netabare}

なかなか努力が報われなかった坂木しずかがやっと手にしたチャンス。

「いま私…少しだけ夢に近付けました」

というセリフを聞いた時は、自然と涙が…自分が思っていた以上に入り込んでいたんだなと気付かされました。

{/netabare}

作中でたびたび登場するゴスロリと熊の人形が宮森あおいの心情を代弁しているシーンは面白い演出だと思いました。


その他ではアニメーション制作についての流れや、裏事情?も見ることができ、それもそれで面白かったです。
さすがに盛り過ぎかなぁと思う所や、こんなに甘く無いでしょと思う所もあると思いますが、全体的な流れとしては、あのような感じでしょうか。

これを視聴すると安易に作画が酷いなんて言えませんね。

声優さんですが、比較的若い方が多く、私はあまり馴染みがありませんでしたが、特に気になる所はありませんでした。


特に良かったのが、檜山修之さんです。

「学園黙示録 HIGHSCHOOL OF THE DEAD」の平野コータや、「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている」の材木座義輝など、ヲタ役はかなりハマっていて個人的に大変好きな声優さんです。

昔はイケメンやクールな役が多かったんですけどねw

作画ですが、終始安定しています。
アニメの中で原画を描くシーンなどの細かい仕事はさすがP.A.WORKSさん。



さてここまで良い点ばかりを述べてきましたが、ここからは反対も。


まずストーリーは日常の仕事を題材にしているため、盛り上がりに欠ける所もあります。
ストーリーの緻密さや完成度などを重視される方にはつまらないと感じるかもしれません。

{netabare}

第11話で原画マン不足のため、ザボーンの小野寺さんという方にお願いしに行った時に、原画はしておらず演出の仕事があったら声かけてと言う描写があります。

その後、第18話で演出家が降りたため急遽、演出家を探す必要が…この流れは完璧に11話伏線ですよね。

残念ながら伏線では無く、その後小野寺さんの出番はありませんでした。

それともう1つ。

上で述べた最終話のアフレコシーンですが、その前に脚本志望の今井みどりが、私の言葉が一言採用されたというシーンがあります。これ完璧に伏線でしょう…。どの言葉かは定かではないです。

せっかくいいシーンなので最後は全員が携わったシーンで終わって欲しかったです。

その他にも伏線と思わせるものがありましたが、繋がりませんでした。
{/netabare}


良く言えば、シンプルなストーリーなんですがね…。

そしてアニメ制作の話にプラスして5人の事も語られます。ただ、尺の関係で少し中途半端な感じになるのは残念です。

ですが、アニメ制作がベースになっているためメインテーマから大きく外れる事が無い点と、中途半端に恋愛描写が入ってこない点は良かったです。


前作のグラスリップがあんな感じだっただけに少し不安がありましたが、安心と信頼のP.A.WORKSさんが帰ってきて良かったです。

視聴をされれない方はぜひご覧になってください。

元気を貰える作品です。

投稿 : 2015/03/30
閲覧 : 211
サンキュー:

22

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