「SHIROBAKO(TVアニメ動画)」

総合得点
91.5
感想・評価
3192
棚に入れた
12742
ランキング
12
★★★★★ 4.2 (3192)
物語
4.3
作画
4.2
声優
4.1
音楽
3.9
キャラ
4.3
ネタバレ

れんげ

★★★★★ 4.4
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

いつの間にか、ドンドンドーナツどーんと行けちゃう名作になってました。

2014年秋より2クール放送。
全24話。


【前置き】

安定と信頼の作画で定評のあるP.A.WORKS制作。
振り返ると、「RDG レッドデータガール」(1クール)→「有頂天家族」(1クール)→「凪のあすから」(2クール)→「グラスリップ」(1クール)→そして本作「SHIROBAKO」(2クール)と、ここ1年9ヶ月休み無しで走り続けたP.A.WORKS。
その最後を飾ったのが本作というわけですね。
(私は「RDG レッドデータガール」は未視聴ですけど。)

ハッキリ言って、本作「SHIROBAKO」の前に放送された「グラスリップ」では、上げ過ぎた?期待に肩透かしを食らったのが本音でした。
よって、本作に関しては疑心暗鬼を拭えないままの視聴となってしまいました。
加えて第一話の冒頭にある、各主要キャラであるヒロイン(冒頭では女子高生)が、それぞれドーナツを片手にし

『ドンドンドーナツどーんと行こう!』

という掛け声のシーンでは、「あっ、コレはダメかもしれない。」と思ったのも、また本音です。
ただ、それでもやはり視聴をやめなかったのは、「有頂天家族」や「凪のあすから」の前例があったからでしたね。

結果として本作は、

「コレだけはどーしてもレビューして熱(苦し)く語りたい!!」

と思わせてくれるぐらいの作品へと化けてくれました。
嬉しい限りですね、切らなくて本当に良かった…。

えぇ…はい、ではでは…。
鼻水すするぐらい泣かされたので、もう好きに語らせていただきます……グスッ。



【あらすじ】

かつて、高校の同好会で一緒にアニメーション作品を作った5人の女子高生。
5人はそれぞれが、声、作画、脚本等と携わる分野は違えど、アニメ制作の仕事を志し、いつかまた一緒にアニメを作ろうと誓い合うのでした。

アニメーション制作会社「武蔵野アニメーション」に就職したメンバーの一人「宮森あおい」は、同社7年ぶりとなる元請け作品『えくそだすっ!』に「制作進行」として携わることとなり同じく原画マンとして入社した絵馬と供に忙しい日々を過ごしていました。

足りない原画、過労で倒れるスタッフ、こだわりから仕事を増やす監督、社内で対立する2D班と3D班、上がってこない絵コンテ、抜けていくスタッフ。
それらのトラブルと向き合いながら、宮森は多くの仲間、先輩に助けられながら、様々な人と出会い成長していきます。

そして、彼女と同じくアニメ制作に携わるかつての同好会の仲間達もまた、悩みや挫折を抱きながらもそれに向き合いながら「あの日の約束」という目標を目指して日々を歩んでいくのでした。



【語ってみる】
{netabare}
題名となる『SHIROBAKO』とは、制作会社が納品する白い箱に入ったビデオテープ(光学メディア)を指す映像業界の用語「白箱」に由来しているそうです。
本作は、その白箱の完成を目指し、アニメ制作の携わる実に多くの人間模様を描いた作品となっております。

故に、冒頭でも面食らいましたが、キャラクターが多い多い。
実際、これまでアニメで何度も見てきたエンディングクレジットを思い返せば、アニメ一話を作るのに多くの人間の力が結集されていることは、容易に理解は出来ます。
しかしそれをアニメとして各分野を面白可笑しく描いていくのは、ちょっと無理があるのでは?と少なくとも当初の私は感じたのです。
一応、冒頭では各キャラにテロップで「制作進行」「動画検査」「総作画監督補」等と役職を教えてはくれるのですが、アニメ制作に一定の知識を得た人間でもなければ、「だから何をする人なの?」という気持ちにもなっちゃいますし。
加えて、原作無しのオリジナルアニメである点でも、不安を更に助長してくれましたしね。

というわけで
「まぁ、大好きなアニメの中身が少しでも知れるなら、面白くなくてもいいか。」
ってな低いハードルで、冒頭は見ていた気がします。
安定と信頼のP.A.WORKS作画なので、その点では安心して見れましたし。

しかし、リアリティーを重視するのは良いのですが、物語としてはアニメらしい抑揚が無いので掴みも弱く、ヒキもあまり気にならなかったのは大きなマイナス。
ここで多くの視聴断念者が出たのではないでしょうか。
「凪のあすから」同様、どうしてもそういう構成になってしまう点は、惜しいところです。

そんな中、不意に心を動かされたのが、第4話「私ゃ失敗こいちまってさ」の、タイトルのシーンでした。
詳しくは後述となりますが、この辺りよりキャラクターの人間模様が、可愛らしいキャラデザインとは裏腹に非常に緻密で丁寧な設定のもとで動いているのが見えてきて、大きなターニングポイントはありませんが、少しずつキャラに魅入るようになってきたんですよね。


主人公「宮森 あおい」は『制作進行』。
この点に関しても、分かりやすい『声優』や『原画』ならいざ知らず、『制作進行』と聞き当初はホント冒頭でもお話しましたが「何それ美味しいの?」状態でした。
ですが作品を追っていけば、よく聞く『プロデューサー』が制作の方向性を決め計画を立てる立場で、『制作進行』は実際に周囲と連絡を取り合い計画を実行していき、皆の進行具合を管理する立場って感じかぁと、自然に理解していけるでしょう。
実際の動きは勿論のこと、「ミムジー&ロロ」といった可愛らしい人形が、その都度で描かれている現場について解説をしてくれるので、視聴者を置いてけぼりにすることのない配慮もありましたしね。
(加えて公式HPでは、専門用語についての解説もありました。)

声や効果音の撮影。
絵コンテのUPから、それをアニメにしていく段階。
それらを一つ一つ揃えて重ねていき、その都度チェックしリテイクして完成に持っていくという工程。
主人公が制作進行という立場上それぞれの現場の第一線に関わっていくので、その現場のキャラクターも自然と見えてきます。
そういう意味でも、主人公を制作進行にしたのは本作を描く上で自然な成り行きだったのでしょうね。
後述でも述べますが、だからこそサブキャラが輝き、各キャラの力が繋ぎ合わさり一つのシーンが完成する瞬間は、なんだか他の作品では味わえない爽快感があったのだと思います。

劇中、宮森ら武蔵野アニメーションは1クールずつ2本のアニメを制作するのですが、そういった意味でも本作が気持ちよくなるのはクールの後半部分。
なので、そこまでは是非とも見てから本作を批評の対象にして欲しいですね。
私的には、2クールが入った辺りより安定期に入り、以降は大きな抑揚も必要とせず4クールでも十分イケると思うぐらい、毎回楽しく見れるようになっていました。

ただ、そんな気持ちとは裏腹に回が進む毎にドンドンと面白くなるので、なんだかとても贅沢をしているような気持ちになりましたよ。
気を張っていないと物語から置いていかれるような作りでない点でも、有難かったですし。

しかし、やはり視聴者の根底にアニメ制作への興味が無いと、本作は「しんどい」と感じてしまう部分もあるでしょうね。
P.A.WORKSが以前に制作した、同じ「働く」をテーマにした「花咲くいろは」と比べても、かなり偏った業界ではありますし。
本作は、業界を通してアニメに興味を持つキッカケを与えてくれる作品というよりは、とことん拘り抜いてアニメ好きの人に存分に楽しんでもらおうという感じがの作りだった気がします。

内容としては、決してハードルの高い作品ではありません。
ただ、アニメが好きで内輪ネタも含めて興味があるような人でこそ、本作を100%楽しめる人なのでしょうね。
業界内の視聴率は、きっととんでもなかったことでしょう。
{/netabare}



【監督、水島努】
{netabare}
さてさて、本作を語る上で挙げたいスタッフ(現実のね)といえば、間違いなく監督を務めた「水島努さん」でしょう。
(我らが)劇場版クレヨンしんちゃんシリーズにも当初から主に演出で数多く携わり、「クレイジーボーイ」の異名の元その緻密さと拘りの強さを作品に存分に反映させる御方……といった印象を私は持っていましたが、本作はまさにその集大成といった感じではないでしょうか。

アニメとして全てにおいて「あるある」では済ませないにしても、現場での些細な会話や、妙に実際の特定人物に似せ描いたようなキャラ、そしてアニメ制作の実際の流れ。
劇中のアニメ制作の進行具合については、一日単位で区分けされたプロットの元で描いていたり、絵コンテを描くキャラにはそれぞれ専用担当を置いて統一感を図ったりと余念がありません。
中でも劇中で話題に上がった「伝説巨大ロボット イデポン」では、ちょっと既存作品を彷彿させ過ぎてしまった節もあったようですが、作品の世界が現実としても実際に流れているような気持ちにさせてくれて、とても好きな描写でした。
私は残念ながら違いますが、「伝説巨神イデオン」の影響を受けたアニメーターってとても多いようですしね。
こういった数々の拘りを感じると、作品に愛を注いだ側からすると、なんだか好きになった甲斐があるというか…嬉しくなりますよね。

そうそう特定人物といえば、水島監督曰く劇中に登場する愛され?キャラ「高梨 タロー」は、昔の自分だとのこと。
………なるほど、タローはやはり大物になるのか……。。。
どっちかと言えば、劇中の木下監督なのでは…と思ったら、あの監督は名前が似ていて懇意もある「水島精二監督」がモデルなのだとか…。
明言はされていませんが、写真を見れば一目瞭然でしたね…。

他にも関係者の中では、アフレコ現場等の舞台背景は勿論のこと、登場キャラも「○○さんにソックリ!」という話題がドンドン出ていたそうです。
業界内にいたとしたら本作を更に楽しめたのかぁと思うと、なんだか悔しくなっちゃいましたよ。

いやはや、今後もこの監督からは目が話せませんね。
{/netabare}



【拘る故に格好良い、ひたむきに一生懸命だから応援したい】
{netabare}
↑コレは本作の、劇中のキャラクター達(一部除く)全てにおいて言えることです。
だからこそ見ている側も応援したくなっちゃうんですよね。

中でも視聴者の心に大きな印象を与えたのが、同好会メンバー5人の中でも中々陽の目を見る機会に恵まれなかった「坂木しずか」(通称ズカちゃん)ではないでしょうか。
彼女はメンバーの中で、声優を志した女の子でしたね。

彼女を語るに辺り、まずは第4話「私ゃ失敗こいちまってさ」から振り返っていきましょう。
彼女はこの回で、
『俺様のハーレムが少しずつ崩壊しているかもしれないけどたぶん気のせいかしれない(仮)』
というアニメの、キャラクターのオーディションを受けるのです。
しかし本番では、緊張のあまり手は震え…声は裏返ってしまい、何度も何度も…果ては電車内で周りから白い目で見られながらも練習した台詞が、満足に演じ切ることすら出来ず落選してしまうのでした。
緊張の中の失敗で、本番中にもかかわらず咄嗟に謝ってしまい、「(演技を)止めない!!」と音響監督に叱咤されるシーン、そしてその後…涙ぐみながら歩いて帰る彼女の後ろ姿は、胸が締め付けられました…。
(そりゃオーディションを受けた中に、超売れっ子声優(演じていたのは、我らが田村ゆかりさん)が混じっていたら、余計緊張もしますよね…。)

次の日、久しぶりに同好会メンバー5人で飲み屋に集まりそれぞれが仕事の悩みを打ち明ける中、ズカちゃんは

「良いな…、仕事のことで悩めるなんて、ちゃんっと仕事してるってことだもん。」

と、社会人メンバーの中で自分だけがまだスタートラインにすら立てていないことに塞ぎこんでしまいました。
そして昨日の出来事を、再現ドラマで演じたというお婆ちゃんの声のままに、ふいに語り始めるのです。

「いやぁ、私ゃ失敗こいちまってさぁ…、

 緊張して原稿持つ手が震えちまってぇ、肝心なところで声は裏返っちゃうしさ、もう散々……。。。」

途中から演じるのを忘れ…素の声に戻りながらも、明るく振る舞って語るズカちゃん。
けど、その彼女の笑顔とは裏腹に…周囲のメンバーは誰一人笑顔を見せることはありませんでした。

「家で何千回も練習したんだけどな…、本番では中々上手く行かないもんだね…、ヘヘ……。」

えぇ…、涙をこらえて笑顔で語る彼女の分も『私』は泣かせていただきましたよ…。
この回までは、実際そこまで本作に期待の目を向けていなかったこともあり、ふいに左ストレートを食らったかのような…思わぬ心境にさせられました。
このシーンがあったからこそ、私は本作を最期まで視聴しようと思えたんですよね。

そんな彼女は前半だけでなく後半でも、偶然にも他4人が同じアニメの制作に携わる中で、1人オーディションに落ちて足を止めていました。
実際は監督の第二候補にまで上がっていたのですが、本人はそれを知る由もなかったのです…。

それからも17話では、デパートのイベントで「梅ブー」という着ぐるみのキャラに、声だけでなく急遽中にまで入って演じたりしながら、
「私もそのうち皆に追いつくウメ!」
と言って健気に…そしてひたむきに前を向いていた彼女。

そんな彼女が第23話の最後、急遽登場が決定した、彼女が以前落選したキャラクターの妹キャラで登板され、ふいに登場した時は…もう涙が止まりませんでした。
そりゃもう現場にいた宮森よりも早くボロリと…。
本作を追っていた皆さんも、きっとそうだったのでは?

本作のクライマックスである、原作者と相反するという最大の壁。
そこから、
「目的地まで皆を導くのが監督なんだよね。」
という社長の優しくも熱い言葉を受けてからの、怒涛の監督の突入劇。
そして、打開策を経てのズカちゃん登場へと持っていく、この一連の流れ。
正直どこかでズカちゃんが作品に登板されるとは多分誰もが思ってはいたと思いますが、この流れはシナリオ構成としても、とても見事だと思いました。

ここで「彼女が登板される」かどうかは、「作品を完成させる」上ではそこまで重要ではなかったでしょう。
事態はもっと大きなところで動いていたのですから。
しかし視聴者としては、それ以上に彼女の登板が大きな衝撃だったんですよね。

そういう意味でも、彼女の起用から登場までをあえて大事にして描かず、23話の最後でサラリと登場し演じ始めるあの演出の妙。
久しぶりに本気でヤラれたと思いました…、大いに泣かせてもらいました。
このシーンに出会えたからこそ、私は本作をレビューしたくなったのですから。



さて本作の魅力的なキャラクターは、なにもズカちゃんだけではありません。
ただ、主要メンバー5人の中では、可愛さは…(*´Д`)ハァハァ…置いて…おいて…(*´Д`)ハァハァ…判断すると…。
どーしても、他のサブキャラの方が光って見えて、好きになってしまいました。
前文でも述べた通り、メインがしっかり描かれているからこそサブが輝くのかもしれませんが。

本作は、最初の印象からキッカケを経て、ガラリと印象を変え魅力的になるキャラが多く登場しましたね。
中でも、2クール目から登場した中途採用の制作進行「平岡 大輔」には心を動かされましたよ。

当初は、経験者とはいえ社内では新人であるにもかかわらず、宮森らへの無礼な言動や身勝手な行動の数々…。
加えて、とある御方との恋仲疑惑(後述)もあり、そういった意味合いでも視聴者から大いに反感を買ったキャラクターでした。

しかし彼は、宮森と同じ立場として過去に、大きな挫折を経験していたのでしたね。
それは、彼の仕事へのひたむきさを…180度変えてしまう程に…。

「糞安い単価で、クオリティとか言ってんじゃねぇよ。」
「オマエ、空回りしてるの気付いてる?」

きっと良い物が出来ると信じて、必死に周囲の間に入り制作進行を請け負っていた昔の彼が受けた、このような辛辣な言葉の数々。
第21話では、今度は彼自身が、

「クオリティを人質にするんじゃねぇ!!」
「この仕事まとめにやってたら続かねぇんだよ!!」

と語っていましたが、それも22話の彼の回想を挟んだ上で見ると、かなり印象の違ったものとなりました。
この台詞を吐いた時の彼の胸中は、一体どんなものだったのでしょうね…。

そんな中、飲み屋で酔い潰れふいに昔を語った彼が「馬鹿か俺は…」と自分に吐き捨てた時、隣にいたいつも脳天気なタローが

「ダイちゃんは、馬鹿じゃないよ…。
 辛かったねぇ…偉かったねぇダイちゃ~ん、頑張ったねぇ…。」

と、涙ながらに優しい言葉をかけるシーンは良かったですね。
職場である以上、こういうタローみたいな人間は個人的には好かないのですが、やはり彼もこの「武蔵野アニメーション」に絶対必要なポジションなのだと改めて感じました。
それからの、平岡の仕事への向き合い方の急変ぶりを鑑みても……。

この2人が、いつかホントにバディーとして世界を取る様…見てみたいですね。
きっと平岡の方の負担は半端無いのでしょうけど、なんだかんだで信頼し合あえている2人の絵が容易に思い浮かべられちゃいましたよ。



作画班では、武蔵野アニメーションに古くから携わる年配アニメーター「杉江 茂」さんが大好きでした。
物腰柔らかな初老の杉江さんは、画風が今の主流である萌系からは合わないと評され前線から退き、外注の子供向けアニメの制作に携わり、自らを「会社のお荷物」と評しておりました。
誰もそんなこと思ってはいなかったのですけどね…。

しかし、著名な監督として知られる庵野……じゃなくて菅野監督からの言伝で、彼の動物の作画技術の天才ぶりを聞いた宮森は、スケジュールが迫る中で杉江さんに仕事を懇願したところ、彼はその実力を遺憾無く発揮するのです。
作品の作画監督であったゴスロリこと小笠原さんも、

「杉江さんの動物原画なら…、是非勉強させていただきます。」

と賛同し、それを機に会社の作画班が次々に手を上げて、杉江さんを中心に作画が進行。
その手腕と作画への拘りは、まさにこの道で長年生きてきた男ならではのものでした。
中でも印象的だったのが動画確認の際、周囲の誰もが凄く良いと思う動きですら「足の運びが気になる」と言い出し

「スミマセン、僕のミスです。自分で直しますので3時間だけ貰えますか。」

と自らへの厳しさを見せたところですね。
自分を卑下したまま老いを迎えた男が「自分にもまだやれることがある。」と気付き楽しく仕事に向き合う様。
もうメッチャクチャ格好良かったですね。
後にアドバイスをする杉江さんを作画班が囲んでメモを取るシーンなんかも、ニヤつきが止まりませんでしたよ。


そうそう、作画班の中では後半から原画に参加した、「久乃木 愛ちゃん」も良かったですね。
極度の人見知りから、対話は常に「安原 絵麻」の通訳(通称エンゼル通訳)を経てでないと周囲とコミュニケーションをとれなかった彼女。
当初は彼女に関しても、「仕事をする上でコレは流石にダメでしょ…。」と、少々受け入れ難い感情があったのですが……。

第22話では、大好きな先輩である絵麻の頑張りっぷりを見て彼女も奮起するのです。
それは、緊張のあまりまともに喋れず、いつも絵麻が通訳(何度も言いますが通称エンゼル通訳)してくれていた作画打ち合わせでの出来事。
単身で乗り込んだ彼女が、そこで初めてまともに喋った台詞

「コレは……!!! 下着!!!! ですか!!?」

には、大いに熱くなり大いに笑わせてもらいました。

「はい!! コレは下着です!!」
「ノアの下着です!!」
「それは!! 白いです!!!」

ってなオッサン連中の返しも含め私はこのシーンが、面白さに楽しさ、嬉しさに爽快感、そして私のほんの少しの下衆な感情も合わさり、キャラクター共々大好きになりました。


本作は、2クールを存分に使った上で制作の進行とともにキャラを掘り下げてくれるので、ホント不必要な回が一つもなかったように思います。
リアルな制作を描く以上、大きなヒキが毎回あるワケではありませんが、ドンドン好きになっていくキャラクター達が次はどんな仕事ぶりをみせるのか、ホント楽しみで見ていました。

作品において、女の子が可愛いに越したことはないですし、本作に関しても特に可愛い女の子は目白押しです。
ですが、やはりビジュアルで勝負出来ないオッサン達も含めてキャラクター性やシナリオで輝かせることが出来る作品って、名作が多い気がします。
そういう意味でも私は本作を、名作と位置付けたいですね。
{/netabare}



【総評】

本作は、アニメ制作の現場を、決して100%では無いにしてもしっかりと実情を見せ、それでいてしっかりと魅せてくれる作品です。
私的には、1年に1本レベルの名作と呼べる作品に出会えたと思っています。

私はアニメが大好きです。
そして、本作に登場するキャラクターも、それから多分この作品に携わった多くの人達も皆、アニメが大好きなのでしょう。
気持ちが良いじゃないですか。
大の大人が皆で寄ってたかってアニメキャラについて熱く語ったり、好きであるが故に時には本気で喧嘩をしてぶつかり合う。
その先にあるのは、作品のクオリティ。
格好良いじゃあないですか。

私はアニメは決して子供向けのコンテンツだとは思っていません。
ただ、そのアニメを作る人は皆、子供のように好きなものに素直に熱くなれるような童心を持っている人じゃないといけないと思っています。

きっと、そんな人達が自分達を投影して作ったアニメ、それが本作「SHIROBAKO」じゃないでしょうか。
またひとつ、お気に入りの作品に出会えました。
水島監督を始め、多くのスタッフ、そして武蔵野アニメーションの皆、ありがとう。

ではでは、久しぶりにまた長々と読んでいただき、ありがとうございました。


◆一番好きなキャラクター◆
『杉江 茂』声 - 小柳基さん


◇一番可愛いキャラクター◇
『矢野 エリカ』声 - 山岡ゆりさん


以下、低俗な駄文なので〆ます。
{netabare}

さて、前文でも少し触れましたが、本作の後半より登場する平岡には、当初ある疑惑が浮上しました。
それは、

「武蔵野アニメーション内で、叱られたい先輩第一位」(オリコン調べ)

「武蔵野アニメーション内で、チュッパチャップスを手渡されたい女性第一位」(オリコン調べ)

である金髪ツインテールの制作進行「矢野 エリカ」先輩と、旧知の仲ということもあり、

『『『 この2人は昔付き合っていたのでは? 』』』

というものでした。


このままでは一揆(私も含む)に発展しかねない緊迫した状況を重く見たスタッフ陣は、急遽水島監督自ら

「矢野と平岡は付き合ってないし、付き合ったこともありません」

とTwitterで言及し、事なきを得たのでした。


本当に……、本当に…良かったです。

矢野先輩と平岡は、ホントに『突き合って』ないんですよね?

………ねっ!!!
{/netabare}

投稿 : 2015/04/12
閲覧 : 437
サンキュー:

71

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