「クロスアンジュ 天使と竜の輪舞(TVアニメ動画)」

総合得点
74.9
感想・評価
1023
棚に入れた
5122
ランキング
839
★★★★☆ 3.8 (1023)
物語
3.7
作画
3.6
声優
3.9
音楽
3.8
キャラ
3.8

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takarock さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6
物語 : 4.0 作画 : 3.0 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

このアニメ、ゲスにつき・・・

私がもし、本作を一言で紹介するなら、
実況で、「クズwww」とか「ビッ❍www」とかで
盛り上がるテレビドラマのようなアニメと言うでしょうw

すべてのテレビドラマがそうではありませんが、
その特徴として、登場人物の言動が異様に極端というのが挙げられます。
また、話の展開そのものも、まるでジェットコースターのように激動します。

そして、これは本作にもそのまんま当てはまるわけです。
ちょっと例を挙げてみましょう。
本作にはノーマと呼ばれる人間が存在し、ノーマは人扱いされません。
これを踏まえた上で、次の会話のやり取りをみてみましょう。

「おねえさま~だぁ~い好き キャピキャピ♪」
おねえさまがノーマとわかるやいなや
「近づくなぁぁ!!こぉの~化物がぁぁああ!!!」

こんなん吹くわww
本来なら、「う、嘘!おねえさまがノーマだなんて・・・」って
反応をするところなのでしょうけど、
これを省くことによって、激しいギャップを作り出しているわけです。
もう何度も何度も書いていることですけど、
視聴者の感情を引き出す最も有効的な手法は、ギャップを作り出すことです。
=(イコール)と言ってもいいくらいです。

ギャップを作り出す為の登場人物の異様に極端な言動、そして
ジェットコースターのような話の展開ということなのですが、
なぜこのような手法がテレビドラマで多用されるのかというと、
視聴者を飽きさせない為でしょう。
60分という長い時間、視聴者を飽きさせないことが容易ならざることは
想像に難くないです。
30分間何の山場もなかったら、すぐにチャンネル変えられちゃうでしょうね。
その点、つまらないと感じても取り敢えず3話までは視聴する、
短気な人でも1話だけは観るという人が多いアニメ視聴者よりシビアなのかもしれません。
単に、60分と30分の尺の問題とも言えますけどね。

また、こうしたテレビドラマ的な手法は、
視聴者が実況するのに非常に適した側面もあって、
一時期は冬の時代を迎えていたテレビドラマが、また盛り上がりをみせているのは
スマホやSNSの普及によって実況環境が整ったことも要因の1つなのかなと思ったりします。
実況をする視聴者の視聴姿勢は、極めて能動的です。
とにかくツッコミたいわけです。
そして、そのツッコミに対して、リアクションを期待したり、
他者と楽しさを共有したいという願望があるのだと思います。

そういう視聴者の要望に対して、本作は全力で応えています。
次回予告のメタフィクショナルな作りからも、そのことは伺えます。
戦闘中に唐突に歌い出したり、下劣な台詞を言わせてみたり、
お約束のエロシーンだったり、枚挙にいとまがないです。
言うなれば、意図的に作り出されたシリアスギャグなんです。

シリアスギャグというのは、視聴者側の知識の共有を前提としたものが多いため、
視聴者の反応というのはバラバラでしょうね。
例えば、「俺、この戦争が終わったら結婚するんだ」という有名な死亡フラグがありますが、
これを知らなければ、この台詞を言ったキャラが、その後死亡してしまうのは
悲劇として映るのかもしれませんが、
これを知っている場合、「フラグ成立www」とただのネタになってしまうわけです。
怖いですね。
でも、本作は、このようにキャラの死をネタにしてしまうような不謹慎さも孕んでいます。
描き方にもよりますが、漫画やアニメのキャラの命というのは、極めて軽いものだと思います。

下劣で、下品で、極めて不謹慎・・・だけどおもしろい!
という姿勢は終始ブレていませんでした。
そして、世界観の構築という点に関しては、それなりにしっかりとまとめてきたと思います。

しかし、万人に勧められる作品ではないでしょうねw
非常に不愉快だったと言う人も少なくないと思います。

なんでしょうねw 本作はどこか全盛期のやりたい放題だったとんねるずを彷彿とさせますw
度重なるアイドルや女優へのセクハラ、不謹慎だと苦情が殺到した木梨憲武死亡ドッキリ等、
PTAに最も嫌われていた芸人がとんねるずでしたけど、
本作もPTA卒倒もののアニメでしょうねw

投稿 : 2015/05/03
閲覧 : 530
サンキュー:

45

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