「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。(TVアニメ動画)」

総合得点
89.4
感想・評価
6798
棚に入れた
30631
ランキング
80
★★★★☆ 4.0 (6798)
物語
4.1
作画
3.9
声優
4.1
音楽
3.9
キャラ
4.3

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ネタバレ

esso-neo さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3
物語 : 4.5 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

何それカワイイもっと流行らせようぜぇ

 所詮ラノベだろう。この絵柄、このタイトルにして内容は結局いつものラブコメと青春(笑)が繰り広げられるのだろう。だったらおお振りで俺は忙しいから手をつけまい。
 そんな風に考えていたんだが主人公はコレでもかというくらいリアリストで、リアリストがいるからにはその周囲もリアルでなければならないのだがやっぱりリアルなのだ。いや、常識はずれもいいとこと突っ込めるのはあるけれどやっぱりある一定のリアルはあった。
 先生がマンガの読みすぎで痛々しく(年齢の話はあれでいいけど)部員は頭よすぎるのとアホすぎるのがいるがまあ問題ないだろ。キャラデザがすでにデジャヴ起こすけどうんざりするほどだけど、それを跳ね除ける話、人物がそこには描かれている。
 この第1期はいささかアニメアニメしているが2期はそれをいっそう薄めた。高校生がひとつ事に当たるごとに辛気臭いツラしてるのはどこか違和感を覚えるだろうが、それは話を途中から見たときに起こる。よくあることだ。
 デフォルメこそアニメのアニメたる技法ではあるが、この作品にはそれが似合わない。キャラデザでもーデフォルメかましてるしねー。顔の形は変わらないし、漫然と人は人でしかなく急遽その人格体格に変更や変化がおこるはずがない。そもそもそういう話なんだよなこれ。
 んでそれを何かしろ理由(青春とか)もちこんでねじ込もうとするのを欺瞞としていやがる主人公のこの魅力。そうそう変わらないとか言いつつちゃっかり周囲に変化を促す決定的な贈り物がある。しかも自分の血で濡れているために周囲はあせったりもする。
 本当にもったいないのは驚異的デブとかブサイクとかでてこないんだよこの作品。だせばいいのに。海老名がブサイクに描けたなら、戸部のお株は一層高騰したのになぁ。材木座?誰だよ。

 じゃー原作はどんなものなのかと覗いてみるとやっぱりラノベでした。ああ、いつもの感じのがっかり感。
 だが原作者の語彙が少ないわけでもなくこころの引用はかなり良かったんじゃないかと思うが。言葉は豊かなほうがいい。度合いがわかって誤解も少なくなる。
 まぁ今度豊か過ぎると相手が言葉少なくって伝達できなかったりするんだけどね。
 もうひとつ、好感が持てることがある。作中どの女性キャラクターよりももっとも「可愛い」のは戸塚だということだ。

このレビューなんかラノベくさくね?

5/21 追記
忘れていた。ここでもうひとつ声優について。
おお振りでは主人公は低かった声が日々、話数を重ねるごとに高くなるという珍しい現象が起こっている。普通なれてくっと声だんだん低くなるんだけどね。
 で、昨今の声優はといえば、どれだけ「カワイイ」かどれだけ「イケメン」かを競っているのか知らんがそんな声ばっかりでオッサンに適した人がいるのか少し不安になる。往年の大御所はスターと化し、イケメンたちはその物量がスターと化す。
 それもあるけど、だけじゃないよねって思っておく。そんな幅がかいま見れるかっつーと今度アニメが面白くないと見ないって言うワガママな私だけどね。
 で、興味を引いたのは主人公の妹、「小町」だ。
 役どころからいってまず可愛さは2番目くらいに求められるんじゃねえかな。と思ったけどこの妹可愛さも求められるのだ。だが日ごろ同じ家にいる兄妹なので対八幡には「生活感」が求められよう。
 この「可愛さ」と「生活感」のある芝居を悠木碧が演ずる。なんだ紅やってんじゃん謎は解けたわ
 これだけの芝居がみれる作品ってないんだよなぁ。よつばと!アニメ化なんて夢のまた夢なのかなぁ。原作が夢と成り果てる可能性もあるけど。
5/23追記
さて、どうも話も大詰めらしい。高校生らしからぬアウトサイダーっぷりを遺憾なくだだ漏れさせて来るところに行き着いたかな。様々な論理屁理屈ど正論使ってきて、自分が嫌った欺瞞の中に一縷の望みを見出して主人公は踏み込んだ。ヒロインは「理解」が追いつかずとも揺さぶられる。「感情」は意外に賢いんだろうなぁ。「本物が欲しい」ってだけ言われてもそりゃ伝わんねえけどさ。
ことの発端は主人公は「青春とは欺瞞」とするところから始めた。そんなもんあるかと。挙句大義名分として自分たちの失敗を美化して反省材料にもしやしねえと。外ではそんな欺瞞が横行してうんざりしていたのに平塚先生にまんまと諭されてしまった訳だ。劇中数ヶ月かけて。
実際主人公も間違っちゃいないだろう。反論の余地もないのだ。だが別解はある。
「本物」だ。
その関係、信頼、引いては愛や青春に本物があるなら。俺はそれが欲しい。

もはや、青春という欺瞞を嫌った主人公が青春をおっぱじめた瞬間だった。これからタイトルに偽りありになってくるだろう。
いきなりあのシーン見たかーちゃんが「なんだよこれくっさ中2草」なんて言ってたけど無理もないね。こうならざるを得ないんだから。あいつら小賢しいから結果クッサイ展開になるのよ。あとかーちゃん、あれ中2じゃなくて高2病の部類だよ。
臭いのに嫌いになれなかった。いつぞやの終盤茶番化病かとも思ったが、より腐った主人公の目、声優の芝居、モノローグという言葉の限界とフラッシュバック。美味しく頂きました。ほかのラノベ原作でああいう感情にさせてくれるのあんのかね。
やはりあのライトノベルはジャンルを間違っている。

投稿 : 2015/05/24
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サンキュー:

7

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