Ka-ZZ（★） さんの感想・評価

4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態：観終わった

少女達が奏でる恩返しの旋律･･･これまで紡いできた絆の強さを感じさせてくれる作品です＾＾

本作品は、「グリザイアの果実」の続編に位置付けられている作品です。内容に繋がりがあるので、「グリザイアの果実」を未視聴の方は、そちらからの視聴をお薦めします。

物語の舞台は私立美浜学園･･･1期は主人公である風見 雄二がこの学園に転入してくるところから物語が始まります。
この美浜学園･･･学校外周の高い壁以外は普通の高校と何ら変わりはないのですが、この学校の在籍者は5人のみで全員が女子生徒でした。
1期では、風見 雄二は彼女達5人との時間を共にしていくうちに、彼女達それぞれの胸に秘められた過去に触れ･･･
これまで目を背けながら生きてきた彼女達を諭し･･･そして彼女達が自らの過去に真っ向から立ち向かえるよう背中を押してきました･･･

そして2期では、風見 雄二が彼女達を助けた理由･･･これまで多くが語られなかった彼の過去にメスが入ります･･･
これまで見てきた彼の言動から、ごく普通の学生とは違う生き方を余儀なくされていたのは察しがつくところですが･･･明るみになったのは、想像することも出来ない様な壮絶な束縛と仕打ちの過去･･･
大切な人を失くし･･･それでも前だけを見続けるように言われ･･･
挙げ句の果てには心情的にも人道的にも意に反する命令が下される･･･

心が折れ生きる意味を見失いかけたとき･･･雄二の前に現れた「日下部 麻子」によって彼の生活が一変するのです。
「人」として生きる事を教えてくれた麻子は、雄二にとってとても大切な人･･･
作品のタイトルは「カプリスの繭」　カプリスには「奇想曲」という意味があるそうです。
雄二と麻子が共に過ごした数奇に満ちた時間そのもの･･･を表しているのかもしれませんね^^;
麻子とのやり取りは是非本編をご覧頂ければ･･･と思いますが、振り返ってみると雄二の過去の物語も十分濃厚だったんですね^^

というのも、ここまでも十分面白いのですが、加速度的に面白くなっていくのが作品のタイトルが「カプリスの繭」から「ブランエールの種」に変わってからなんです。

それはある日突然の出来事でした･･･
テレビから何気なく流れるニュースの一つに美浜学園の女子生徒5名の心が凍てつくような事件が流れてきたんです･･･

「どうしよう･･･」
きっとそのニュースを目にした瞬間から心は決まっていたのだと思います。
ですがテレビから流れてくる言葉の節々に組織の大きさが見え隠れするのも相まって、二の足が踏み出せません･･･
でも、ここで動かなきゃ絶対後悔する･･･
躊躇していた身体を心が突き動かし物語が転がり始めます。

個人的に特に大好きなのは8話中盤以降です･･･
果たすべきは自分の役割･･･
状況は時々刻々と変化していきます。
その様な中、求められるのは臨機応変で冷静な対応･･･
それでも敵の大きさがどうあれ、一度渇望してしまった女の子達が求めたのは「返して貰う」こと
そしてこれからの出来事は･･･本編で是非ご確認頂ければと思います。

登場するヒロインは1期からのお付き合い･･･という事もあり皆さん魅力的なのですが、私の中でこの2期でグンと推し度が上がったのは、私の大好きな8話を盛り上げてくれた「小嶺 幸」です。
ポイントは･･･サメ好きなところ(//∇//)

オープニングテーマは、黒崎真音さんの「刹那の果実」
エンディングテーマは、南條愛乃さんの「黄昏のスタアライト」と「きみを探しに」
どの曲も素晴らしい曲だったと思います。
「刹那の果実」はイントロの部分を聞いた瞬間、身体に衝撃が走りましたし、エンディングはメロディと歌詞が良かったと思います。
未だに理解できていないのは、「黄昏のスタアライト」の登場人物です。
歌詞から雄二は分かりますが、対面するのは一姫？　麻子？　それとも両方^^;？

1クール12話（迷宮が1時間で2話分、楽園が全10話）でしたが、毎週の放送が楽しみで首を長くして待っていた作品でした。きっと今期のBest10でも上位に入る作品だと思います。
監督は天衝監督･･･今期はきんモザと被っていたので、とても大変だったと思いますが本当にお疲れ様でした^^
良い作品に巡り合えたと思っているのと同時に、次の作品も期待しています♪