「昭和元禄落語心中(TVアニメ動画)」

総合得点
81.3
感想・評価
899
棚に入れた
4136
ランキング
408
★★★★☆ 4.0 (899)
物語
4.1
作画
3.9
声優
4.3
音楽
3.9
キャラ
4.0

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ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.7
物語 : 5.0 作画 : 4.5 声優 : 5.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

日本の落語家と声優は怪人二十一面相

原作漫画は未読。

【1話感想】

一人で延々と喋り続け、一人で多くの登場人物に化け、
観客を物語世界に引き込み、心をかっさらう。

道を極めし落語家はまさに怪人であり、
それをアニメで声優が表現するなど、一昔前までは考えられないことだった。

だが驚くべきことに本作はそれができている。

恐らく本作は日本のアニメ、特に声優の価値を次の舞台に押し上げる作品になるだろう。

政府は落語家だけでなく、本作の出演者をはじめとした声優にも、
文化勲章を授与する準備を始めるべきだ。

【1クール目感想】

私にとっては2016年冬アニメの中でも次元が違う絶品でした。
次元が違い過ぎて、何か従来のアニメ鑑賞とは別の趣味を楽しんでいる感覚。
すいませんw完全にあっちの世界に行ってしまっていましたね(苦笑)

観ていて今敏監督のアニメ映画『千年女優』を思い出しました。
“探し物”を続ける女優が出演作を通じて、心情を重ねていく半生を
事情を知っている鑑賞者という“特等席”で体感する『千年女優』

本作でもキャラクターの心情に合わせた演目が、物語の要所で展開され、
視聴者をよりキャラクター心理の深い部分へ引き込んでくれました。

ただ本作の声優さんが演じる落語家がスペシャルなのは、
女優は役を通じて何かを探すにも、
監督・スタッフがそういう作品を用意するのを待たなければならない。
対して落語家は自ら心情や意図を加味して選んだ演目を、
自分一人で全ての役を演じ、展開し、観客に届けることができる。

ある意味、一介の俳優より多彩で大きな、
落語家の小宇宙に終始、圧倒されっぱなしでした。


ところで最近、尊氏は、各所に本作のヒロインは菊比古である。
との怪文書をばら撒いて、ヒンシュクを買っておりますがw
困ったことに尊氏は、割と本気でヒロイン菊比古説を支持しておりまして(苦笑)

……いや、ヒロイン菊比古でしょうwみよ吉ではないと思います。
寄席で妖艶な女役に化ける菊比古の落語だけじゃない。
{netabare} 飲み代のツケを抱えて酔い潰れるw
助六の世話を焼く姿なんてホント甲斐甲斐しいですしw
極めつけは助六と落語の“よりを戻す”際の、あの夫婦(めおと)落語(笑){/netabare}

観れば観るほど菊比古がヒロインとの確信が強まっていく一方ですw
論理を飛躍させれば、{netabare} 本作はみよ吉が菊比古を時に女に昇華させる落語に敗れ、
正ヒロインの座を掴み損ねたことによる悲劇。
そう尊氏は拡大解釈していますw{/netabare}


世代の因果が積み重なった上に展開されるであろう、2クール目も楽しみな作品。
……願わくば次のヒロインには{netabare}男でも女でも、是非、幸せになって欲しい。{/netabare}
そんな想いと共に、尊氏も二期開始を正座待機して心待ちにしております♪

投稿 : 2016/04/18
閲覧 : 459
サンキュー:

42

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