「劇場版ポケットモンスター 幻のポケモン ルギア爆誕(アニメ映画)」

総合得点
67.5
感想・評価
192
棚に入れた
1285
ランキング
2360
★★★★☆ 3.6 (192)
物語
3.7
作画
3.6
声優
3.6
音楽
3.5
キャラ
3.7

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ネタバレ

狗が身 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

英雄を求めぬ世界を。

前作からは少し趣向は変わって、今回はシンプルな作り。
ルギアの勇姿とサトシの行動が見所だけど、そこだけじゃないのが本作の大きな魅力です。

ポケモンのコレクションを趣味としているジラルダンという男が、ルギアの捕獲を目論んだことによって、世界が崩壊の危機に陥ってしまう。
その事態を、古くからの伝承の英雄に偶然当てはまった形となったサトシが食い止めようと奮闘する、というのが全体のあらすじです。

本作から感じられるのは、世界の調和を保つ鍵は協力と共生なんだなってこと。
世界が破滅の危機に陥るキッカケになったのは、自己中心的な考えを持ち、なおかつ自分の行動に対して無責任である時ラルダンの行動によるものだけど、世界の均衡を保つ役割を担っている三大ポケモンが状況の混乱に乗じて縄張り争いに乗り出さなければ、ここまで深刻な事態にまで発展しなかったはずなんだよね。

この事態に対して、ルギアは勝てないことを悟りつつも、自分にしか出来ないことだからと、果敢に立ち向かっていく。格好良いよね~…。
相手する三大ポケモンのうち、フリーザーとサンダーの攻撃は効果抜群という高いリスクの中、よく善戦したよね…。しかも、ジラルダンの拘束具を受けた時に《エアロブラスト》を放ったシーンから察するに、本気を出せばたぶん三大ポケモンにも勝てたと思うんだよね。
でもそれだと世界の平和を取り戻すことはできないから使えなかったんだろうな~って考えると、すごく歯がゆい。

で、ロケット団の協力を得てどうにか事態を解決に導けたサトシだったけど、ここで母ハナコからの叱責を受ける。
このハナコの台詞がね、ちょっと引っかかるんだ。
おそらく今回、この作品で訴えたかったのは、世界を平和にするのは一人の英雄じゃなくて、多くの人が協力し合うこと、なんじゃないかなと思う。自分の出現を望まないルギアの台詞も、そういう意味合いを含んでるような気がするんだ。
そうするとハナコの言いたいことも分からなくもなんだけど、責めるべきは自分がやらなくちゃならないと思って頑張ったサトシに対してじゃなくて、ジラルダンとか、三大ポケモンなんじゃないかな~って気がしてならない訳で…。
ハナコというキャラクターの性格を考えれば、周りの状況お構い無しにジラルダンや三大ポケモンに詰め寄って周りをポカーンとさせる、なんてオチの付け方も全然有りじゃないかな?

締めがちょっと甘かったけど、全体的には良作と呼べるかな~。

投稿 : 2017/04/30
閲覧 : 302
サンキュー:

6

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