runa21 さんの感想・評価

3.9
物語 : 4.5 作画 : 3.5 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態：観終わった

あほだけど、決めるときは決める！！

メインとなる
クウェンサーとヘイヴィアがものすっごい俗物でして・・・。


クウェンサーは
高い収入と地位が約束されるオブジェクトの設計士を目指していて、
その最短距離を行こうと、派遣留学生として戦場に身を置いており、

もう一人の
ヘイヴィアは
名門貴族の嫡男でありながら、
家督を継ぐ際の箔をつけようと戦場に身を置いている。


世界の平和を守るとか、
誰かの敵を討つとか、
そういった激しい目的ではなく、
自らの欲のために戦場に身を置いている・・・


まぁ、そんな二人だから、
かなりやる気がない。
初っ端からだらだらした、
それでいてくだらない二人のやり取りが続けられる。
美人の上官に常に怒られている。


それがクウェンサーとヘイヴィア。


最前線でありながら、だらだらしているのは、
そこそこの理由があり、
世界では「オブジェクト」という超大型兵器が誕生し、
世界の戦争は、オブジェクト同士で決着がつく
「クリーンな戦争」が主流となっている。

ただ、一話のラストに、
本来ならオブジェクトを破壊され、
白旗を上げたら終わる戦争のはずが、
相手のオブジェクトが白旗を無視し、
基地を一瞬にして消滅させてしまう。

彼らはそこで初めて自分たちが「戦争」をしていることを
目の当たりにしてしまう。


そして、欲まみれでありながらも
なぜか騎士道精神を持ち合わせているクウェンサーは、
敵方にとらわれた
オブジェクトの操縦士である「お姫様」を助けるため
無理にヘイヴィアを巻き込み、

人の身でありながら、
オブジェクト破壊に向けて動き出すという

そういうお話です。


クウェンサーもヘイヴィアも
生身でオブジェクトに挑み続け、
敵さんの裏をかいて、勝利へと導いていく、
ジョーカー的な存在なんですよね。


それでも、彼らの軍規を無視した行動が原因で、
どんなに活躍して、箔をつけても、
常に最前線へ飛ばされ続け、
オブジェクトとなぜか生身で戦い続けなければ
ならなくなってしまうという・・・。


すごくあほな二人なんですが、
決めるときは決めるので、
見ていてスカッとするし、
物語にメリハリがある感じがします。

また、
暗くなりがちな「戦争」というテーマが
この二人にかかれば、
出世や箔をつけるための、欲まみれのものになるという・・・


二人のばかばかしい会話と、
積み上げていく戦績のアンバランスさが、
個人的にはかなり好きな作品でした。