Derp さんの感想・評価
3.5
物語 : 3.0
作画 : 3.5
声優 : 4.0
音楽 : 3.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
ストーリーより台詞とキャラで楽しませる
世間知らずなキャラクターを主人公に、声優業界をシニカルに描いたアニメで、コメディタッチで描かれているので重くなりすぎず気楽に観られます。
風刺としては基本的に鼻歌の内容が最重要です。
千歳の鼻歌は結構良いところを突いた歌詞になっています。
あれをもっとピックアップしちゃうと怒られちゃうのかな?
本作はどちらかというとテーマの追求よりも単純な面白さ、滑稽さを強調した作り方をしており、最終話を観終わってもあまり多くのものは残りません。
主人公の世間知らずで傍若無人な振る舞いを楽しむアニメです。
身内がマネージャーだからなんとかなってるんだろうなあ…
プロデューサー関連の話は声優というよりアニメ業界の話なので、ストーリーの一貫性をやや損ねているのではないかと思います。ああいう道化のようなキャラクターを配置しないと物語が動かせないのかなと勘ぐったり。
なんだかんだで面白い作品でしたが、皮肉たっぷりのわりには終盤は「良い話」に持っていこうとする意図があからさまだったのでやや拍子抜けする印象もありました。
”人間”のリアリティはちょっと足りない。
驚くほど中堅ベテランの声優キャラが登場しないんですよね。
千歳とその周りの人だけという感じで。
そこが一番気になった部分です。
業界を描くにしては視野が少し狭い。
千歳が本当に苦労するのはこの後なんだろうと思います。
ちなみに公式サイトにキャラクターへのインタビューというものがあり、かなり面白いのでオススメします。
個人的に久我山八重というキャラがツボで、予告で「ちーちゃんは次のクールもその次のクールもキャストにはいないよ」と言ってて笑いました。
面白い台詞は多かったですね。