「異国迷路のクロワーゼ The Animation (TVアニメ動画)」

総合得点
73.0
感想・評価
953
棚に入れた
4405
ランキング
1044
★★★★☆ 3.7 (953)
物語
3.6
作画
3.9
声優
3.7
音楽
3.7
キャラ
3.8

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ネタバレ

STONE さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 3.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

West meets East

 原作は未読。
 19世紀後半、単身パリへやってきた日本の少女を巡る話。
 以前、「GOSICK -ゴシック-」でも書いた気がするが、
海外の現代ではない話を普通に(簡単ではないと思いますが)
作れるのはアニメの強みでしょうね。実写だと制作費が
とんでもないことになりそう。

 この時代のヨーロッパはまだ日本人、と言うより東洋人
自体が珍しい時代。それゆえに心温まる展開が中心に
しつつも、日本とフランスの、文化や精神性の違いが
浮き彫りになっていく。
 興味深いのは湯音が昔(明治)の日本人であることで、西欧的
文化・精神が入ってきた現代の日本人(主な視聴者)には湯音の
考え方の方が違和感を感じるようなシチュエーションも
あったりするのが興味深い。

 そんな文化の差を感じさせつつも歩みよっていく湯音と
クロード達は、互いに少しづつ生き方や考え方に変化が生じて
くる。
 もっともおとなしい日本人の女の子一人がいただけで、早々
大きな変化が起きるわけでもなく、各キャラの過去は色々
あったりするが、作品中でドラマティックな展開で解決する
ことなく、「いずれ時が解決するでしょう」的な感じで締め、
全体にゆるやかな感じで進んでいった。そういう意味では各
キャラの今後、更に主な舞台であるギャルリ・ド・ロアの今後
なども気になる作品だった。

 今後が気になると言えば、ブランシュ家のアリスと
カミーユの姉妹も忘れられない。
 妹のアリスは言わば日本オタクといった感じだが、実際19
世紀のヨーロッパは日本ブームがあり、こんな少女が実際に
いたとしてもおかしくない。
 彼女の自由奔放で好奇心旺盛な性格は小さな世界で
終わるには収まりが付かなさそう。この時代から徐々にで
あるが女性が自らの手による社会進出を果たし始めるわけで、
将来は旅行家や冒険家にでもなりそう。長いスパンで見ると
一番今後が気になるキャラであった。
 一方、姉のカミーユは名門の令嬢としての生き方を従順に
受け入れているようだが、幼い頃の描写を見ると、アリスと
同じく外の世界への憧憬は強そう。アリスのために自ら犠牲に
なっているようにも見受けられ、見ていて痛々しくもあった。
 彼女もこのままの生き方で行くのか、それとも何らかの
変化があるのか、やはり今後が気になるキャラだった。

投稿 : 2012/01/18
閲覧 : 255
サンキュー:

3

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