「りゅうおうのおしごと!(TVアニメ動画)」

総合得点
81.3
感想・評価
841
棚に入れた
3789
ランキング
408
★★★★☆ 3.6 (841)
物語
3.5
作画
3.7
声優
3.7
音楽
3.5
キャラ
3.7

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ネタバレ

ダレイオス さんの感想・評価

★★★★★ 4.4
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

タイトルに反して女流がメイン

ジャンルは将棋のプロが舞台で主人公は16歳ながら竜王のタイトルを持っている
タイトルホルダーとのこと尚、高校には通っていなくて学園ものの要素はない。
関西が舞台となっている。
ストーリーは主人公の元に9歳の小学生の女の子が訪ねてきて
内弟子にしてもらう所から始まるもので開始直後の展開は強引かなと思う。
いきなり内弟子にするのはねえ・・・
内弟子にするくだりはかなり雑ではないでしょうか
いつの間にか内弟子にしているし・・・

小学生の女の子の扱いも露骨に裸のシーンがあったり
見た目がロリぽくて萌えアニメだなと思えるもので
1話から遠慮しない萌えアニメで強引な内容だと思いました。
うーん、見た目がいかにもなロリキャラのサービスシーンの
内容が好きな人には受けるだろうが露骨だからな・・・
まあサービスシーンは作画がしっかりとしていて作画クオリティーは高い。

萌えアニメとしては内弟子の小学生の女の子はアホ毛がよく動くのですが
ガッカリした時のしおれ具合や喜んだ時にビンビンと立つ所などの
その動きが生き物みたいに動くのがイチイチ
可愛いのでそういったシーンは萌えアニメとして楽しめました。
なので女の子のサービスシーンだけでなくて
それ以外の部分で萌えアニメとしても楽しめる工夫の描写はありましたし
顔の表情も喜んだり悲しんだりの感情表現が豊富で
目をウルウルさせている所なんかはゾクッとするぐらい
気持ちが伝わってくる良さがあるので作画的な感情描写もとても良くて
そういった女の子が可愛く見せる工夫や豊かな感情描写は
個人的には好意的にみたいです。

将棋アニメとしては主人公は平手で独学でしか学んでない9歳の小学生の女の子に
手加減したとしても負けそうかも?と感じていたのも強引かなと思いました。
さらにその女の子はあっというまにアマチュア三段になってるし
さらりと簡単に進めるけど
そこまでなるのが本来は大変なのにあっさり突破した感じです。
その辺りはもうチョット丁寧に描いてほしかったな
これだと多くいると思われる将棋初心者であるはずの視聴者の方は
ついていきにくいのではと思いました。
うーん、最初から将棋が上手い9歳の小学生の女の子の物語になってました。

ただ最初から強いアマチュア三段の女の子の物語としては
アマチュア三段は小学生の女の子としては強いので
みんなから褒められたりはするものの格上の人にはかなわないので
上には上がいるという厳しさは描けていたし
負けると悔しいという勝負の世界は描けていましたので
そういったシーンは良かったと思う。
将棋の描写は男のプロ相手に2枚落ちで勝てるのか?と思うかもしれませんが
定石をしっかりと理解していればアマチュア三段でも男のプロに勝てるので
割合説得力はありました。
なのでアマチュア三段とするなら将棋の描写についてはかなり現実的でした。

将棋用語については説明はあまりなくて、バンバン使われてました。
それについては知らない人は自分で調べないと理解は出来ないでしょうが
調べればそういう意味だったのかと理解出来るし
理解が出来れば、どういう将棋で戦っていたのかが理解が出来るし
対局については将棋用語を理解していれば
ありえそうだなと思えるぐらい盤面のリアルさはあるので
素直によく作ってるなと感心するぐらい内容の出来はありました。
うーん、なんで勝ったのかや負けたのかも説明を上手くしてましたし
勝負のターニングポイントも描けていて
将棋をしているシーンはかなりまじめでした。
なのでロリアニメだな・・・と最初は思ってましたが
意外に内容はしっかり作ってるなと思う。
将棋初心者にはキツい面はありますが・・・

あとロリアニメなのだからか女の子がどんどん一杯増えていきましたね。
気が付いたら何人いるんだ?と思えるぐらい沢山になりました。
小学生から中学生から大人まで・・・
うーん、そのせいで女流を育てるアニメになってました。
そのせいで露骨なサービスシーンもあってか人を選ぶこと間違いないでしょう。

キャラに関しては広く浅くでしたね。
最初に主人公の内弟子になった9歳の小学生の女の子以外のキャラの掘り下げは
各キャラの個人回で掘り下げたぐらいで出番が終われば空気気味でした。
ただし、出番がある時は将棋に対しての思いは語られていて気持ちはわかるので
キャラは悪くはなかったと思う。

主人公に関しては内弟子の女の子のことを考えて行動していたし
丁寧な気配りは好感が持てました。
将棋に対しての取り組み方などもしっかりと
教えていてまじめに育成していたとは思います。
主人公は小学生の女の子に恋愛感情はなかったですが
それは逆に良かったのではないでしょうか
そのおかげで1人の子供を時には温かく時には厳しく
接していて主人公である師匠と内弟子の子供のストーリーとして上手く作れていたので・・・

主人公はストーリー的には最後にストーリー的に出番がまわってくる感じでした。
ただし、やさぐれる感じになっちゃうので
そのシーンはあまり好意的には見れないでしょうね。
でも厳しい勝負の世界でまわりが見えなくなり、やさぐれるのは理解は出来ましたし
それを描いた話だったのはわかりました。
うーん、まあね。
相手は名人なのでコンピューターが何十万回という膨大な計算をして
ようやく導き出せる最善手をビシッと指してくるのだから
それを指されたら壊れちゃいますもんね。
そんな化け物とどう戦えと・・・
しかも将棋というものは指される前はわからないけど指された瞬間
こ・・・これは凄い手だ・・・とわかるので
その瞬間絶望を味あうこと確実でしょう。
なのでやさぐれるのは理解は出来ました。
それに16歳ながら竜王のタイトルを持っている天才だからといって
簡単に勝てるわけではないので苦悩してギリギリ所で戦っている所が
描けていた点は良かったと思います。
言ってることも「自分を全否定された負け方」とか
言っていることは痛いほどわかるので主人公の気持ちはわかりました。

作中で将棋の説明で言ってることは
日本将棋連盟のHPに書いていること違わないので
そんなにおかしいという発言はなかったので
その点も良かったとは思いました。
例えば作中では殆どの女流は奨励会6級よりも弱いと発言してたけど
日本将棋連盟のHPには女流2級はアマチュア2級から4級
奨励会6級はアマチュア3級から5級と書いてあったので
正しいのかと・・・大体は現実的でした。

あとストーリー上で色々、将棋界はどういう制度で出来ているのかがハッキリとわかる
作りだったのも良かったです。
例えば女流棋士になると師匠との関係がずっと続くとか
他には入門対局の相手の人はただの入門対局の相手というだけでなくて
その人にとっては公式戦で負けると痛いとか
そういうのを見ると将棋界のことがよくわかるので
そういった丁寧な描写により色々わかるストーリーになっていたのも良かったです。

あくまでも女流がメインなのもポイントかな
竜王である主人公にスポットを当ててるというよりは女流でした。

最終的にはさらにみんな短期間に強くなりすぎているので
ご都合主義な部分はありました。流石にそんなに早くは強くはなれない
と思いました。その辺もアニメ的でしょう。

声優さんに関しては声質はロリキャラから中学生の女の子や大人の女性まで
各キャラに合った声質だったので、キャスティングは問題ありませんでした。
演技力自体も喋りはしっかりしていたし場面場面で
気持ちが伝わってくることが多くて満足ですね。

まとめると成長ものとはいえ設定は最初から将棋が強い9歳の小学生の女の子物語なので
将棋初心者の方はついていきにくいと思いました。
そこまでの過程をもう少し丁寧に描いてほしかったな
内弟子になるまでの序盤のストーリー展開も強引でした。
ただスタートラインがアマチュア三段の女の子の物語とすれば
現実的に描けているし将棋の厳しさも描けていて
良かったと思えるシーンは多かった。
将棋用語を理解していれば、実際にありえそうだなと感じる
盤面もあったりで、意外にしっかりした対局が描けていたのは良かったです。
主人公である師匠と内弟子の子供のストーリーとしても上手く作れていたし
萌えアニメとしては作画がしっかりしているので人を選ぶだろうが
サービスシーンが楽しめる人には楽しめるだろうし
豊かな感情表現やアホ毛の動きなんかが凄く可愛くて、そういった工夫は評価したい。
序盤の展開が早すぎる部分はあるけど
意外に将棋アニメとしてしっかり作れていると感じさせられるアニメでした。
ただの萌えアニメではないですね。よく出来ています。
将棋界のシステムもよくわかるストーリーの作りになっていますし・・・

投稿 : 2018/04/01
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サンキュー:

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