プラ さんの感想・評価
3.0
物語 : 3.0
作画 : 3.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
"GODZILLA"という概念
ゴジラを倒し歓喜していたハルオたちの前に現れた新生ゴジラの一撃で、再び絶望を味わったハルオたち・・・のちに、ハルオたちが倒したのはゴジラの亜種であって、ハルオたちが地球から退避した時に見たゴジラではないであろうということがわかった。しかし、ゴジラの仕組みから編み出したゴジラ殲滅の方法論は間違っていなかったのだと確信したハルオは、一縷の望みをかけて強い意志で再びゴジラ殲滅を目指す。作戦を一から練り直し果敢にゴジラに立ち向かうハルオたち、そして地球人類に立ちふさがる新たな壁とは・・・
ハルオは一人だけとある種族に助けられる。彼らは虫が進化した人型生命体であり、宗教に支えられた地下文明のようなものを築いていた。彼らが住む地下空間は有毒ガスに侵されることなく、ゴジラ出現前の地球と変わらない姿を保っていた。
人類が生み出したゴジラという存在に人類は敗北し、地球の生態系の頂点をゴジラに譲り渡したあの日。ハルオたちが去ってから20000年の間に地球上の全生命体はゴジラに迎合するように進化していた。もはや人知を超えた存在であるゴジラを倒すことは、もはや人間ではいられない・・・
ハルオたちは人型生命体にとある場所を案内される。それは、ゴジラに隠れるように成長し続けていた要塞だった。その成分は、メカゴジラの残骸であるナノメタルであった。人型生命体が使っていた武器も、ナノメタルの残骸から作製されたものであった。
20000年かけて成長したナノメタルは相当な量であり、ゴジラを倒すには充分な量の確保が見込めた。システムの開発者であるビルサルド族が再起動し、対ゴジラ戦闘用の武器製造軍需工場兼要塞に再構築された。
しかし、その実態は残酷なものであった。人類がナノメタルと同質化することによって、システムの構築を加速・ナノメタルの成長を促進させていた。その様子はまるで「怪獣」であった。ゴジラを倒すために自ら怪獣になっていくのは本末転倒ではないか?それを良しとする者・悪しとする者で意見の食い違いが出始める。
皮肉なことに、ゴジラによって地球から追い出された人類たちが、現在の地球にとっての「GODZILLA」なのである。そう、「GODZILLA」とは地球を脅かす最大の敵という概念なのだ。
では、このままナノメタルが生み出したたくさんの武器でゴジラを倒すことができたとして、その後の地球は人類の手に戻るのか?否、ナノメタルが地球を覆いつくし、それが人類の新たな敵になるだけであろう。
ゴジラを倒すための手段が、自らゴジラとなり新たなゴジラを生み出すこだった。ハルオは自らゴジラになることを拒否し、人類の尊厳を守りつつゴジラを倒す道を選んだ、ナノメタルの破壊とともに・・・
りんぷんによってハルオはナノメタルと同質化しなかった、という発言があったけど、あれはどういう仕組み(意義)だったんだろう?