「ニル・アドミラリの天秤(TVアニメ動画)」

総合得点
62.8
感想・評価
91
棚に入れた
405
ランキング
4581
★★★★☆ 3.2 (91)
物語
3.1
作画
3.3
声優
3.4
音楽
3.1
キャラ
3.2

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ネタバレ

ダレイオス さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.5 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

導入部分はしっかりと作っているのは好意的に見たい。

設定は1935年ぐらいの日本ぽいけど、大正時代が続いているという設定で
架空の世界のお話となっている、原作は女性向けゲームで
主人公は没落しそうな令嬢の娘で、出てくるキャラも女性向けだからか男性キャラが多い。

1話の作りは丁寧、主人公がどういう状況下に置かれていて、家庭の問題が
語られていて、昔にありがちな没落しそうな家のため親の言う通りに結婚させられる主人公など
舞台説明は丁寧でどういうアニメなのかわかりやすかったのは良かったです。
導入部分はしっかりと作っている。

ストーリー展開は主人公の弟が結婚に反対をしていて、その後焼身自殺をして一命を取り留めるも
その自殺自体が、国家組織の人に「稀モノ」という呪いの本みたいなもののせいで
自殺をしたんじゃないかと言われるもので
さらに主人公はその「稀モノ」が放つオーラみたいな「アウラ」が見えるということで
国家組織の人にスカウトされるという開始
この国家組織のやっていることは「稀モノ」という呪いの本みたいなものを回収して保管するのが仕事で
これについても説明は丁寧だし、それらはどういうものなのかはよくわかったし
主人公の心理描写も弟のことをよく考えてあげているなと
伝わってきて、なぜスカウトを了承したのかも気持ちは伝わってきたので
1話の作りは丁寧で物語に入っていきやすかったです。

主人公が国家組織に入ってからも、そこにいる人の男性キャラの説明は丁寧で
出てきた時にどういうキャラなのかわかりやすい
自己紹介的なものがあって良かったな
このおかげで男性キャラが誰が誰だかわかりにくいことはなかったです。
この国家組織がどういうことをやっているのかの説明も丁寧で
何をやっているのかもわかりやすいのは好意的に見たい。

あと主人公は1935年ぐらいの人らしく
家族以外男性キャラと並んで歩いたりするのも、どうなのか?と考えたり
当時の人らしいキャラクター描写が出来ていたのは良かったし
主人公自体、行動する前に自分で色々考えてから行動するので
その考えが理解しやすく共感しやすいのも良かったな
この手のゲーム原作主人公キャラにしてはしっかりとした自分の考えがあるキャラでした。
それが良い。
あと視聴者的に疑問に思えるんじゃないかと思えるシーンは
男性キャラに質問して意見を言ったりするので
そのおかげで、主人公と視聴者が同じ立ち位置になっているので
視聴しやすい作りになっていたのも良かったな

男性キャラは主人公のことをよく考えてあげているし
時には心配してあげたり、そういった気配りを感じさせられるキャラクター描写は良かったし
主人公のことを褒めたりするのも無理やり持ち上げる感じではなくて
実に自然にしているので、その自然さが良かった。
褒めるだけでなく主人公に意見をしたりすることもあるのだけど
これも絶妙な所を付いていて、いいことを言ってあげてるなと感心してしまうぐらい
セリフのチョイスが良いのでキャラクター描写の良さが伝わりました。
あと最初、仲の良くない男性キャラと主人公の描き方も、徐々に仲が良くなる感じに
描かれていて、その変化も自然なので好意的に見やすかった。

ストーリーの作りも「稀モノ」を悪用しようとしている組織と
それを阻止しようとする主人公が所属する組織とは別の組織があったり
それらの描写も丁寧でストーリーの軸もそれらで進めるので
ストーリーの軸がしっかりしていてストーリーに入っていきやすかったな
ストーリーの作りも丁寧
テーマも本自体には罪はなくて、あくまでも「稀モノ」を取り除くことを
テーマにして、そのストーリー作りも出来ていたので
テーマ性も良かったと思う。
「稀モノ」の本のエピソードをしながら、キャラクターの掘り下げが出来ていて
その掘り下げも本のエピソードに絡んだりするので
キャラクターが十分ストーリーに入ってくる作りなのも良かったな
弟の自殺の謎、主人公の結婚の話もスルーされずに
やっているのでストーリー自体も意外にまとまっているかなと思いました。
キャラの配置も良くてそのおかげでストーリー的にいなくて
いいキャラが少なかったのも良かったと思う。

問題点は主人公が命令違反したことかな、組織の人に
行くなと言われた場所に行ったりして
これはチョット関心出来なかったかな
後で危険なことをするなと男性キャラに言われたけど
お咎めは無しだからね。どうも甘いかなとは思った。

こういった女性もの向けに多いのですが後半は敵キャラの性的暴行未遂とか
あんまり見たくないシーンがあったのも気になったな
こういうのは人を選ぶと思います。

ストーリーは丁寧なのですが、その分テンポが遅いので
最近の人には向かないかなとは思いました。
個人的にはこのくらいのテンポがいいのですが・・・

作画については、アクションシーンは迫力がなくてもの足らず、作画の枚数は少ないですが
作画自体は奇麗でキャラの作画は安定していたので
おそらくは設定はイケメンだと思われる男性キャラのカッコよさが
よく出ていたのは良かったな、特に表情の描写なんかは作画クオリティーが高いので凄く良かった。
このおかげで見た目、的にも好意的に見れました。

声優さんについては演技力は高かったですね。各男性キャラは喋りがしっかりしていて
主人公への思いは伝わってきたし声質も合っていたので
問題はありませんでした。主人公役の方も発音はしっかりしていて
考え方や気持ちはよく伝わり凄く良かったです。

まとめると序盤の作りが丁寧で物語に入っていきやすかったです。
導入部分はしっかりしていました。
その後も1人1人のキャラクター描写は丁寧で
しっかりと描写している分、誰が誰だかわかりにくいことが少なかったです。
主人公もハッキリとした自分の考えを持っていて
その考えも色々考えてから行動するので共感しやすかったです。
男性キャラ自体は主人公のことをよく考えてあげているなと思ったので
その点も良かったです。セリフのチョイスも良い。
ストーリー自体も軸がしっかりしているので見やすかったし
本のエピソードにしっかりとキャラクターが絡むので
キャラクターがストーリーにいかされていたと思う。
話自体もある程度綺麗にまとまっているし
この手の女性向けゲームとしては、出来は良いと思います。
特に導入部分を丁寧に作っていた分、見やすい作りになっていたのは良かったな
恋愛要素よりもストーリーを進める作りなのであまりはハーレム感がしないのも
特徴でしたね。

投稿 : 2018/10/09
閲覧 : 284
サンキュー:

5

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