ツークツワンク さんの感想・評価
3.6
物語 : 2.5
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
一期の面白さを出がらしにしてしまった
一期で日本制圧して世界編に突入するかと思っていたら、収拾付かなかったのでリセットしてもう一周し始めてしまったという感じである。
コードギアスのウリが、テロリストの素性を隠して学園生活をするという部分なのでしょうがないのかもしれないが。
しかし、一期で終わったはずのシャーリーとの恋愛をまた見せられたり、既に行った建造物破壊と逆落としを二期でも使いまわしたり等、似たような展開を見せられるのはいささかつらい。
毎度利用されて倒壊させられる日本の建築物にも苦笑い。最終戦で対策をおこなったがいささか遅すぎではないか。
ただのメイドだった咲世子は二期からいきなりルパン顔負けの変装と体術をこなすスーパーキャラへ。
100万人のゼロという奇策のために100万着のゼロの衣装を用意するというかなり無茶な展開。
ニーナも一期の自爆テロから反省して覚悟決めたかと思いきや、フレイヤが発射されて絶望するというギャグ(撃てばどうなるかの予測と大量生産をしておいてそれはないだろう)
散々ゼロへの復讐心を滾らせていたオレンジが皇族と分かっただけで絶対の忠義を誓う。(最終話のオレンジ畑には失笑)
と、二期は血染のユフィがかすむほどの展開についていけず、途中からギャグとして楽しむようにすらなってしまった。
一期から引っ張ってきたシャーリーはあっさり殺され、ロロもシャーリー殺しのせいで最後の死に際もイマイチ光らない。
ギアス能力の効かない皇帝との対決は集合的無意識にギアスかけて倒すというなんともいえない終わり方。
皇帝の目的が完全に人類補完計画。ルルーシュの動機の一つである母の死の真相はV.V.による嫉妬という内輪の中の内輪で完結してしまったせいで、今までの戦いはなんだったの?という虚しさしか残らない。
戦いの規模が規模だけに今まで死んでいった人々が本当に憐れ。
最後はルルーシュが死んで世界に平和が訪れたという良い話風に終わるが、スイッチ一つで数万人殺せるフレイヤを乱射してしまったナナリーが、戦犯として打ち首にされる危険を少しは考えなかったのかと思ってしまう。
一期は突っ込みどころはありつつも、それなりに地に足のついた台本をしており楽しむことが出来たが、二期は超展開や雑過ぎる脚本が目立つ。
超展開を見せるので決してつまらないわけではないのだが、それはギャグとして見た場合なのであって、一期の面白さを期待していたら拍子抜けしてしまった。