「機動戦士ガンダム THE ORIGIN 誕生 赤い彗星(アニメ映画)」

総合得点
71.3
感想・評価
90
棚に入れた
484
ランキング
1330
★★★★☆ 3.8 (90)
物語
3.7
作画
4.0
声優
3.8
音楽
3.6
キャラ
3.8

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ネタバレ

二足歩行したくない さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

こうして終わる、否、“こうして続く”という終結

「機動戦士ガンダム THE ORIGINE」アニメ版最終章となる第Ⅵ章。ルウム編の後編です。
ルウム戦役が本作のメインですが、意外とルウム戦役のシーンは短いと感じました。
過去のガンダム作品では一つの戦闘で何話も使ったりしたので、1時間、1.5時間くらい普通かと思ったのですが、考えてみれば過去のガンダム作品の宇宙戦では、複数の思想や異なる立場の組織が入り混じって、そこかしこで混戦をしていました。
それに比較すると今回はジオン対連邦と非常にシンプルで、ルウム戦役でモビルスーツを駆るパイロットたちもさほど複雑な思想を持っておらず、さらにはルウム戦役はジオンの戦略とモビルスーツの投入による圧倒的な戦闘力の差から戦局が明らかなので、個人的には非常にガンダムらしくない戦闘だったように思いました。
黒い三連星がシャアを後ろから撃つくらいのことをすればいいのにというのが正直なところですが、ガンダムの歴史として語られていない事件を勝手に始めると物議が始まり、矛盾が生まれるため、この内容となるのは仕方がないことなのですが、「もう少し色々あるものなんじゃないかな、ガンダムなんだから」と思ってしまいます。

そういうわけで作中、ルウム戦役は本作の最初30分ほどであっさりと終わり、レビル将軍を拿捕、その後、連邦による奪還から、レビル将軍による演説、そして戦況は苛烈を極め、サイド7のアムロたちにカメラを移して、「機動戦士ガンダム」に続く終わり方になっています。
ここで終わると中途半端になるのでは?という懸念があったのですが、「機動戦士ガンダム」に至る物語であり、本作はその前章であるということで幕が閉じる、良い終わり方だったと思います。
あくまでも本作は「機動戦士ガンダム」のための物語であり、中途半端な終わり方と言えばそうなのですが、最初から「機動戦士ガンダム」ありきだったことを考えると、当然、こうして終わる、否、“こうして続く”という終結になっています。

一ガンダムファンとして、不満が無いでは無いものの、非常に良い作品でした。
ガンダムファンが資料から過去にこうであったらしいという物語を、一続きにして映像化してくれるため、絡まった糸が解きほぐされたような感覚がしました。
解きほぐしてしまって良かったのだろうか、という思いが無きにしもあらずですが、既に何十年も過去のアニメで、当時の声優も少しずついなくなった今だと遅いくらいの作品だったのかもしれません。
ガンダムファンは観て損の無い作品だと思います。観なければ批判もできないわけで。
原作漫画はもっと先まで描かれているそうなので、続編、期待します。面白かった。

投稿 : 2019/03/15
閲覧 : 245
サンキュー:

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