「ハチミツとクローバー(TVアニメ動画)」

総合得点
76.3
感想・評価
593
棚に入れた
4076
ランキング
713
★★★★☆ 3.9 (593)
物語
4.0
作画
3.8
声優
3.8
音楽
3.8
キャラ
4.0

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ネタバレ

tomledoru さんの感想・評価

★★★★★ 4.8
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

5人全員が主人公の物語

いわゆる深夜枠でアニメが主流
になってから,

いわゆる子ども向けアニメ以外が,
夕方や宵の口から追い出されて以降の

アニメで,いちばん面白いなと
タイムリーで,見ていたアニメでは一番好きな作品で
アニメを以後見るようになった最初のきっかけです。

私にとっては,始まりの作品です。

大学生を扱っていますが,
美術大学という特殊な学部です。

恋もあり,進路,就職の問題もありで

(作者が女性の羽海野チカということもあって)
ギャグやコメディータッチも含みつつ
全く嫌味も,いやらしさもない,清純で
シリアスな大学生活を送る作品になっています。

舞台は花本先生の研究室から
(はぐちゃんは,花本先生の従弟の子)

冒頭からいきなりヒロインの
はぐ(花本はぐみ)ちゃん登場。

「森田さん」と「竹本くん」の二人は,
一瞬にして恋に落ちてしまいます。

「人が恋に落ちる瞬間を見てしまった」と(真山談)

1才能があって十分生かせる人生を送っている人。

2才能があってもまだ十分に発揮できていない人。

3努力して,能力を引き出す人。

4努力もしないで能力を信じられない人。

このアニメでは123のタイプしか出てきませんが。

森田さんは1の人,竹本君は3のタイプで対照的なところが
とても面白いです。森田さんは変人寸前です。
(東のエデンのモデルになった人物像です)

はぐちゃんは2のタイプかなあ。美術の才能では
森田さんより上かもしれません。

この三人の三角関係に物語は始まります。

ほかの大学生登場人物は,「山田 あゆみ」から
想われている「真山さん」がいます(後述)。

でも,この5人は仲良しでもあり,全員が何らかの形で
片思い状態なんです。しかも5人全員の視点で
話が進んでいきます。

一人一人の境遇も,必ずしも
幸せな背景ばかりではなく,5人一人一人になり切って
共感して見たい作品です。

竹本君視点で描かれることが多い中
花本先生や,先生の同い年で同窓生の原田 理花さんは
事故で大切な人を失っています。それでも,
年下の真山は一途に原田 理花さんを想っています。

「山田 あゆみ」⇒「真山さん」⇒「原田 理花」
という思いの関係図式は,とても切ないものがあります。

「森田さん」は,はぐちゃんにちょっかいを
掛けながらも,才能を生かして大金を稼ぎますが
悲しい過去があるようですし・・・

「竹本君は」自分のことがよくわからなくなって
自分探しの,自転車の旅に北へ北へと漕いでいきます。

こんな(半分はリアルな)大学生活があったらな,と思えるような
情景をしっかりと描けています。

何十年か前に体験した自分の大学生時代も
割とまじめな人の通う学部に在籍していた
関係で雰囲気はよく似ていましたし
自分と重ね合わせられるところが
多かったです。

女性もののアニメといって侮れないほど,面白い作品なので,
今まで敬遠していた人は,一度見てみてくださいと
推薦したい作品です。

もっと評価されてもいい作品だと思います。

投稿 : 2020/05/14
閲覧 : 324
サンキュー:

3

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