鰺鱒 さんの感想・評価
3.1
物語 : 1.5
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 2.5
状態:観終わった
え・・・平均ってそれでいいの?
[2020/05/29 v1 え・・・平均ってそれでいいの?]
原作知らず。
なんとなく流し見してしまった。
キャラデザ、アニメーション、ともに悪くはなかったと思います。かわいらしくていいんじゃないでしょうか。
ちょいちょい挟んでくるパロディ(ネタ元が古め?)が結構楽しかったですが、物語は薄く感じました。キャラクターの内面描写がありふれた感じがして、あまり楽しいとは思えなかったです。
でも、流し見ながらも「最後まで観た」のです。僕自身も、それなりに観たいと思っていたんだと思います。
っていうか、
神様も作者も出版社も、そして、世の中も、これが平均って納得してるんだってのが驚きでした(※)。
{netabare}
転生時に神様にお願い:「能力は『その世界の平均』で」
ナノマシンの何とか曰く;「最弱と最強の半分になりました」
は?
仮に、その世界に(最弱)ミジンコと(最強)古竜しか存在しなかったとしても、「その世界の平均値」=「古竜の半分」になるわけがない。
「ミジンコと古竜のみ存在する世界の平均値」
=(ミジンコの能力値xミジンコの個体数+古竜の能力値x古竜の個体数)÷(ミジンコの個体数+古竜の個体数)
これで平均値が古竜の半分になるのは、ミジンコと古竜の個体数が等しい場合になるわけだが、ミジンコと古竜の個体数がイコールな世界はそもそも破綻している。
作中の世界には、もっと多様な生命が存在しているようなので、どうやっても「平均値」=「(最弱+最強)÷2」などという単純なものではないだろうと思うのですが。それとも、1話以外に補足説明ありましたか?
こういうこと考えちゃうあたり、全く作品に入り込めていなかったのだと思います。
追補{netabare}
―「微生物まで含めたら人間以下」
剣道部さんにいただいたコメントから抜粋させていただきました。僕も同じことを考えていました。人間って、おそらくどんな異世界でも相対的には上位種だと思うんです。少なくとも、人間的な(?)生活圏を維持できている時点で、相当上位。で、基本的に上位種の個体数は下位種より少ない(食物連鎖的に。地球人類は、ちょいと例外気味ですが)。
とすれば、本作の主人公がいう「その世界の平均値」な能力って人間より下になります。古竜の半分どころか、人類の半分とかもあり得る。
はたして、それでも主人公さんは受け入れられたのだろうか、などと考えていました。それはそれで、(屈曲した世界観だけど)おもしろいお話になったりしないか、と思いながら。
何にしたって、母数が曖昧なサムシングから出てくる平均値なんて信用しちゃ駄目ってことですね。
{/netabare}
※について。えたんだーるさんにご指摘いただきました。原作では「それは平均と違う」「その世界の人類の平均で」な旨述べられているそうで、一安心しました。だとすると、「神様いじり」を回避したかったのかなんなのか、いずれにしてもアニメ化スタッフによる無駄で残念な改変ということになるのでしょう。
{/netabare}