「ゲド戦記(アニメ映画)」

総合得点
58.7
感想・評価
514
棚に入れた
2604
ランキング
6393
★★★★☆ 3.2 (514)
物語
2.8
作画
3.6
声優
3.0
音楽
3.5
キャラ
3.0

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waon.n さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2
物語 : 2.0 作画 : 5.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.5 キャラ : 2.5 状態:観終わった

語り過ぎ注意

ものすごく贅沢な作品です。

ここまで美しい背景をふんだんに採用し、行き交う人々は活発に活動する。

いや、でもね。私は別に背景を見にいったんじゃない。
じゃあ、何を期待して劇場に足を運んだのだろう?

ジブリに求めているのは、ファンタジーとしての面白さ、アニメーションの凄さ、緻密な描写、そこに生きる人々の生活を見て、現実では感じる事が難しいテーマを作品の中に溶け込ませる物語をきたいして観に行っている。
これはナウシカを改めて見た事で気付かされた。
実はこれは望み過ぎで大半のアニメや映画では全てが満たされることは本当に少ない。
だから、ある程度覚悟してはいるけれど、ジブリはこの期待に応えてくれるとどうしても期待して観てしまう。積み重ねてきたものの重さを感じる。

ゲド戦記に欠けているもの(ここでは敢えて厳しく)それは、ファンタジーの面白さ、そこで生きる人々の生活(つまり世界観)を物語る緻密な描写、物語としての面白さ(構成、脚本)。
正直ものたりなかった。
この作品のファンタジー要素は魔法と竜。魔法を使う必要性とドラゴンである必要性が語られていない。もちろん、設定として竜と人はかつて一緒だった。みたいな事を話していたから突破ではない。
けれど、それとドラゴンである意味はリンクしない。分からない人は『ダイの大冒険』を見直して。

何より失敗だと感じるのが、テーマ性が物語になっているところ。陳腐に映る。
物語にテーマ性があるのは大事なんだけど、これは実は副産物的であるべきだよ。
こういう物語の作品を作りたい、書きたい、描きたい、撮りたい、その通りにできた時に作り手の思いが、テーマになっている。
この作品を観るとそこが逆になっている。原作ありのものを扱う際にはここが難しい。0から作るよりは簡単なのかもしれないけど、残念ながら上手くいっているようには感じなかった。

最初の20分はかなり引き込まれた、絵と動きがやっぱり素晴らしいんだよね。
これを観ただけでもお値段以上ではあるから満足。
ジブリを観たと思わなければ、充分かもね。
背景は本当に美しいから!

気付いたけれど、どの作品でもこれ書いてる気がするんだよなぁ。

投稿 : 2020/06/28
閲覧 : 251
サンキュー:

5

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