P さんの感想・評価

5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態：観終わった

シリーズで1番贅沢な作品

「まるでプリキュアのバーゲンセールだな」と言いたくなる程のボリュームです。
劇場版でもないのに、過去作のプリキュア達とのコラボ。
しかも何度も…
「10周年記念作品」とアピールしていたのより力が入っています。
一時期男の子もプリキュアとネットでざわついてましたが、これの事だったんですかね？
キラキラ☆プリキュアアラモードでも似たような演出がありましたが、あちらは力を借りたような体でしたしね。
どの作品に出てくるのだろう？と探していたので、そういう意味でも感動しました。
セクシャルな認識も現代化してるんですね。
本作のプリキュアは、同級生3、元敵と主人公(はな)の妹の同級生のコンビに分けていて、それぞれの個性が際立っていました。
設定が上手くハマっていましたね。
ルールーの、アンドロイドなのに食いしん坊キャラという矛盾も有りでした。
あと、はながポンコツな割に、ゲスいのが好きでした。
はぐたんが、今までの動物系マスコットでなく、赤ん坊にしており、これはこれで物凄く可愛かったです。
多彩な表情に細かい着せ替え、最高でした。
いやー、見た目だけでなく声もズルかったですね、あれにはやられてしまう。
ご馳走様です。
それぞれの良さがあるから比べにくいんですが、1〜2を争う程のお気に入りです。
代わりに、マスコットキャラとして残したのであろうハリハム・リリーの鼠設定が個人的にいらなかったかなと。
子供向けという事でマスコットキャラと兼ねたのでしょうが、ほまれとの恋愛模様は無理を感じました。
マニアックな方でない限りは、違和感を感じたのではないでしょうか。
大体、未来に鼠人間？がいるのがどういう状況なのか謎過ぎる。
昔から存在していたものなのか、新種のものなのか、考え出すと、やはり煮え切らない。
もしくは妖精の類という線も…
答えが出ても嫌な所なんで、とりあえず忘れます。
敵が会社という体を成していて、クライアス社ってカタカタにしたらすぐに気付かないのも面白いものですね。
チャラリートとかそういう発想も個人的にツボでした。
オシマイダーを発注する時のポーズも無駄にカッコイイ。
キャラ毎に分けていたのも凝っていました。
離脱した敵が、まとまった団体として、その後も絡み続けているのも、ほっこりリサイクル(ただし、トラウムが急に友好的になる展開は不自然でした)。
戦い中もギャグに流される事があり、今までのプリキュアと比べ、新しいですね。
声優さんは、敵のゼネラルマネージャー後輩達が酷かった位で、メインの方々は素晴らしかったです。
歌も各キャラの個性を活かせていて、それでいて絵が合っていました。
そういえば作中の話し言葉が気になったのですが、積極的に死語を活用していましたね。
一周回って精神なんでしょうか？
物語は大体楽しめたのですが、はなのいじめられ描写を掘り起こしたのは見ていて辛かったかな。
そもそも楽しい話ではないけど、これなら少し謎なまま眠らせていた方がマシだったのでは？と思う出来でした。
エリ以外の元同級生(チア部)も出てるのに、反応と絡みの描写が雑過ぎたかなと。
プリキュアも、この回でチアフルスタイルというのになるのだから、しっかりやって欲しかったかなという気持ちにはなりました。
まぁマイナスな所もありますが、それを差し引いても余りあるプラスという感覚です、私の中では。
ラスボス(ジョージ)が人間だからこそ無気力な雰囲気は斬新だし、そことの恋愛模様を描いた作品なんて見た事が無いです。
未来で絶望し、2人で生きていこうと言うジョージの含みを回収せず終わったのも想像を掻き立てられます。
未来で何があったんだろうと考えると、深い…
それに最後、大人になった主人公に出産させるチャレンジ精神も評価したいです。
なかなかの意欲作です。
単純に悪を倒して終わりというわけではない、大人が見ても楽しめる作品なのかなと思います。