「すずめの戸締まり(アニメ映画)」

総合得点
77.3
感想・評価
246
棚に入れた
871
ランキング
615
★★★★☆ 4.0 (246)
物語
3.9
作画
4.5
声優
3.8
音楽
4.1
キャラ
3.8

U-NEXTとは?(31日間無料トライアル)

ネタバレ

ハニワピンコ さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 5.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

賛でも否でも感情が動いた事に意味がある

予想以上で、新海誠の世界観の広がりと伝えたいことをあくまでエンタメとして描き切っているその手腕に改めて監督の凄さを感じた

IMAXは逃したけれど、せめてDolbyでは見たかったので駆け込みで鑑賞

ロードムービーとしても、コミカルで微笑ましいながらちゃんと行く先々での出会いや、ミミズの抑制などを描いて飽きない作りにしているし、そもそもイスと女の子だからそこまでキャッキャしてなくて見てて苦しくなかったのもある
『君の名は。』『天気の子』ときて一般狙い新海誠作品の中では一番見やすいと思う
まぁ、震災の爪痕という部分を直接的な表現は無いものの、当事者と何も出来なかった人達という部分もあるので注意は必要だけれど、それが明かされた場面の衝撃は凄くて、"忘れていた"の意図がとても上手いと思ったし、それを乗り越えるというのを簡単にしないのは最後の達成感にも繋がる

あとやっぱり新海誠の描く都会の風景マジサイコー。ちゃんと調べてリアルに描いているから、その場所にそのキャラが居るを感じられて見ていて面白い。アニメ絵と比べても浮いてなくて凄いリアルな影の付け方と色彩加工でただの埋め込みじゃない凄い馴染ませ方だった
それに今作は東北の田舎や郊外 国道沿いなどの哀愁を感じる様な風景もたくさん見れてよかった

面白かったです。と重い題材を入れながらそう言い切れる仕上がりにしている、エンタメとして落とし込む技術、コミカルに進みながらしっかりと行く先々での小目標の達成を描きながら進めていく進行、それらを盛り込みながらこれだけの伝えたいメッセージをしっかり伝え切るという根性。題材が題材で、警告や爪痕やそこからの復興と全面に出して応援という形で“綺麗”に見せることも出来た中で、すずめという当事者を通じて絶妙な調整の元で震災という記憶を描ききっているという根性。新海誠、凄い監督です

やっと自分の中で新海誠という監督と折り合いを付けれたというか、『秒速5センチメートル』と某ゲームOPでの衝撃の出会いの後に世間ほどの感情を抱かなかった『君の名は。』それ以降も何となく温度差を感じ続けていた中で、やっとこの新海誠という日本を代表するアニメ映画監督の真価を見つけることが出来て、胸を張って好きな監督だと言えてとても気分が良いです。これからも応援します

この感想のタイトルと反して本文では賛しか書いてないけれど、意図としては前述した新海誠に対する自分史上初めて動いた感情を持って議論する事に関心を持てたという事を踏まえて、世間での賛否や実際そうなる題材とメッセージを包括してこの作品を表したものとして付けた

投稿 : 2023/02/21
閲覧 : 124
サンキュー:

18

すずめの戸締まりのレビュー・感想/評価は、ユーザーの主観的なご意見・ご感想です。 あくまでも一つの参考としてご活用ください。 詳しくはこちら
すずめの戸締まりのレビュー・感想/評価に関する疑問点、ご質問などがございましたら こちらのフォーム よりお問い合わせください。

ハニワピンコが他の作品に書いているレビューも読んでみよう

ページの先頭へ