「ぼくらのよあけ(アニメ映画)」

総合得点
68.4
感想・評価
16
棚に入れた
51
ランキング
2056
★★★★☆ 3.6 (16)
物語
3.6
作画
3.9
声優
3.5
音楽
3.4
キャラ
3.5

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ネタバレ

ひろたん さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

科学館(パビリオン)で観るような夢があるSF物語

主人公がかぶっている帽子のキャラって、つくば万博のシンボルですよね?
私は、直接は知らない万博ですが・・・。
つくばエキスポセンターに行くとその当時の様子を体験できます。
科学がひらく夢ある未来をテーマにした万博のようです。


この物語の舞台は、そんな夢が少し実現した世界です。
設定は、2049年で、AIが日常に少しだけ浸透しています。


■舞台設定のアンバランス感がちょっと残念
{netabare}
舞台は、取り壊し中の団地です。
同じ仕様の建物が30棟あり、給水塔もある高度経済成長期の団地。
とても古い団地ですが、一部のガジェットや行きかう車は近未来的。
でも、2049年でしょ。
もっと、いろいろ変わっている気がするけどななぁ。
説明は難しいのですが、現在に対して手近なところだけを近未来にしただけのよう。
そんな舞台設定のため、なんとも言えないアンバランス感が漂います。
{/netabare}

■結末がちょっと残念
{netabare}
最後は、主人公とやっと心を通わせることができたオートボット(人工知能)の
言わば「心」の部分が、果てしない宇宙の旅にでることになります。
地球に残されるのは、ただの抜け殻です。
これは、これで浪漫があって王道の終わり方です。
でも、やっぱり二人が引き離されるのは辛い。

このオートボットのもとになったのが現在運用中の人工衛星のAIです。
しかし、その人工衛星が老朽化して廃棄が決まりました。
物語では、その人工衛星からAI部分だけをバックアップすると言うニュースが。
「これは、何かの伏線か!」と期待したんですけど・・・。
結局、それっきりでした。

私は、このバックアップをオートボットに結び付けてほしかったです。
主人公のもとに帰らなくても地球内のネットワークのどこかにいてほしかたったのです。
そして、主人公を見守れるような位置付けになると良かったのになと思いました。
残念です。
{/netabare}

■まとめ

王道のSFでした。
それはまるで科学館(パビリオン)で観るような夢がある物語でした。
ただし、これには、実は、「良い点」と「悪い点」の2つがあります。

まず、「良い点」は、科学の先にある夢を簡潔に見させてくれるところです。
そう言う未来がやってきたらいいなと素直に思わせてくれます。

一方、「悪い点」は、簡潔だからこそ、話が少し表面的すぎるところです。
奥行きが足りないのです。
また、その奥行きの無さを補うために少し説明臭くなっているところも残念です。
パビリオンで観る映像は、説明で引っ張りつつ物語を挿入している感じが多いです。
そのため視聴者に想像の余地が残されていません。
見せられたものが全てのように感じてしまいます。
この物語も同様です。
そういうところからもこの物語が表面的に感じてしまいます。

ある意味、この作品には、この雰囲気があってはいるのかもしれません。
でも、私的には、無難な作品だったかなと言う印象になりました。

ところで・・・、
悠木碧さん演じるオートボット(人工知能)「ナナコ」がかわいいのなんの。
動き、表情、そして、声、どれをとっても、かわいいの一言。
人物キャラじゃないのにそう思えるのは、ひとえに悠木碧さんの演技力の賜物。
悠木碧さん、あらためてすごい声優さんだなと思いました。

投稿 : 2023/06/04
閲覧 : 109
サンキュー:

11

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