「トニカクカワイイ 第2期(TVアニメ動画)」

総合得点
66.7
感想・評価
93
棚に入れた
339
ランキング
2683
★★★★☆ 3.4 (93)
物語
3.3
作画
3.3
声優
3.5
音楽
3.4
キャラ
3.5

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ネタバレ

ぴかちゅう さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.7
物語 : 1.5 作画 : 3.5 声優 : 3.5 音楽 : 3.0 キャラ : 2.0 状態:観終わった

令和時代には厳しい

原作は未読。1期は視聴済みで正直酷評でしたが、原作者の畑健二郎先生の前作「ハヤテのごとく」のファンだったので、我慢しながらも継続視聴しました。残念ながら今回も酷評です。とりあえず、OP/ED両方を歌って、作品中でも鬼頭明里さんは頑張ってたと思います。ほぼおんぶに抱っこ状態です。

<作品のジェンダー意識>
1期からそうなのですが、この作品のジェンダー意識が昭和すぎて、ちょっとどうなのか、と思っています。「お嫁さん」「主人」「旦那さん」といった言葉をジェンダーの観点から不適切だと考え使わない人が増えている令和時代に、本作品ではばんばんとそういった言葉が飛び交います。

個人的には、実世界であれば、ご本人(と配偶者)が気にしないのであれば、本人が配偶者について語る際に「僕のお嫁さん」「私の主人」「私の旦那」等を使っても別によいのでは、と思っています。結局、呼び方でジェンダー意識高い系をアピールしたって仕方ないし、ちゃんと家事分担ができてるか、とかそういうことのほうが大事でしょうし。しかし、少年誌で連載され、これから大人になる少年も見るであろうアニメで、そういった言葉を何らの問題意識なしに使いまくることは、ジェンダーの観点からはやはり不適切だと感じます。

それに、そもそも、日本社会の日常生活であっても、妻が第三者に向かって、自分の夫のことを、「うちの主人・旦那が・・・」などと言うことはあっても、妻が自分の夫に向かって「旦那さま」って言いますかね。ほとんど聞いたことないですが。「旦那様」なんて言ってくれるのは、メイドさんくらいじゃないでしょうか。メイド喫茶行ったことないのでわかりませんが。

それ以外で酷いのは7話の百鬼さんとの会話。結婚っていいの?という問いに対するナサくんの回答は、そもそも質問に対する回答になっていないのですが、(異性婚前提なのはとりあえず置いておくとしても)、女の子はパケ買いするんですよ!って、なんですかその偏見は。男性はパケ買いしないのですか。女の子は、常温の水買うんですよ、って、男性も買うことあるのでは。というか私は両方やりますけど笑

ちなみに、直接はジェンダー関係ないけれども、司ちゃんのナサくんと結婚した理由(10話)も、どうなのだろうと思います。要するに、ナサくんが完全に初対面の司ちゃんのことを信頼していたから、ってことだと思うんですが。。。でも男性ってやっぱり可愛い女の子を信頼しちゃうんですよね笑 だから新興宗教の勧誘とかに可愛い女の子の出番があるわけですし。司ちゃんのことを信頼しちゃう男なんていっぱいいそうですが。そして、一方的に信頼してくれるだけなら、もはやペットでもよいのでは。と思ったところで、司ちゃんにとって、若輩者のナサくんはペットみたいなものなのでは、というまさかの仮説が笑 あぁだからキスまでなんですね笑

<2期からの新キャラが厳しい>
ヤクザっぽい銀河くんとか、あほなだけのキューマちゃんとか、ヘタレで遊園地の告白を高校生(?)に先を越されてしまう谷口先生とか、なんというか、ギャグも昭和な感じです。「ハヤテのごとく」は、とりあえず平成のギャグだったと思うのですが、どうしてこうなった。。。

<結婚しているのにキスまでしかできないけれど、結婚しているからこれ以上の進展はない>

少年誌掲載のためでしょう、結婚しているのにキスまでしかできていません。しかし、恋愛の進展とか駆け引きという点からは、既に結婚というゴールに辿り着いているために何も起こらず、だらだらといちゃいちゃシーンが続くという結果になっています。司ちゃんの過去については1期から続いていろいろと匂わせてはいるものの、2期ではそこまで十分に踏み込めず。

<ナサくんの天才設定>
結局、今期も、ナサくんの何がよいのか、よく分からないままでした。まぁ確かに、ジェンダー意識は欠けていて、そうめん程度の家事しかできないけれど、優しい好青年、みたいには言えるのかもしれませんが、それ以上の魅力は特に感じないままです。

そして、彼の天才設定がどうこの作品に生かされているのかもよく分かりません。ときどきギャグ関連で、天才なのにこういうところはだめなのね、みたいなつっこみを司ちゃんがしていますが、正直そこまで面白いギャグでもないですし。

他の作品と比べると、少なくともアニメのなかでナサくんの過去にほとんど触れられていないので、彼が天才だとしてその背景は何なのか、が分からず、親近感を覚えることができません。例えば同じ時期の作品でいえば、「推しの子」の{netabare} 有馬かな・黒川あかねは、それぞれ才能はあったのだろうけれど血の滲むような努力をしてきたのが見てとれます{/netabare}。また「スキップとローファー」の{netabare} みつみは、いわゆる田舎の神童でしょう{/netabare}。そして、この作品の現著者の前作「ハヤテのごとく」の{netabare} ハヤテは、天才ではないけれど、どうして彼がああいう人格なのか、は、(アニメで描写されていたか覚えていませんが原作では)サンタとの出会いなどの描写からわかるようになっています{/netabare}。そういうものが本作(少なくともアニメ化された部分)には一切ないのです。

ラブコメとしてはもう無理ですが、司ちゃんの過去など、ミステリー的な部分は気になります。続き見るべきか、どうしよう。。。

投稿 : 2023/08/03
閲覧 : 110
サンキュー:

4

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