「うる星やつら 完結篇(アニメ映画)」

総合得点
69.1
感想・評価
70
棚に入れた
437
ランキング
1844
★★★★☆ 3.8 (70)
物語
3.9
作画
3.8
声優
3.9
音楽
3.6
キャラ
4.1

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ネタバレ

無毒蠍 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 3.0 状態:観終わった

あたるとラム…二人にしか理解できない意地がある。うる星やつら 完結篇!

この話は劇場版にして唯一原作にそった作品らしいです。
原作の最終章を映画化したんだってね。

序盤から中盤はラムと許婚のお話です。
序盤でラムの許婚が登場するんだけど闇の国の人間というわりには
地球で言うところの地方訛りがすごい男でしたw
訛りってすごいわ…イケメンでも訛ってるとたいしたことないように思えてくる。
というより何か可愛かったね、それもある意味訛りの力なのかもしれません。

許婚がラムを連れ去ってしまうのであたる達はラムを助けるため宇宙に飛び立つのですが
全体的にギャグテイストは薄味です、ちゃんと原作に忠実にしてるからかな?
いつもの劇場版だったらもうちょいあたるのおふざけがあった気がしますけど
今回のあたるは結構真剣モードです。
ラムを助けに来たのはいいけどちょっとした誤解であたるとラムは険悪になってしまい、
ラムは許婚のルパのところに残るといいだします。

最初はラムが許婚に取られてしまう?という進行の仕方でしたが
途中からあたるとラムの意地の張り合いになってましたね、
そこがこの作品の肝であり面白いところでした。
ぶっちゃけ許婚とか蚊帳の外になってるんですよ、
あたるとラムの意地の張り合いである意味これは完全に二人だけの世界というやつです。

ラムを連れ戻す道中で出会ったカルラという女性。
彼女はルパの幼馴染で彼のことが大好きみたいですが
当のルパは興味なし…でもないみたいですw
口ではラムと結婚するとか言ってるくせにカルラのことを気にかける描写が目立ちました。
ルパ×カルラ、あたる×ラム。
この二組は似たもの同士という印象を受けましたな。
アプローチをかけてるのはやはり女性のほうで
男のほうはその気持ちをごまかしてるという感じ。

あたるもラム同様カルラと結婚してやる、というような暴挙にでて
カルラを地球に連れてくるのですが、
このカルラが巨大キノコを地球で繁殖させてしまい地球存亡の危機に陥りますw
いきなりの急展開ですよ、許婚どうこうどころじゃないw
そのキノコを駆除できるのはルパだけなんですが
素直にお願いできるあたるとカルラじゃありませんでした…

そこで向こう側が提案してきた条件がひとつ…
あたるがラムと鬼ごっこをして角をつかむ、もしくは「好きだ」と言う、という条件です。
期限は10日間。
あたるとラムが出会ったときにも鬼ごっこで勝負したみたいですが
鬼ごっこで始まり鬼ごっこで幕を閉じるんですねぇ。
好きと口にするなど他の人から見れば簡単なことかもしれませんが
あの諸星あたるですからねw
しかもあたるが達成できなければラムなどの記憶がすべての人間から消え去るという徹底ぶり。

時々思うのですが諸星あたるという男はやることなすこと全て適当にみえて
実はその逆なんじゃなかろうか、やることなすこと全て本気。
今回の一件にしたって地球の存亡にラムの記憶まで失ってしまうというにも関わらず、
好きとは意地でも口にしようとはしませんでした。
こんなことは適当な男には出来ませんよ。
諸星あたるは常に全力全開の気持ちいい男だったのかもな。

この通り終盤ではあたるとラムの二人だけの世界になってしまい、
許婚云々は蚊帳の外です、といってもルパもちゃっかりカルラに求婚してうまくいってるんですけどねw
あたるとラムに焦点が当たってるかわりにサブキャラの印象が今までの作品と比べて弱く感じました。
今までの劇場版だったら人気のあるサブキャラとかの出番を結構とっていたと思うんですけど
原作に忠実なこの作品はそういったこともなかったです。
メガネとか必要最低限の登場しかしませんでしたし。

終盤の鬼ごっこは面白かったのですが欲を言えばもうちょい長尺でじっくり楽しみたかったです。
たしかラスト20分くらいで鬼ごっこがスタートするので余韻に浸る暇なくEDにいっちゃうんですよ。
原作読んでないのでわかりませんがそういうところもふくめて忠実だったのかなぁ。
だとしたらページ数の限られてる原作再現の弊害に感じます、
あくまで映画なんだから追加シーンとかもありだと思いますがね。
鬼ごっこまでの過程も、もっと二人の仲を険悪にしてもよかったかな、
そのほうが空気もピリっとするし、関係が元通りになったときの感動もひとしおです。
そこの塩梅は難しいですよね、やりすぎない程度にもっと険悪にしてほしかったんですよ。

どうでもいいですがルパが従えてる黒豚の軍勢が
らんま1/2の良牙にしかみえないw
デザインはここからそのまま拝借したのかな?

作画は初期のころと比べると格段に進歩してますが、
綺麗になったぶん味が失われた気もしますね。
表情がのっぺりしていてキャラが活きていないような印象。
ビューティフルドリーマーのころの作画が好きでした。

自分はビューティフルドリーマーのような遊び心のある、うる星やつらのほうが好きですが
これはこれで面白いと思います、たぶん原作やTVアニメと合わせて楽しむ作品なんでしょうね。
私は劇場版しか観た事ないので…

【B+79点】

投稿 : 2012/08/02
閲覧 : 411
サンキュー:

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