「時をかける少女(アニメ映画)」

総合得点
89.6
感想・評価
4030
棚に入れた
21138
ランキング
73
★★★★☆ 4.0 (4030)
物語
4.3
作画
4.1
声優
3.7
音楽
4.1
キャラ
3.9

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ネタバレ

てけ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 3.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

目がなんで前についてるか

実写映画「時をかける少女」の続編。
続編がアニメで作られるというのは珍しいですね。
……といっても、設定だけの話なので、ストーリーはこの作品単体で完結しています。

舞台は現代、ケータイが出てくる時代。
主人公の紺野真琴(こんのまこと)は、踏切事故がきかっけでタイムリープ(時間跳躍)能力に目覚めてしまう。

SF的な設定がありますが、メインは青春物語。
浅くもなく深くもなく、等身大の恋。

2時間未満という短い時間に詰め込んでいるため、感情の細かな流れが感じにくいのが欠点です。
ただし、登場するキャラクターの人数が少ないため、頭の中で補完する余地があります。
見終わった方の中には、キャラに深く感情移入し、涙を流した方もいるのではないでしょうか。


なお、この作品のテーマは「前を向いて歩こう」で間違いないと思います。

随所にそれが表れています。
{netabare}
・「目がなんで前についてるかわかる?ちゃんと前見て歩くためよ」
・「Time waits for←( ゚Д゚)ハァ? no one」
・「まこと!前見て走れ!」
・1分近くにわたってただただ走り続けるシーン
・「未来で待ってる」
{/netabare}

物語は、時系列にそって淡々と進むのではなく、伏線がしっかり張られて、きちんと回収されています。
アニメ映画ならではの映像表現もキレイで良かったですね。

普通の青春ラブストーリーとして見てもいいし、SF的な考察をしてもいいし、テーマを掘り下げてみてもいいし、楽しみ方が多い作品です。


私はこういうテーマが好きです。

今の自分の境遇がどんなにひどいとしても、過去の自分があったからこそ今の自分がある。
今が貧乏だとしても、「あのとき宝くじが当たっていたら」……と考えたところで、考える力、忍耐力、努力する力、友情など、代わりに失うモノは必ずあると思っています。
自分の人生は一度きり、自分だけのものだから、人と比べたり、「もしあのときああしていれば」といちいち悔やんだりするもんじゃない。

常に体を前に向けておく。
前に障害物があって、どうしても後ろを振り返りたくなったときは、後ろではなく、足元を見る。

いろいろ悩むことがあって、ふとそう考えるようになったとき、過去を振り返ってくよくよすることが、前よりずっと少なりました。

投稿 : 2013/02/17
閲覧 : 518
サンキュー:

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