「蛍火の杜へ(アニメ映画)」

総合得点
80.6
感想・評価
1070
棚に入れた
5191
ランキング
439
★★★★☆ 4.0 (1070)
物語
4.2
作画
4.1
声優
3.9
音楽
3.8
キャラ
4.0

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退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

奇跡体験アンビリバボー

祖父の家へ遊びに来ていた6歳の少女・竹川蛍は、妖怪が住むという山神の森に迷い込み、人の姿をしたこの森に住む者・ギンと出会う。人に触れられると消えてしまうというギンに助けられ、森を出ることができた蛍は、それから毎年夏ごとにギンの元を訪れるようになる。

というのを読んで、あぁこんな感じだろうなぁと色々想像を巡らせていたが、結構良かった。いや確かにベッタベタではあったんですけど、一回見ただけでは味わいきれないものがありました。いやまぁ実はまだ一回しか見てないんですけど(笑)

「夏目友人帳」と同様に穏やかな作風ではあるが、「人に触れられると消えてしまう」という設定が少しだけ話に緊張感を持たせていた。好奇心旺盛な少女が興味本位でギンに触ってしまわないだろうか・・・少し緊張感を感じさせつつも、安心感のあるユーモアで和ませる。絶妙なバランスで退屈はしない。蛍が成長するとそういったシーンは無くなる。そのあまりに脆い関係を悟り想いが強くなる、それが視聴者に物語の終わりを予感させていく。

あと「ギンはお面を被ってる」ので、ギンがどんな表情をしているのだろうか、何を思っているのだろうかと見入ってしまうところも。お面付けててもなんとなく分かるところもあるし、合間に見せる穏やかな表情からもそれとなく読み取れるが、さらに物語が進むとギンがどのような存在かが明かされる。そしてラストのあの表情とあの台詞から、彼のそれまでの想いが心に染み渡っていった。

ただ、尺が短いゆえにあまりにも儚く感じられる。しかし、その儚さも作中における蛍の想いとシンクロして、感じ入るものがあったので、私は良かったと思います。まぁもうちょっとじっくり見たかったというのも確かにあるんですけどね、そう思わさせるのも作品の良さと受け取っておきます。最後のおそらくは無意識下におけるギンの行動には少し驚きましたが、ギンの心の変化が感じられるとても良い終わり方でした。人と妖の生きた僅かな時間、夏目レイコと妖達の関係の原型という事を考えると、さらに感慨深いものがあります。

まぁベタで綺麗すぎて私には明らかに合ってなかったり。たまにはアリだけど。
そもそもどのようにベタなラストを迎えるかだけが関心事だったわけですが(笑)、その点前述通り少しだけ意外な部分もあって、尚かつそこが最も重要なポイントとなっていたので、実に余韻の残る良い映画であったと思います。

投稿 : 2012/11/07
閲覧 : 252

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