「リトルバスターズ!(TVアニメ動画)」

総合得点
84.2
感想・評価
2408
棚に入れた
13016
ランキング
291
★★★★☆ 3.8 (2408)
物語
3.7
作画
3.8
声優
3.7
音楽
3.9
キャラ
3.9

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ネタバレ

Ryuvay さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.6
物語 : 2.0 作画 : 2.5 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 2.5 状態:途中で断念した

あー、これは…ダメかもねぇ  ~原作を知っていてなお愛されるアニメとは?

内容についてのレビューは、他の方々に任せるとして、原作プレイ済みなベクトルからのレビューということで書きました。
ご安心を。ネタバレは一切ありませんので。(ネタバレ部分は隠しました。)おもに原作をやったひとがこの作品に対しどれだけ期待をしているかってはなしです。

今回、このアニメが始まるということで、唯一Key作品でプレイしていなかったこのリトバスの原作ゲームを今やりながら視聴しています。⇒Refrainまで完了

やっぱりかなり端折られてますねぇ・・・。
端折りかたや、その端折りに対するフォローが京アニはうまかったんですよね。作画は安定していたし、演出や描写もうまかった。

ですが、これは言い過ぎかもしれませんが、京アニやPAと比べるとハッキリ言って雑です。
Key作品・言い換えるなら麻枝作品とでもいいましょうか、これらを愛する原作プレイ済みの方々は納得できるとは思えないのですよ。少なくとも京アニが作ってきたKey作品は、原作と同等かそれ以上だったのですよね。
Keyのお話ってのは、その良さを知らない人にとっては、ただの陳腐なお涙ちょうだい物語なんですよ。
それを演出や表現、その作品に対する思い入れによって、どこまで昇華させることができるかで評価が凄く変わります。
言い換えれば──これは、原作ありきのアニメでいつも言ってることのなのですが、アニメだからこそできる演出や表現、描写ってのがあるんですよ。端折るのは仕方がないとして、それをどれだけ丁寧に原作をアニメという媒体で表現しきれるかによって、原作と同等以上に超えるか、超えることができず、同等にすら及ばずに、ただの黒歴史になってしまうのか違いがでてきます。

不安的中ですよ、J.C.STAFF。粗い、粗すぎますよ。
ほとんどの人は、京アニやPAの作品と比べてしまうのですよ?
同等以上のクオリティでやってもらわないと、特に原作プレイ済みのひとたちは全く納得のできない作品になり、原作をプレイしてなおアニメBDを買おうという人は居なくなってしまいます。(最近気がついたのですが、自信がないのか映像特典で購買者を釣っている作品が増えてる気がします。)
誰かに「とうとうやっちゃったね、J.C.STAFF・・・」と言われないことを祈るばかりです。

原作とアニメ。キャスティングはほぼ同じです。(なぜ「ほぼ」と書いたかはEXの原作を知る人は察してくださいw)
原作をやりじめたとき、このアニメを観始めたとき、キャスティングに不満や違和感がある。
でも原作をやっているときは、個別ルートのクライマックスに入ると逆にしっくりきてしまう不思議。
さて、このアニメではそのあたりどうなることやら・・・。

最後に
{netabare}
世界の秘密を知ったので言えるのですが・・・・ループが前提のこの物語、果たしてアニメでうまく表現できるの?!他の人が言っている「本当にJCで大丈夫なのか?」という本当の意味もついでに知りましたよ・・・。
{/netabare}

追記:Mixiに掲載した記事ですが、ここにも掲載します。
{netabare}
リトルバスターズ!は実質、ゲーム業界でのシナリオライター麻枝氏の引退作であると言われている。(このあと、アニメAngelBeats!の原作を担当している)

麻枝氏の作るゲームシナリオには殆どが「奇跡」というファンタジー要素がからんでいる。
このリトバスも同様である。
この引退作となるリトバスで麻枝氏は
・奇跡によって作られた世界
・崩れ行き終りを迎える「虚構の世界」。
・虚構の世界だからこそ起こせる奇跡
というものを表現した。
これは、どうやら引退作であるがゆえに、繰り返してきたゲームという名の虚構の世界(ゲーム≒虚構世界)を終わらせるという麻枝氏の集大成でにあり、示唆が含まれているらしい。
引退作であることを前提に前述3つのうち下の2つの「虚構の世界」を「ゲーム」と読み替えると、なるほど、と思った。
CLANADを作り終えた時、麻枝氏は「これ以上の物語は創れそうに無い」と言ったそうである。それを考えると「崩れ行き終りを迎える」と言う部分もなんとなく納得できる。
繰り返される(ループする)日常世界を表現したのもこのリトバスが初めてでもあるように。

「終わらせる」という意味も、初期の作品であるONEにあった「いつもここにある不変の虚構世界(えいえん)」(「ゲームを始めれば不変の虚構世界はいるもここにあるよ」というメッセージも含まれている気がする)もリトバスにある。事実リトバス作中でその表現した虚構世界を終わらせたのである。(「その世界を創るのもこれで終り」と言うメッセージか?)
まさに、全てをあらわしているようなリトバスに感心せざるおえない。

しかし、ここでそのアニメ化である。
しかも原作ブレイカーのJ.C.STAFFである。
全くもって大丈夫ではない。
前述したように「繰り返される(ループする)日常世界」というものをどうアニメで表現するのか。
原作を重視しつつもアニメ化するにあたり必要なものを付加し、練り直し、さらにおもしろくしてくれる京アニならまだしも・・・。

そもそも今思えば、アニメ化するべきではなかったと思う。
現在、アニメリトバスはストーリー導入編が終わろうとしているが、すでにストーリーがグダグダでその導入編自体が意味不明なものとなりつつある。
本来、ひとりひとりのヒロインと個別に絆を深めては物語の振り出しに戻り、物語を掘り下げ、繰り返すことによりさらに絆が深まる構成の原作であり、原作物語上で時間軸がループしていることが前提である世界設定を1本道の物語としてまとめるほうが、どだい無理がある。ストーリーのコンセプトそのものが崩れる。(これが「アニメ化が難しい」と言われていた所以でもある)あたりまえだ。
ループやパラレル世界を前提としたアニメに「ひぐらしのなく頃に」や「うみねこのなく頃に」(アニメ製作Studio DEEN)、Steins;Gate(アニメ製作WHITE FOX)などといった成功している例もある。
なぜ成功しているのか?
それはあたりまえで、ループやパラレル世界という世界設定を上手に再構成してそのまま表現したからだ。
アニメリトバスは小毬編が終わってしまっていることからして、そういう考えはなさそうである。
しかし、第6話で小毬編が終わり、第7話冒頭わずか2秒ではあるが主人公の理樹が目を覚ますカットから始まっている。
それがループしているという伏線だと言うのならそれを信じたいところではあるが、「冒頭2秒」である。そうだとしてもこの「冒頭2秒」を視聴者がクライマックスまで覚えているとは到底思えない。

なぜ麻枝氏は引退作とまで言われているこの作品のアニメ化を「良し」としたのだろうか?
そうではなく、ビジュアルアーツ自体の経済的利益が目的で麻枝氏は無関係だった・・・?
{/netabare}

投稿 : 2012/12/31
閲覧 : 376
サンキュー:

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