「ヨルムンガンド PERFECT ORDER(TVアニメ動画)」

総合得点
86.1
感想・評価
1790
棚に入れた
9833
ランキング
208
★★★★☆ 4.0 (1790)
物語
4.1
作画
3.9
声優
4.0
音楽
4.0
キャラ
4.1

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ネタバレ

優馬 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

僕は、武器商人と旅をした。 2期   <12話(24話)最終回までの感想>

<はじめに>

1期のレビューでは、視点を変えてヨルムンガンドの世界を見ていくことにしましたが、ようやく題名にまつわる話が出だしたこの2期については、またまた違う視点で見ていくことにします。

原作は全く見ていない上、原作者は、大人の都合があるようなので言及を避けます。

<まず、現代戦略と情報処理について>

最初、武器というのは生活の上での道具でしかありませんでした、道具ですから武器というハードを操作するソフトは人間であり、人間の能力が大きく左右していたわけです。

時代が進むにつれて、ハードの能力が高くなることが状況(勝敗)を一新することになってきました。
核爆弾は、武器というハードの中で一番成長したものであるといえます。

東西冷戦時代に進んでいくと、ミサイル技術が進み大陸弾道弾が戦争のバランスを保つ役割を担ってきました。
この時点では、核ミサイルというハードに対して既にソフトは、戦略システムというプログラムに変わっているのです。

それだけでなく地域戦略と言われる小規模戦争においても衛星などからの情報の取得から、ミサイル爆撃などの自動着弾のコントロールなども通信とコンピュータの力です。

戦車や戦闘機もコンピュータ制御、ほとんどのものは自動化照準。
いろんなものが無線化によるコントロールや通信連絡も当たり前になりました。

もし第3次世界大戦などを想定するとすれば、間違いなく情報戦ということになります。

武器を扱うソフトだけでなく、経済そのものがシステム化されているがゆえに、すべてをコントロールしているデータやそのデータを処理する機構を失うことで、国家の機能が完全に麻痺します。

結局のところ現代戦は既に、コンピュータやデーターやシステムというソフトで叩く守るということが最重要になってきたわけです。

最近よく名前を聞くようになったクラウドサーバ、これは米軍のコンピュータ戦防衛のための企画がもとになっています。
サーバーがどこにあるのかわからないがゆえに、クラウド(雲のようにつかみどころがない)という名前がついています。

<あくまでも憶測です>

ココが量子コンピュータの開発を行っていること。
量子コンピュータは現在のコンピュータの処理速度を大幅に上回るもの。

HCLIが衛生を利用した通信網(情報網だけでなくシステム網でもありうる)を完成させたことで、地球全体の情報統括がやりやすくなっていること。

というのを考えるとココは、既に情報システム自体を武器とみなしていると考えられます。

情報戦略では、相手の情報管理能力より高いほうが勝つのは明白で、それは量子コンピュータという高性能な情報戦略武器によって、他の追従を許さないほどの制圧能力を持ちます。

武装や経済、すべてデータコントロールに頼ってしまった現代において、そのデータを価値のないものにしてしまうことで、国家を無力化することも簡単にできてしまうわけです。

これが飛べない世界蛇「ヨルムンガンド」ではないかと予測しています。

夢のような話といい・・ありえないということを言っている常識人では考えられないことを、現実でおこなおうとしている人間がいれば、ココであればそれは十分に考えうることだと思います。

但し、世界にその力を見せつけなければならない事態になった時、コントロールによって武器を動かし、自分たちの武器によって攻撃されるのを恐怖と感じるには、どれだけの犠牲が必要なのか・・・これは問題かもしれない

逆にHCLIが作った衛星通信網自体を役に立たなくすることも可能ではあります。
この場合は、ココが今の状況を続けていきたいという意思がある場合ですが・・・。


<本作品についての紹介>

今作では、集めた仲間たちの過去が明かされ、とうとうココの真の目的である「ヨルムンガンド計画」が始動することになる。

<放送>
TOKYO MX 10月9日スタート 毎週火曜日 24:30~
サンテレビ 10月9日スタート 毎週火曜日 24:35~
KBS京都 10月9日スタート 毎週火曜日 25:00~
テレビ神奈川 10月9日スタート 毎週火曜日 25:30~
テレビ愛知 10月9日スタート 毎週火曜日 25:35~
BS11 10月10日スタート 毎週水曜日 24:00~
AT-X 10月12日スタート 毎週金曜日 23:30~


<題名> 

放送直前!第1期総集編
1話(13話)「天を仰ぐ蛇」
2話(14話)「Dance with Undershaft phase.1」
3話(15話)「Dance with Undershaft phase.2」
4話(16話)「キャスパーとヨナ」
5話(17話)「嘘の城 phase.1」
6話(18話)「嘘の城 phase.2」
7話(19話)「Pazuzu」
8話(20話)「NEW WORLD phase.1」
9話(21話)「NEW WORLD phase.2」
10話(22話)「NEW WORLD phase.3」
11話(23話)「ウォーモンガー」
12話(24話)「恥の世紀」 (最終回)

オープニングテーマ「UNDER/SHAFT」黒崎真音
エンディングテーマ「ラテラリティ」やなぎなぎ

声優
ココ:伊藤静
ヨナ:田村睦心
レーム:石塚運昇
バルメ:大原さやか
ワイリ:乃村健次
アール:小西克幸
マオ:四宮豪
ウゴ:勝沼紀義
ルツ:羽多野渉
トージョ:箭内仁


<本作を見て>

◆9話(21話)

1期に続きメンバーの紹介とも言える過去や現在が描かれていく、途中で殉職するものも現れる。
一通りのメンバーの紹介が終わって、ようやくココの動きが怪しく慌ただしくなっていく。

ヨナは、ココのストッパーでもあるという話がでてくる
確かにココは戦争が嫌いだから身近に死者が出ることを非常に嫌う。

アール殉職の時など相手が潜んでいる場所に戦略爆撃機を飛ばして、周辺を軒並み爆撃してしまうなど、相手に後悔させるほどの恐怖を持って殲滅する。

ココはみんなのことが好きらしいが、みんなもココが好きなようだ・・しかし後半、今までは防衛のために止む終えず戦っていたのに戦略的に攻撃をするように変わってきた。

ココがなにやら企んでいることくらいは気がつく
だんだん正体がわかってきたとき、みんなはどう答えを見つけるのだろうか・・・。


また、魅力ある 新しい仲間が増えていくのだが
もっと魅力あった今までの付き合いがある武器商人やその仲間が消えていくのは非常に寂しいものがある。

ココを取り巻く人間も感のいい人がいる、この人とのかかわりはどうなるのか・・・

この作品は、本当はすごく人間臭い作品だと思うのでそれぞれの人間がどう思い行動するのか・・それも楽しくなっていくはず


◆10話(22話)

予測通り、やっぱりコンピュータを使った電子戦闘に突入になるのか・・・位置情報とか立体位置を知るためには3点ポイントから計算するから何を変えても簡単に変わってしまう、ほとんどが自動操縦である以上位置情報の変更、操縦プログラム自体の改竄、着陸情報時間の変更などどんなデータを変更しても簡単に空中なら落ちてしまう。
コンピュータをやっている身分の自分は痛し痒しだがコンピュータ内のデータ改竄されても痕跡がなければわからない。

位置情報なんか1点のポイント変えるだけで歪むからわからないだろうね。
まぁそんな力を持ってしまったら確かに神様かもしれない
それで戦争が止まるなら・・・考えてもおかしくはない
しかし人間は愚かな生き物で、目の前で死んでいく人がいるのに未来に多くの犠牲が出るとしても目先の人を助けたい。

それに直感で動くヨナならこう思うだろう
変な方程式はいらない、目の前で人を殺そうとしている人を止めるかどうかだけであると・・・。
大量に無差別殺人をする行為が正しいとかではなくそういうことを目の前にいる知人にはして欲しくない。
ましてや仲間であればなおさらだ。

次回、ココは?

◆11話(23話)「ウォーモンガー」

処理能力が桁違いの量子コンピュータと通信網(衛星網)により電子戦略では、すでに神の領域まで入ってしまったココ。

すべてがデータの支配する現代においてその力はどう使うことも可能。
しかし一方では生身の人間が戦うという意味での肉弾戦的な戦闘がやむわけではない。
結果、銃はなくならないと思うのだが・・・・

銃を所持するものがいる限り、その他人が自分を撃つという恐怖からのがれようと、身を守るためという理由で銃を持つものがいる。

戦争でもなく所持するものがいる限りそういったミニマムな世界での戦争は終わらない。

だが、世界経済を破壊することまで出来る代物を使って何をしたいのか・・・・味方と敵を区分けしているような行動を取るココ。

まだ彼女の思考から目が離せない。

第三次世界大戦、それは水からの戦闘の可能性が高い・・・多少経済を気にしている人ならわかる中国の水源地買取政策。
すでに先が見えている石油よりも人類が必要としている水資源、日本に住んでいる限りは水の恩恵があるので気がつかないが世界に出ると水の大切さがわかる。

どこの国も水を買うのだ、中国の戦略でこの水源地を買い取る政策を日本の水源地まで手を伸ばしていた。

中国が水を止めたとき日本国民はどうするつもりなのか
水なんていつでも手に入ると思うそういった思いが間違っていることに気がつかずにどんどん売却している。

今回の話ではそういった経済戦争からの大戦勃発がありえるという・・・たしかインドのガンジス川上流は中国が支配したはず・・・日本以外に目を向けると、危険な火種が多くあるわけだ。

どうやら作者は現在の危険なものをすべて暴露しているかのようにこれが危ないというものを出してくる。

武器でもなんでもないものが一番危険かもしれない。

でも、本当に危険なのはそれを行う人間・・・・。

ヨナはどうするのだろうか。

もう一度 ヨナ詩で結局、神がしたことは何か・・・を見てみる。

自分は、神だからみんなを滅ぼすことも出来るぞといって恐れさせながら、だから間違った行いを反省しなさいと神が言う。
戦争に明け暮れた国にもう争いはやめろという、やめなければ滅ぼす。

反省したものは悪であっても神はそれを受け入れ、助けることをする。

武器を持つことをやめ他国と戦争することをやめたら助けてしまう。

神はヨナに言う私は、すべてのものが大切だから、間違った行いを反省させるために神の力を振るうこともあれば、反省すれば助けることもある、しかし本当は誰も傷つけたくない。

これは、ココの心なのか・・・

◆12話(24話)「恥の世紀」 (最終回)

あれから2年の月日が流れ
その間にココはヨルムンガンドを発動しなかった

ヨナは、成長し自分の求めるものを素直に受け入れようとしていた。

やはり、ココのところへ戻りたいという想いが最終的な決着となったんだろう

それはココも同じで ヨナがヨルムンガンドを受け入れることが出来たときにこそそれを発動すべきタイミングであった。

にしても戦争は戦争 武装を行い今までのように戦場に旅立っていく私兵メンバーは全員がココを好きなようにヨナも好きで彼の帰りを待っていた。

そしてまた ヨナの武器商人との旅が始まるのだ

今度は、新しい世界の中で何が変わっていくのかを見に行く旅なのかもしれない。

それと、武器商人はどんな時代でも何を売っても武器商人であり続ける限り、ココがヨルムンガンドを発動しても単に退化していくにあわせるだけだというその気持ちも確かに正論ではあると思う。

どれだけ神のような力を持っても、戦いは消えないというのが真実であろう


とても楽しんで世界の中に自分がいる感じがした面白い作品でした。
私兵メンバーも皆個性が強く何人かは忘れられないキャラになりました。

最後まで楽しませてくれたスタッフを始め関係者の皆様に感謝します。 ご苦労様でした。

投稿 : 2013/01/09
閲覧 : 272
サンキュー:

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