ごまだんご さんの感想・評価
4.2
物語 : 4.5
作画 : 4.0
声優 : 3.5
音楽 : 5.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
あなたに大切な人はいますか?
時は2110年の未来都市。
10年前の新エネルギー「リナクスエナジー」の実験事故によりリナクスに身体を乗っ取られ、
特殊な能力が使えるようになった『クラウ』。
エージェントとして任務をこなす中、”リナクスの対”である『クリスマス』が生まれる。
クラウとクリスマスは、人との出会いや別れを繰り返しながらGPOに追われる生活を送る。
家族の絆、人の温かさを感じられる作品です。
2クールある作品ですがラストで感じる感動は、他に変えがたいものがあります^^
みんな誰かの為に戦い、大切な人を守るためには自らを犠牲にすることすら厭わない。
子供を守るためなら親はなんだってする。
みんなそういう行動をとっていたのが印象的でした。
{netabare}リナクスに”対”というものを定義したのは、
親子という関係に限定させず、様々な関係を重ね合わせられるようにしたのではないでしょうか。
{/netabare}
作中、たびたび出てくる「守る」という言葉。
「クラウは私が守る」という父。
「クリスマスは私が守る」というクラウ。
「クラウは私が守る」というクリスマス。
生きていると、大切な人との別れは幾度と無くある。
大きな悲しみと喪失感に襲われ、自分はもう立ち上がれないんじゃないかと思う。
「あの人の代わりはいない・・・」
この物語の登場人物は、いずれも大切なものを失くした悲しみを経験している。
クラウと父は母・妻を。アヤカは家族を。そしてクリスマスは・・・。
それでも前を向いて歩いて進むことで、他の大切なものに出会い、気づく。
悲しみを忘れるのではなく、昇華させることで前に進む糧となる。
「ずっとお母さんは心の中にいるから・・・」
これは気休めの言葉ではないと、気付かされました。
クラウや父の罪の意識に辛くて泣いたり、クリスマスと共に悲しくて泣いたり、
たくさんの涙を流しましたが、
それを洗い流してくれる希望に満ちたラストが描かれていました。
わたし自身もこのアニメを見て背中を押された気がします。
作品とマッチした音楽にも酔いしれてください^^
そしてクラウ役の川澄さんの凛とした声もかっこいいです!!
{netabare}ラストのラスト、宮野の思わぬ登場にもグフフw {/netabare}
たくさんの人が共感できるアニメです。
是非是非、とても良い作品ですが力をいれずに見ていただきたいです。